こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。
分数でつまずく小学生は多いです。
保護者の方としても、今後の算数の勉強のことを考えて心配されているのではないでしょうか。
結論
「分数が苦手」と言っても、つまずいている場所は子どもごとに違います。
どこでつまずいているかを先に確かめれば、家庭でできる教え方はその場所ごとにはっきりと決まります。
今回は、算数の分数の教え方について解説していきます。
最後までお読みになり、お子様が分数のつまずきを解消して、算数をスムーズに理解していくための参考としていただければとてもうれしいです。
この記事の筆者

エデュサポ
(@edsuppor)
- 元塾教室長
- 集団指導塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営責任者も務める
- 塾業界勤務経験は20年以上
- 教育業界での経験を活かして、勉強や受験に関する情報を発信するサイトやブログを開設
分数のどこでつまずいているかを確かめる
分数のどこでつまずいているかを確かめる
つまずきは3つのタイプに分かれる
一口に「分数が苦手」といっても、つまずきのタイプは大きく3つに分かれます。
まずは子どものテストの答案やノートを確認して、どのつまずきタイプに近いかを確かめられると良いです。
分数のつまずき3タイプ
- 分数そのものの意味でつまずいている
2分の1と3分の1のどちらが大きいか答えられない - 形を変えることでつまずいている
仮分数を帯分数に直せない・通分できない・約分を忘れる - 分数の掛け算・割り算でつまずいている
足し算や引き算の手順と混ざる
「分数の掛け算・割り算」でつまずいているように見えて、実は「分数そのものの意味」でつまずいているケースも多いです。
判断に迷ったら「分数の意味」から確認していくのが安全です。
学年ごとに習う内容
学校で習う分数は、次のように学年を変えながら登場します。
▼この表は横にスクロールできます。
| 習う時期(目安) | 習う内容 | つまずきタイプ |
|---|---|---|
| 小2の3学期 | 2分の1、4分の1などの表し方 | 分数の意味 |
| 小3の2学期 | 分母と分子、同じ分母のたし算・ひき算 | 分数の意味 |
| 小4の3学期 | 仮分数・帯分数、等しい分数 | 形を変える |
| 小5の2学期 | 【整数】最小公倍数・最大公約数 | 九九・掛け算・割り算 |
| 小5の2学期 | 約分・通分、分母の違うたし算・ひき算 | 形を変える |
| 小6の1学期 | 分数のかけ算・わり算 | 分数の掛け算・割り算 |
上の表を参照して、子どもがつまずきはじめた時期を確認すると、つまずきタイプを特定することができます。
タイプ別の対策方法はこのあとで解説しますので、参考にしてください。
意味でつまずいている場合の教え方
「分数の意味」でつまずいている場合の対策法は、次の5ステップです。
意味でつまずいている場合の教え方
ステップ1:1本のものを分ける場面に置き換える
「分数の意味」でつまずいてしまっている場合は、まずは1本のものを分ける場面から教えることが重要です。
紙テープやリボンなど、長さのあるものを1本用意し、それを4等分して、そのうちの1つが4分の1であることを視覚的に確認します。
ケーキやピザの絵を用いても良いですが、丸い形は切り方によっては目でわかりにくいので、細長いものを用いることをおすすめします。
最初は子どもの目の前で実際に切る・折る・線を引くなどの操作を行って、分ける過程を見せてください。
できあがった図を見せるだけでは、「分ける」ということが伝わりにくいです。
ステップ2:分母と分子を言葉で言わせる
分母と分子の意味は、大人が説明して終わりにするのではなく、子どもの口で説明させると理解度が高まります。
4分の3を見て、「4つに分けたうちの3つ分」と説明できるようであれば、分数の意味を理解できています。
ステップ3:単位をつけて読む
「分数の意味」でつまずいてしまっている場合は、単位をつけて考える習慣を身につけられると良いです。
単位をつけると、実際の量や大きさをイメージしやすくなるからです。
「1mを4つに分けた1つ分が1/4m」のように、もとの大きさを言葉に入れて子どもに言わせると、「何を1と見て分数を考えるか」をイメージしやすく、後の勉強に役立ちます。
ステップ4:数直線に置く
