こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。
学校の算数の授業に余裕がある場合に、先取り学習に取り組ませてはどうかと考える保護者の方は多いです。
うちの子に先取り学習をさせても大丈夫かと、不安に思われているのではないでしょうか。
結論
算数の先取りは、速く進めるほど良いというわけではありません。
学習内容が定着しているかを確かめながら進められると効果的です。
今回は、算数の先取り学習について解説していきます。
最後までお読みになり、お子様が正しい方法で先取り学習に取り組み、算数の力を伸ばしていくための参考としていただければとてもうれしいです。
この記事の筆者

エデュサポ
(@edsuppor)
- 元塾教室長
- 集団指導塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営責任者も務める
- 塾業界勤務経験は20年以上
- 教育業界での経験を活かして、勉強や受験に関する情報を発信するサイトやブログを開設
先取りは進んだ学年の数では測れない
算数の先取り学習のポイントは、主に次の3つです。
算数の先取り学習のポイント
ポイント1:進めた範囲が定着しているかが重要
算数の先取り学習に取り組むときは、「どのくらい先の学年まで進めるか」ではなく、学習した範囲がどれだけ定着しているかに注目することが重要です。
1学年先、2学年先まで先取りを進めても、学習した内容の半分程度しか定着していないようであれば意味がありません。
算数は積み上げ式の教科だからです。
理解が曖昧なまま学習を進めれば、その後に学習する単元でいずれつまずいてしまいます。
たとえば、掛け算の理解が曖昧なまま割り算に進めば、割り算でつまずいてしまいますし、割合の理解がしっかりしていないと、速さの単元でつまずいてしまいます。
そのため、重要なのは進めるペースではなく、一つひとつの学習内容を深く理解して土台を固めることです。
ポイント2:先取りに慎重な意見があるのはなぜか
算数の先取りについて検索をすると、「やらないほうがいい」という意見も多く見つかります。
「やらないほうがいい」理由としては、大きく2つに集約されます。
算数の先取りを「やらないほうがいい」理由
- 先取りをすると学校の授業を聞かなくなる
- 先に進めても学校で習う頃には覚えていない
どちらの理由も正しく、よくある先取り学習の問題点です。
一方で、これらは先取りそのものの問題ではなく、先取りの進め方の問題です。
正しい方法で先取り学習に取り組むことができれば、このような問題は回避することができます。
ポイント3:学校の授業をしっかりと受ける
算数の先取り学習では、学校の授業をしっかりと受けることがとても大切です。
学校の授業をしっかりと受けることで、先取りで学んだ内容の理解を深め、定着させることができるからです。
勉強は同じ内容に繰り返し取り組むことで定着していきます。
また、指導者が変われば学習内容へのアプローチが変わるため、いろいろな人に教わることで着眼点を増やすことができます。
先取り学習に取り組んだだけで「わかったつもり」になるのではなく、学校の授業をしっかりと受けて理解を深め、定着させることが重要です。
子どもには、「学校の授業でもう知っている話がでてきたら、自分の考え方と同じかどうか確かめてごらん」と、日ごろから伝えておくと良いです。
授業の聞き方が変われば、授業態度も変わります。
先取りをはじめる前に確かめる3つのこと
算数の先取りをはじめる前に確かめることは、主に次の3つです。
先取りをはじめる前に確かめる3つのこと
確認1:今の学年の内容を、時間をおいても解けるか
算数の先取りをはじめる前に、今学習している内容を、時間をおいても解けるかどうかを確認することが重要です。
学習内容が定着していなければ、先へ進んでもつまずいてしまうからです。
1ヶ月~2ヶ月ほど前に学校でやったテストをもう一度解いてみて、過去の学習内容がどれくらい頭に残っているかを確かめます。
正答率が8割に満たないようであれば、先取りよりも復習に力を入れたほうが有意義です。
確認2:解き方をなぞっているだけになっていないか
算数の先取りをはじめる前に、学習内容を本質的に理解しているかどうかを確認することが重要です。
ただ解き方の手順を丸暗記するだけでテストの点数を取っていて、学習内容の本質が理解できていない可能性もあるからです。
算数は意味がわからなくても、手順を暗記すれば点数を取れてしまう問題も多いです。
たとえば、速さの単元であれば、公式を丸暗記してそこに数字を当てはめれば答えを求めることができます。
しかし、手順を丸暗記するだけでは、その後に学習する単元で知識を正しく活用することができず、つまずいてしまいます。
学習内容の本質を理解できているかどうかを確かめるためには、子どもに「どうしてそうなるの?」と問いかけてみるのが有効です。
学習内容を理解している子どもであれば、論理的な答えが返ってくるはずです。
一方で、「そう習ったから」「それで答えが出るから」「割り算の単元だから割り算の式を作った」といった答えが返ってくる場合は、手順を丸暗記しているだけの可能性が高いです。
