中学生

【中学生】勉強しない子どもに親ができること

2021年12月21日

目的

こんにちは。エデュサポです。

うちの子は部活ばっかりで全然勉強をしません

うちの子が勉強をやらなすぎて、ついイライラしてしまいます

中学生のお子様をお持ちの保護者には、こういった悩みを持たれている方も多いでしょう。

さて、先日、次のようなツイートをしました。

勉強には動機が必要です。
ただ「勉強しなさい!」と言うだけでは、子どもはなかなか勉強に取り組みません。それは、勉強する動機がないからです。人は、動機がなければ行動しません。
子どもの勉強について悩むのであれば、「どうやって」よりも「なぜ」に悩むと良いです。

以前、勉強のモチベーションについては、「勉強のモチベーションは3段階」という記事で解説しました。

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勉強のモチベーションは3段階

勉強への動機づけは大きく3種類あります。この記事では、勉強へのモチベーションの3段階について解説します。

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今回は、特に中学生に絞って、勉強へのモチベーションについての解説をします。

具体的な内容は次の5つです。

今回のテーマ

  • 「勉強しなさい」では動かない
  • 頑張るためには目的が必要
  • やりたいことや夢についての対話をする
  • まずはインプット
  • アウトプットまでできれば完璧

私は以前、塾講師の仕事をしていました。集団塾と個別塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営の仕事をしていた時期もあります。かれこれ20年以上、塾業界で働きました。

これまでの経験を基に解説します。中学生のお子様が、前向きに勉強に取り組めるようになっていただけたらとても嬉しいです。

「勉強しなさい」では動かない

叱る

子どもに対して、ただ頭ごなしに「勉強しなさい!」と、言っても勉強しません。

小学生の間は「勉強しなさい!」とキツく言えば勉強に取り組んでいたかもしれません。

しかし、中学生になると体も大きくなり、力も強くなり、そして反抗期を迎えます。ちょっとやそっと怒ったくらいでは言うことを聞かないでしょう

もう、力ずくで勉強させるという手は使えなくなってきます。

保護者は保護者で、子どもがなかなか言うことを聞かなくなり、ストレスが溜まってイライラしてしまいます。

そんなイライラしている親を見て、子どもは更に反抗期を深めていくという負のスパイラルに陥ります

頑張るには目的が必要

以前の記事でも、勉強を頑張るためには目的が必要と書きました。

勉強は、やりたいことをやるための手段です。勉強は、なりたい自分になるための手段です

よって、「やりたいこと」「なりたい自分」を探すことが大切です。

「やりたいこと」「なりたい自分」を見つけることができれば、そのために勉強を頑張ることができます。

そして、勉強が「やらされるもの」から「やるべきもの」にステップアップします。そうなれば、だんだんと自主的に勉強に取り組めるようになります。

イライラしてしまう気持ちを一度落ち着かせ、子どもが「やりたいこと」「なりたいもの」を発掘できるように手助けをしてあげてください

中学生は具体的な夢を語る絶好の時期

小学生高学年から中学生くらいの時期は、将来の夢に具体性を持たせる絶好の時期と言えます。

だんだんと身体も頭も大人に近づいてきて、できることがどんどん増えていく時期です。

そして、「自分のこと」「将来のこと」をだんだんと具体的に考えられるようになる時期です。

この時期に、子どものやりたいこと探しを手伝ってあげてください

やりたいことや夢についての対話をする

対話

では、子どものやりたいこと探しのために、親は具体的に何をしてあげればよいでしょうか。

それは、子どもと対話をすることです。

対話と言っても、あまりかしこまらないでください。

「そこに座りなさい。」なんて言うと、子どもはかしこまってしまい、本音を引き出せなくなってしまいます。

あくまでも普段の会話の延長線上で。

最近はどんなことが好きなの?

最近学校の勉強で面白いことあった?

今は自分の中でどんなことが流行ってるの?

程度の普通の会話から入ると良いでしょう。

聞き役になる

子どものやりたいこと・なりたいものを探すときは、親は聞き役になってあげてください

大切なことは、親が子どものやりたいこと・なりたいものを探すのではなく、子どもが自らやりたいこと・なりたいものを見つけられるようにすることです。

ですので、子どもがたくさん話せるようにしてください。

話している中で、子どもは頭の中にあった抽象的なイメージを、言語化することで具体化していきます。

頭の中のボヤッとしたイメージが固まってくると、子どもはそこから更に先を考えられるようになります。やりたいことやなりたい自分が、より具体的にイメージできるようになります。

深堀りして質問する

やりたいこと・なりたいものを子どもが見つけられるよう、どんどん深堀りして質問してみましょう

インタビューというものは、質問者側の技量が試されるものです。子どもの思考が前へ進むように質問してあげてください。

たとえば、

理科の授業で、塩酸と水酸化ナトリウムを混ぜたら食塩水になる実験をしたのが面白かった

という話題が子どもから出たら、

へー、食塩水になっちゃうんだね。どういうところが面白かったの?