「分数の意味」でつまずいてしまっている場合は、数直線で分数の大きさを確かめると効果的です。
0と1を書いた線を引き、そこに2分の1、3分の1、4分の3などの分数を置かせます。
分子が大きいほど1つ分が大きくなること、分母が大きいほど1つ分が小さくなることを、この作業を通して視覚的に理解することができます。
ステップ5:同じ分母のたし算とひき算まで
分数の意味を理解できていれば、同じ分母どうしの足し算と引き算は自然にできるようになります。
逆に、この時点でつまずくようであれば分数の意味の理解が足りていません。
小2、小3で学習する分数の単元をもう一度復習し、分数の意味を確実に理解していく必要があります。
形(仮分数・帯分数・約分・通分)でつまずいている場合の教え方
「分数の形」でつまずいている場合の対策法は、次の4ステップです。
形でつまずいている場合の教え方
ステップ1:等しい分数を先に確認する
「分数の形」でつまずいてしまっている場合は、まずは大きさの等しい分数を確認するところがはじめると良いです。
2分の1と4分の2と6分の3がすべて同じ大きさになることを、数直線や図を使って視覚的に確認します。
この過程を通して、分母と分子に同じ数をかけても、同じ数で割っても、大きさが変わらないことを理解できるようにします。
約分も通分もすべてこの理解の上に成り立っているため、ここで土台をしっかりと固められると、この後の学習がスムーズになります。
ステップ2:約分は「同じ数で割る」
8分の6の分母と分子をどちらも2で割って、4分の3にする作業が約分です。
割る数をなかなか見つけられない場合は、「公約数」の理解が浅いことが原因である可能性が高いです。
途中で約分をやめてしまう場合も、「公約数」がすぐに見つけられないことが原因であるケースが多いです。
約分でつまずく場合は、「公約数」の単元に戻って鍛え直したほうが良いでしょう。
公約数でもつまずいてしまう場合は、九九の定着が弱い可能性があります。
九九が定着していないと、最大公約数の発見に時間がかかってしまい、計算全体が進まなくなってしまいます。
▼あわせて読みたい
>>九九の覚え方|つまずいている段の見つけ方と家庭でできる教え方5ステップ
ステップ3:通分は「分母をそろえる」
2分の1と3分の1を足すには、分母を6にそろえる必要があります。
そろえる数の6は、2と3の最小公倍数になっています。
最小公倍数を見つけるのに時間がかかる場合は、もう一度「公倍数」に戻って鍛え直したほうが良いです。
公倍数でもつまずいてしまう場合は、九九の定着が弱い可能性があります。
九九が定着していないと、最小公倍数の発見に時間がかかってしまい、計算全体が進まなくなってしまいます。
通分では、分母だけ掛け算をして、分子に掛け算をし忘れるミスをする子どもも多いです。
「等しい分数」の部分を数直線で再確認したうえで、「分母に3をかけたら分子にも3をかける」のように、声に出して確認するようにするとミスを減らせます。
▼あわせて読みたい
>>九九の覚え方|つまずいている段の見つけ方と家庭でできる教え方5ステップ
ステップ4:仮分数と帯分数を行き来する
3分の7は「3つに分けたうちの7つ分」で、1よりも大きい数になります。
「3つに分けたうちの3つ分」が1になることを確認しながら、帯分数と仮分数の変換を視覚的にイメージできるようにすると効果的です。
数直線も活用しながら、「数の大きさ」もイメージできると良いです。
分数の掛け算・割り算でつまずいている場合の教え方
「分数の掛け算・割り算」でつまずいている場合の対策法は、次の4ステップです。
分数の掛け算・割り算でつまずいている場合の教え方
ステップ1:分数×整数、分数÷整数
分数の掛け算・割り算でつまずいている場合は、まずは「分数✕整数」「分数÷整数」から取り組んでいくと理解しやすいです。
整数をかける計算や整数でわる計算は、理屈を理解しやすいからです。
ここでつまずくようであれば、分数の意味の理解が曖昧になっている可能性があります。
一度「分数の意味」を復習してから再挑戦すると良いです。
ステップ2:分数×分数
分数✕分数の計算では、分母どうし・分子どうしを掛け算します。
計算手順だけでなく、なぜそうなるのかというイメージも理解しておくと、今後の応用問題に役立ちます。
かける数が1より小さいときは、答えがもとのかずより小さくなることも、ここで一緒に確認しておけると良いです。
ステップ3:分数÷分数
分数の割り算では、逆数(分母と分子を入れかえた数)をかけます。