この状態で先取り学習に取り組むと、いずれ破綻します。
学習を進めるほど覚えなければならない手順が増えてしまい、どれを使えば良いのかわからなくなってしまうからです。
手順を丸暗記していることがわかった場合は、今学習している内容を学習し直したほうが効果が高いです。
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確認3:子ども自身が先に進みたがっている
算数の先取りをはじめる前に、子ども自身が先取り学習に取り組みたいと思っているかどうかを確認することが重要です。
本人が望んでいなければ続きませんし、場合によっては算数が嫌いになってしまう可能性もあるからです。
先取りは、学校の授業や復習に上乗せで勉強する必要があるため、本人の意志ややる気が重要になります。
目的によって先取りの進め方が変わる
目的によって先取りの進め方が変わる
ケース1:学校の授業内容を先に取り組んでおきたい
「学校の授業でつまずかせたくない」「学校の授業内容を先に取り組んでおきたい」という目的であれば、先取りは学校で扱っている単元のひとつ先までで十分です。
1学年先や2学年先の先取りに取り組む必要はありません。
次に学校で学習する単元を家で一通り先取りしておくと、それだけで授業の理解度は大きく上がります。
「先取り」と聞くと身構えてしまうというご家庭であれば、まずはこの1単元先の予習からはじめてみると良いでしょう。
ケース2:中学の数学まで進めたい
中学数学の先取りを目的にするのであれば、小学校の範囲をしっかりと定着させてから中学数学に進むという順番を強く意識することが重要です。
中学数学でつまずいてしまう子どもの多くは、小学算数の学習内容が定着していない場合が多いからです。
たとえば、中1の方程式の単元では、小数や分数の計算を使いますし、文章題では割合や速さの考え方を使います。
急いで中学数学の範囲に進もうとするのではなく、小学校の学習範囲の理解度と定着度を上げることが優先です。
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ケース3:中学受験を考えている
中学受験をするために算数の先取りに取り組みたい場合は、土台固めを強く意識して取り組むことが重要です。
塾に入ったあとは、先取り学習も含めて、塾のカリキュラムで進められるからです。
多くの進学塾は小4から通いはじめ、小6の途中までに小学範囲をすべて学習し終え、それと並行して中学受験特有の学習内容を身につけていきます。
そのため、家庭で先取り学習に取り組む場合は、入塾するまでに何をやっておくかを決めることが大切です。
価値が高いのは、算数の土台です。
計算を速く正確に処理できるようにしたり、「掛け算の意味」や「この文章題がなぜその式で求められるのか」といったことを自分の口で説明できるようにしたりと、理解度と定着度を深めておくと、塾に入ってからの伸びが変わります。
逆に、中学受験特有の解き方に注目して勉強に取り組んでしまうと、手順の暗記に偏ってしまう可能性があります。
先取りが続く進め方
先取りが続く進め方
方法1:1日に進める量を決める
算数の先取り学習を継続させるためには、1日に取り組む量を決めることが大切です。
先取りは学校の宿題と違って範囲が決められているわけではなく、目標を立てにくいからです。
目標は長期のものを決めてから、短期のものを決めていくと良いです。
たとえば、「今週中にこの単元を終わらせる」と決めてから、1日にどこまで進める必要があるかを考えます。
学習計画はあまり細かい部分まで詰めずに、「1日に◯ページ」「1日に◯問」という形にしておくとわかりやすいです。
なお、先取り学習は毎日取り組むことをおすすめします。
勉強は日々の積み重ねが大切だからです。
週末にまとめて長時間取り組むスタイルだと、取り組む間隔が空いてしまい、前回の学習内容を思い出すところからはじめなければなりません。
まとめて長い時間取り組むよりも、短い時間であっても毎日取り組んだほうが定着しやすいです。
方法2:進めた単元を日をおいて解き直す
算数の先取り学習を継続させるためには、進めた単元を日をおいて解き直すことが大切です。
勉強は、同じ内容を繰り返すことで定着していくからです。
学習内容が定着しないまま先に進むと、どこかの単元で大きくつまずいてしまい、やる気を失ってしまいます。
定期的に解き直しを行うことで、理解度を確かめながら定着度アップを目指し、この先の単元でのつまずきを防ぐことができます。
解き直しは、「初めて解いてから2週間後と1ヶ月後の2回」といった形で、時期とペースをルール化してしまうとラクです。
解き直しはすべて解く必要はなく、数問ピックアップして解きます。
解ければ先に進み、解けなければその単元をもう一度復習します。
解き直しの時期を判断するためには、解いた日付を記録しておくことも重要です。
ノートには必ず「取り組んだ日付」を書くよう習慣づけておくと良いです。
方法3:つまずいたら手前の単元を復習する
算数の先取り学習中に手が進まなくなる単元が出てきたら、その単元の土台になっている単元の復習に取り組みます。
