こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。
共通テスト(旧センター試験)の問題形式が大きく変更になりました。
「大学受験に向けて英文法を勉強しても無駄。」
という噂を聞き、本当だろうかと不安に思われている保護者の方は多いです。
結論
大学入学共通テスト(旧センター試験)では英文法の独立問題は出題されません。
それでも、大学受験に英文法の勉強は絶対に必要ですし、優先度も高いです。
今回は、大学受験における英文法の立ち位置について解説します。
最後まで読んでいただき、お子様が大学受験の英語で勝つための参考としていただければとてもうれしいです。
この記事の筆者
エデュサポ
(@edsuppor)
- 元塾教室長
- 集団塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営責任者も務める
- 塾業界勤務経験は20年以上
- 教育業界での経験を活かして、勉強や受験に関する情報を発信するサイトやブログを開設
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大学受験に英文法はいらないという噂が立つ理由
大学受験に英文法の勉強はいらないという噂は確かにあります。
そのような噂が立つ理由は、主に2つあります。
一つひとつ解説します。
共通テスト(旧センター試験)は、すべて長文読解問題
大学入学共通テスト(旧センター試験)の問題は、すべて長文読解問題です。
かつてのセンター試験のような、発音やアクセント問題、文法の独立問題は出題されません。
試験時間は80分のまま変わっていませんが、総単語数が6000語程度と、かつてのセンター試験の2倍~3倍程度の量になっています。
細かな知識が問われるのではなく、大量の英語の中から必要な情報を読み取る力が問われています。
2020年センター試験英語の文法問題
2022年大学入学共通テスト英語
第1問から第6問まですべて長文読解問題
国公立二次試験や私大入試でも文法の独立問題が出題されない傾向
国公立大学の二次試験や、私立大学の入試でも、英文法の独立問題が出題されない傾向になってきています。
特に、難関大学でその傾向が強いです。
共通テストに限らず、知識量よりも実践的な英語運用能力が問われます。
大学受験に英文法が必要な理由
大学受験に英文法はいらないという噂はありますが、大学受験に英文法の勉強は絶対に必要です。
100%絶対に必要です。
大学受験に英文法の勉強が必要な理由は、主に次の4つです。
一つひとつ解説します。
理由1 英文法を知らなければ長文読解問題は解けない
英文法を知らなければ、英文は読めません。
日本語でもそうですが、単語だけをピックアップして文章全体の意味を決めつけてしまうと、文章の本来の意味とはかけ離れた解釈になってしまうからです。
文章を正確に読み取るためには、文法を正しく理解して、正しく解釈する必要があります。
例として、次の日本語の文章を読解してみてください。
次の文を読みなさい。
アミラーゼという酵素はグルコースがつながってできたデンプンを分解するが、同じグルコースからできていても、形が違うセルロースは分解できない。
この文脈において、以下の文中の空欄にあてはまる最も適当なものを選択肢のうちから1つ選びなさい。
セルロースは( )と形が違う。
(1)デンプン (2)アミラーゼ (3)グルコース (4)酵素
引用:「教科書が読めない人」は実はこんなにいる | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース
「アミラーゼ」や「酵素」や「分解」といった単語を知っていても、文章の意味を正しく解釈するためには、正しい日本語の文法理解が必要ではないでしょうか。
ちなみに、答えは(1)デンプンです。
英語の長文読解も同じで、英文法を正しく理解していなければ、正しく文章の意味を読み取ることはできません。
読解の中で文法理解を問うてくる
長文読解問題でも、英文法を正しく理解していなければ正解できないような問題が出題されます。
出題者は、受験者の英語の力を測るために問題を作っています。
そのため、どの問題も意図を持って作られています。
長文読解の問題の中には、受験者が英文法を正しく理解して文章を読めているかどうかを確かめるような問題もあります。
英文法の独立問題が出題されていないからといって、英文法の問題が出題されないわけではありません。
理由2 英文法を知らなければ英作文は書けない
先程、難関大学で文法の独立問題が出題されない傾向があると解説しました。
一方で、難関大学ほど英作文の問題が出題される傾向があります。
英文法をしっかりと勉強していなければ、英作文を書くことはできません。
難関大学の英作文問題はレベルが高い
単純に「次の日本語を英語にしなさい。」というような英作文問題が出題されることもありますが、難関大学ではもっとレベルの高い英作文問題が出題されます。
具体例として、一橋大学の2024年度入試の英語の問題を見てみましょう。
問題文の和訳