4分の1でわる計算は「4分の1がいくつ分あるか」を求めるものなので、「4をかける」のと同じ意味になります。
逆数をかけることについては、細かな理屈を理解するのは難しいため、あまり深堀りする必要はありません。
計算手順を繰り返し練習することで慣れさせたほうが定着しやすいです。
ステップ4:約分は計算の途中で
分数の掛け算や割り算でつまずく子どもの多くは、大きな数の掛け算でミスをしてしまうケースが多いです。
計算する前や計算途中で約分するクセをつけさせ、なるべく小さな数字で計算するよう習慣をづけを行うと良いです。
約分にすぐに気づけるようにするためにも、公約数のトレーニングは重要になります。
家庭で続ける場合と外に任せる場合
家庭で続ける場合と外に任せる場合
ドリルで毎日の練習を続ける
つまずいているポイントを特定できて、教え方の見通しが立ったら、あとは練習量が重要になります。
分数は手を動かしてトレーニングした回数が、そのまま定着度合いにつながります。
1日10分でも良いので、同じ種類の問題を毎日、繰り返し解かせて鍛えていくと良いです。
購入するドリルは目的や分量、難易度に注目して選ぶようにすると良いです。
市販のドリルの選び方については、『算数ドリルのおすすめ8選|小学生の学年別・目的別の選び方』で詳しく解説しています。
塾に任せる判断
次の3つのうち2つ以上当てはまる場合は、家庭で抱え込むよりも、外部に任せたほうが早く解決できる可能性が高いです。
塾に任せるかの判断
- 同じところを2回説明しても伝わらない
説明の仕方を変えても理解できない場合は、もっと手前の学年に原因である可能性が高く、それを特定する作業は保護者の方には負担が大きすぎます。 - 1年以上さかのぼって復習する必要がある
学年をさかのっての復習は、学校の授業の対策と並行して進めることになり、保護者の方が大きくなってしまいます。 - 教えているうちに親子とも感情的になってしまう
算数の理解よりも先に、勉強への抵抗感が残っている可能性があり、学習環境を整えることが重要になります。
分数でつまずいてしまう子どもには、どこに課題があるのかを見つけ、適切な手順で対策していく指導が必要になります。
塾を活用する場合は、学年をさかのぼった指導が可能かどうかに注意して選ぶ必要があります。
小学生の塾の選び方については、『小学生におすすめの算数塾10選|苦手克服から中学受験まで選び方を解説』で詳しく解説しています。
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学年をさかのぼる学習には、「タブレット学習教材・通信教育教材」もおすすめです。
タブレット学習教材であれば、自分のペースで学年を自由にさかのぼって取り組めるものも多いです。
小学生向けのタブレット学習教材については、『小学生におすすめのタブレット学習教材10選!』で詳しく解説しています。
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分数の教え方に関するよくある質問
ここからは、分数の教え方に関するよくある質問にお答えしていきます。
分数の教え方に関するよくある質問
質問1:分数は何年生から習いますか?
小学2年生の3学期頃に、2分の1や4分の1といった大きさの表し方を習います。
分母と分子の意味や計算に進むのは小学3年生からです。
質問2:答えは帯分数と仮分数のどちらで書けば良いですか?
どちらも正しい答えです。
学校では単元によって指示が異なるため、教科書やテストの指示に合わせて使い分けられるようにしてください。
まとめ
それでは、分数の教え方について、つまずいている場所別の取り組み方をまとめます。
結論
「分数が苦手」と言っても、つまずいている場所は子どもごとに違います。
どこでつまずいているかを先に確かめれば、家庭でできる教え方はその場所ごとにはっきりと決まります。
分数のどこでつまずいているかを確かめる
意味でつまずいている場合の教え方
形(仮分数・帯分数・約分・通分)でつまずいている場合の教え方
分数の掛け算・割り算でつまずいている場合の教え方
家庭で続ける場合と外に任せる場合
分数の教え方に関するよくある質問
今回の記事が、お子様が分数のつまずきを解消して、算数をスムーズに理解していくきっかけになればとてもうれしいです。
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