と、内容を深堀りする質問をしてみてください。ここで「なんとなくかな。」という形で話が終わってしまうこともありますが、そのまま話題が続くこともあります。

だって、劇薬と劇薬を混ぜたら食塩水になっちゃうなんて凄いじゃん!

というふうに、子どもが話題を発展させられたら成功です。

子どもはあまり意識していないかもしれないですが、会話の中で言語化したことで、「もしかして自分は化学とか薬品とかに興味があるのかもしれない」という具体的なイメージを頭に残すことができます。

全ての対話が子どものやりたいこと探しに役立つとは限りません。ただの世間話で終わってしまっても良いと思います。

逆に、勉強とは全く関係ない会話から、子どものやりたいこと探しに発展することもあります。

どう転んでも良いので、是非、いろいろな方面に質問を飛ばしてみてください。ただし、質問があまりにしつこいと、子どもも面倒臭くなってしまいます。

あくまでも普段の会話の延長線上で、対話をする努力をしてみてください

否定しない

中学生と将来のことを話していると、いろいろな発言が飛び出します。

大統領になりたいです

世界で活躍するビッグスターになりたいです

ブルーインパルスのパイロットになりたいです

マッドサイエンティストになりたいです

これらは、実際に私が中学生の生徒と話していて出てきた発言です。いいですよね!面白いですよね!

どんなに思いも寄らない発言が飛び出しても、大人の定規やあなたの価値観を押し付けて、子どもの言葉を否定しないでください

否定をせずに、まずは深堀りしてください。

そうなんだ!どうして大統領になりたいって思ったの?

凄いじゃん!どんなビッグスターになりたいの?

深堀りしていくと、生徒自身も気づいていなかった本音を掘り当てられることもあります

できるか・できないか、なれるか・なれないか、どうすればできるのかは追い追い考えればよいです。

まずは子どもの言葉に耳を傾け、子どもの本音に子ども自身が気づけるように対話をしてください

まずはインプット

たとえば、消防士がいない世界では、子どもが「消防士になりたい!」と思うことはありません。

存在することを知らなければ、それを追い求めることはできないのです

ですので、やりたいこと・なりたいもの探しも、まずはインプットからです。

子どもとの対話の中で、必要に応じて、

それならこういう仕事もあるんだよ

こんなことをしている人もいるんだよ

と、教えてあげてください。

もし、子どもが興味を持つようであれば、より詳しく調べてみましょう。親が調べるのもよいですが、できれば子どもと一緒に調べてみてください。一緒に調べることも対話です

スマホで調べても良いですが、中学生くらいになると一緒にスマホの画面を覗くような距離感を嫌がるかもしれません。そうであれば、パソコンを使って調べましょう。

社会で活躍している人の話を聞いてみる

実際に社会で活躍している人の話を聞いてみると、子どもにとって大きな刺激になることも多いです。

子どもに向けて講演をしている方も多いですし、You Tubeなどの動画投稿サイトに講演の様子を投稿している方も多いです。

また、オンラインの授業を提供している『東進オンライン学校』には、「未来発見講座」という、子どもに将来のことを考える機会を持たせるための講座があります。

子どもだけでなく、大人も心を動かされるような内容です。

このようなサービスを利用することも、有意義なインプットとなります。

▼未来発見講座を公式サイトでチェックする
東進オンライン学校

アウトプットまでできれば完璧

アウトプット

対話を続けていくと、ある時、子どもからやりたいことを言ってきてくれることがあります。

実は最近、将来〇〇になりたいってちょっと思ってるんだよね

親に打ち明けたということは、おそらく子どもは頭の中でたくさん考えたのだと思います。もしかしたら、友達にも相談したかもしれません。

頭の中で考えてまとめたことを、言葉に出してアウトプットしたのです。ここまで来られたら最高です。

アウトプットのときも対話をして深堀りしましょう。

そうなんだ!〇〇になりたいんだ!どうして〇〇になりたいと思ったの?

子どもができる限りアウトプットできるように、質問を工夫してください。

まずは、子どもが考えていることをできる限りアウトプットしてもらいましょう。具体的な対応策を考えるのはその後です!

まとめ

それでは、中学生の勉強へのモチベーションについて、今回解説した内容をまとめます。

今回のテーマ

  • 「勉強しなさい」では動かない
  • 頑張るためには目的が必要
  • やりたいことや夢についての対話をする
  • まずはインプット
  • アウトプットまでできれば完璧

中学生は、受動的だった勉強を、能動的な勉強に移すべき時期です

そして、将来のことを具体的に考えはじめる絶好の時期でもあります。

親は、子どものやりたいこと・なりたいものを探す手助けをして、子どもが主体的に勉強に取り組めるようサポートしてあげてください

そして、お子様が目標に向かって勉強を頑張れるようになっていただけたら、私はとても嬉しいです。

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