理解できないのはその単元が難しいことが原因ではなく、その単元を理解するのに必要な前提知識が足りていないことが原因である可能性が高いからです。
たとえば、割り算で手が止まるようであれば、九九や掛け算の定着度が弱い可能性が高いです。
手前の単元の復習をおろそかにしてだましだまし先取り学習を進めても、いずれどこかで大きくつまずいてしまい、先取り学習そのものが頓挫する可能性があります。
先取りのペースが落ちてしまうことを心配される方も多いのですが、つまずいたら前の単元に戻って復習に取り組んだほうが、結果的には近道になります。
どこを復習すべきか見当がつかない場合は、学年別のつまずき単元とその復習方法について解説している『算数が苦手な小学生の原因と克服法|つまずきの見つけ方と家庭でできる対策』が参考になります。
先取りの教材は復習を誰が担うかで選ぶ
算数の先取り学習に使う教材の選び方
教材1:学年に縛られずに進められること
算数の先取り学習に取り組むのであれば、学年の区切りなく進められる教材がおすすめです。
学年ごとに区切られた教材を利用するときは、学年の区切りで中断してしまわないよう、買い足すタイミングなどをしっかりと管理する必要があります。
学年の区切れで一段落してしまい、先取り学習が止まってしまう可能性があるからです。
特にタブレット学習教材や通信教育の利用を検討される場合は、先の学年や前の学年の学習内容にも取り組めるかどうか、事前に確認しておく必要があります。
教材2:家庭で復習を管理するなら市販のドリルや動画
進めるペースや復習のタイミングなどを家庭で管理できる場合は、市販のドリルやYouTubeなどの動画授業で十分に先取りできます。
ドリルやYouTube動画であれば費用を安く抑えられますし、子どもの進み方に合わせて自由に教材を組み替えることもできます。
一方で、進捗管理や復習管理を保護者の方が担う必要があるため、負担できるかどうかを事前に想定しておく必要があります。
家庭で管理できる場合は、紙のドリルや動画授業がおすすめです。
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教材3:復習まで任せたいなら無学年制のタブレット学習教材
進捗管理や復習の管理まで教材に任せたい場合は、無学年制のタブレット学習教材がおすすめです。
タブレット学習教材には、子どもの理解度を測りながら学習ペースを調整てくれたり、適切なタイミングで復習問題を出題してくれたりするものもあるからです。
たとえば、算数に特化した教材であれば『RISU算数』が特におすすめです。
RISU算数は無学年式で学年の区切りなく進められるだけでなく、忘れやすいタイミングでの復習と、間違い多かった問題の復習が自動で出題される仕組みを持っているからです。
中学の数学まで続けられるコースも用意されています。
RISU算数の料金の仕組みや、向いている家庭・向いていない家庭については、『RISU算数の料金と口コミ|はじめる前に知っておく3つの前提』で詳しく解説しています。
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【2026年版】RISU算数の料金と口コミ|はじめる前に知っておく3つの前提
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算数だけでなく、他の教科もまとめて対策したい場合は、次の記事もあわせてご覧ください。
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算数の先取り学習に関するよくある質問
ここからは、算数の先取り学習に関するよくある質問にお答えしていきます。
算数の先取り学習に関するよくある質問
質問1:先取りをすると学校の授業を聞かなくなりませんか?
学校の授業をしっかりと聞く目的を先に決めておけば防げます。
「知っている話が出たら、自分の考え方と同じか確かめる」と伝えておいてください。
学校の授業が、先取り学習の理解度と定着度を高めるための時間に変わります。
質問2:何年生からはじめるのが良いですか?
学年で決めるものではありません。
「先取りをはじめる前に確かめる3つのこと」を確認してはじめると良いです。
質問3:先取りをやめたほうが良いのはどんなときですか?
「解き直したときに半分も解けない」という状態が続いたときです。
先に進めるよりも、これまでの範囲を復習したほうが力になります。
子どもが算数を嫌がりはじめたときも、いったん中断します。
まとめ
それでは、算数の先取り学習のやり方についての解説をまとめます。
結論
算数の先取りは、速く進めるほど良いというわけではありません。
学習内容が定着しているかを確かめながら進められると効果的です。
先取りは進んだ学年の数では測れない
先取りをはじめる前に確かめる3つのこと
目的によって先取りの進め方が変わる
先取りが続く進め方
先取りの教材は復習を誰が担うかで選ぶ
算数の先取り学習に関するよくある質問
今回の記事が、お子様が正しい方法で先取り学習に取り組み、算数の力を伸ばしていくきっかけになればとてもうれしいです。
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