下の質問から一つ選び、英語で答えなさい。答えは100語から140語で書きなさい。選んだ質問の番号を書きなさい。作文の最後に、あなたが書いた作文の語数を正しく書きなさい。
1,本を読んだり映画を見たりするとき、あなたはストーリーにフォーカスしますか。キャラクターにフォーカスしますか。それとも、雰囲気にフォーカスしますか。
2,外国語を話すとき、「正確さ」「想像力」「スピード」のうちの、どの側面に注意すべきでしょうか。
3,リーダーにとって最も貴重な資質は、「知性」「野心」「誠実さ」のうちのどれだとあなたは思いますか。
実際に英語を言語として表現する力があるかどうかが問われています。
英文法の知識があることは当たり前と言わんばかりの問題です。
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>>【高校生】英作文のコツ!書き方と書けるようになるための対策
理由3 大学によっては英文法の独立問題が出題される
大学によっては、文法の独立問題が出題されています。
大学受験では複数の大学に出願するのが普通ですので、受験するすべての大学で英文法の独立問題が出題されないということはまずありません。
ほとんどの受験生が、どこかで一度は英文法の独立問題に遭遇します。
2022年早稲田大学法学部英語の文法問題
理由4 英文法はむしろ重要になった
英文法の勉強は、むしろ以前より重要になりました。
ここまで解説してきた通り、英文法の知識があるのは当然で、それをどれだけ実践的に運用できるかを問われる試験が増えてきているからです。
「英単語・英熟語・英文法」の英語の基礎の部分は、知ってて当たり前になってきています。
むしろ、英文法の独立問題が出題されると、「解きやすい問題が出題された」と安心するレベルです。
英文法は早期に完成させる
英文法の勉強は、なるべく早期に完成させる必要があります。
英文法の知識を使って、実践的に英語を運用する練習をする時間をための確保するためです。
高校3年生になってから文法の問題集を購入する高校生もいますが、それでは遅すぎます。
「Vintage」や「Next Stage」といった、いわゆる大学受験用の英文法問題集は、高校2年生のうちには仕上げておいたほうが良いです。
難関大学を目指すようであれば、高校1年生のうちに仕上げてしまっても早すぎるということはありません。
英文法の先取り学習には映像授業がおすすめ
英文法の先取り学習をするときは、問題集や参考書だけでなく、授業を受けることをおすすめします。
まずはわかりやすい授業を受けて英文法の概念を学んで、それを問題集を使って演習して定着させていったほうが効率的だからです。
映像授業であれば自分のペースでどんどん進められるので、学校の授業よりもずっとスピーディーに英文法を習得していくことができます。
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英文法の先取り学習におすすめの参考書
授業よりも本のほうが勉強しやすいという場合は、最初から「Vintage」や「Next Stage」などの受験用の問題集に取り組むのではなく、しっかり基礎から学べるものを購入することをおすすめします。
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イラストや色分けを随所に利用して、初学者にもわかりやすいように丁寧に解説されています。
確認問題もついているので、学んだことがしっかりと頭に入っているか確認しながら進めていくことができます。
音読練習用のアプリもついているので、音読をしながら学習内容を定着させることができます。
まとめ
それでは、大学受験における英文法の立ち位置についての解説解説をまとめます。
結論
大学入学共通テスト(旧センター試験)では英文法の単独問題は出題されません。
それでも、大学受験に英文法の勉強は絶対に必要ですし、優先度も高いです。
大学受験に英文法の勉強はいらないという噂は確かにあります。
そのような噂が立つ理由は、主に2つあります。
噂が立つ理由
- 共通テスト(旧センター試験)は、すべて長文読解問題
- 国公立二次試験や私大入試でも文法の独立問題が出題されない傾向
大学受験に英文法はいらないという噂はありますが、大学受験に英文法の勉強は絶対に必要です。
大学受験に英文法の勉強が必要な理由は、主に次の4つです。
英文法が必要な理由
- 英文法を知らなければ長文読解問題は解けない
- 英文法を知らなければ英作文は書けない
- 大学によっては英文法の独立問題が出題される
- 英文法はむしろ重要になった
英文法の知識があることは、むしろ当たり前にしなければならなくなりました。
英文法の知識を使って、実践的に英語を運用する練習をする時間を確保するために、英文法の学習は早期に仕上げる必要があります。
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今回の記事が、お子様が大学受験の英語で勝つための参考となればとてもうれしいです。
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