こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。
塾にあまりお金をかけられないのですが、勉強する環境は整えてあげたいです。
自習室目当てで塾に通うのは迷惑でしょうか。
塾の教室長として働いていたときに、「自習室目当てで塾に通いたい。」と、(オブラートに包んで)相談を受けることは多かったです。
私もその気持はよくわかります。
結論
自習室目当てで塾に通うのは、条件によってはアリです。
今回は、元塾教室長の本音として、自習室目当てで塾に通うのはアリであるというお話を解説していきます。
私は以前、塾講師の仕事をしていました。
集団塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営の仕事をしていた時期もあります。
かれこれ20年以上、塾業界で働きました。
これまでの経験を基にお話します。
最後まで読んでいただき、塾の自習室を上手に活用するための参考としていただければとてもうれしいです。
自習室目当てで塾に通うのがアリである3つの理由
自習室目当てで塾に通うのがアリだと私が思う理由は3つあります。
自習室目当てがアリの理由
一つひとつ解説していきます。
理由1 合格実績を上げられる
自習室目当てで勉強したいということは、本気で勉強を頑張りたいと思っているはずです。
勉強は、他の事に比べて努力が結果に反映されやすいです。
つまり、本気で勉強を頑張ってくれれば、偏差値の高い学校に合格してくれる可能性が高くなります。
その結果、塾としては合格実績を上げることができます。
塾は私企業である
塾は私企業である以上、利益を上げることを目的として運営しています。
そのため、自習室を使うだけで毎月の授業料が安い生徒は歓迎されないのではないかと思われると思います。
しかし、塾は売上げと同様に合格実績を追い求めています。
合格実績が良ければ、次年度の生徒募集に大きな宣伝効果を期待できるからです。
次年度の生徒が増えれば、塾の売上げは上がります。
つまり、自習室目当てで毎月の月謝が安かったとしても、頑張って偏差値の高い学校に合格すれば、塾の次年度の売上げアップの手助けをしたということになります。
その結果、間接的に高い授業料を払ったということになるのです。
理由2 頑張る生徒は応援したい
塾のスタッフという生き物は、勉強を頑張る生徒を応援したいと思う生き物です。
そのため、たとえ塾の売上げにつながらなかったとしても、頑張りたいと思っている生徒を受け入れたいと考えている教室長は多いのです。
お金が理由で選択肢を狭める生徒を見るのは辛い


こういったお話はよく聞きました。
塾は私企業なので、

とは言えません。
でも、頑張る姿を見ていると、「なんとかしてうちの塾に通わせてあげたい。」と、思うものです。
理由3 他の生徒の士気を上げてくれる
自習室は、「勉強しているのは自分だけではない。」と、思えることが大きなメリットです。
周りの生徒が一生懸命頑張っているのを見て、

と、思えるものです。
そのため、自習室の雰囲気というものは非常に大切で、塾としても自習室の雰囲気作りには気を配っています。
遊んでいる生徒や寝ている生徒が多い自習室は、頑張る生徒のためにならないからです。
お互いが無言で励まし合える自習室が理想
つまり、本気で勉強に取り組んでいる生徒が多ければ多いほど、良い自習室になります。
そのため、たとえ自習室目当てで塾に通うことになったとしても、自習室の雰囲気作りを手伝ってもらえるのであれば、ぜひ通ってほしいと思えます。
誰でも歓迎というわけではない
ここまで、自習室目当てで塾に通うのはアリだというお話をしてきましたが、誰でも歓迎というわけではありません。
あくまでも、ギブ・アンド・テイク。
塾と生徒、お互いに利益があるWin-Winの状態である必要があります。
次のような生徒の場合は、自習室目当てで塾に通われるのは迷惑だと感じます。
自習室目当てで塾に通われるのが迷惑な場合
すぐに質問しに来る
自習室を使うメリットの1つに、すぐに先生に質問ができるというものがあります。
しかし、頻繁に質問を持ってくる生徒は迷惑です。
これは全生徒共通に言えることなのですが、特に自習室目当てで通っている生徒については、

と、思ってしまいます。

そう思われる生徒も多いと思いますが、それは間違いです。
成績が良い生徒は質問回数が少ない
成績が良い生徒は、わからない問題にぶつかると、まずは自分で解決しようと頑張ります。
自分で解決しようとしたけれどわからなかった場合や、解答や解説に納得が行かない場合に質問をしにきます。
この意識が、テスト本番でわからない問題にぶつかった時に活かされます。
一方で、教科書を読めばすぐに解決できるようなことを質問しに来る生徒は成績が上がりません。
人的リソースが割かれる
質問対応には人的リソースが割かれます。つまり、塾側としてはコストがかかっています。
塾の月謝を安く抑えられたまま、塾の人的リソースをたくさん使われてしまうと困ります。
そのうえ、安易に質問を持ってくるようでは成績は上がりません。
そのため、すぐに質問をしに来る生徒は、自習室目当てで塾に通われると困ります。
授業を取っていない教科の質問をしに来る
頻度の問題ではありますが、授業を取っていない教科の質問をしに来られると、

と、思ってしまいます。
質問の質と頻度による
ただし、「絶対に質問に来ないでほしい」ということではありません。
教科書や問題集に真剣に取り組んでいて、その中で持ってくる質問は歓迎します。
教科書を読めばわかることを、何度も質問しに来るのは困るということです。
熱心に自習に取り組まない
ここまで解説してきたように、自習室目当てであっても、一生懸命勉強に取り組んで成績を上げる生徒は歓迎されます。
そのため、熱心に自習に取り組まないのであれば歓迎されません。
この記事を読まれている方は、自習室を利用して集中して勉強に取り組みたいというお子様をお持ちの方だと思いますので、この点はあまり心配が必要ないかもしれません。
勧誘は覚悟してください


このような勧誘を受けるのではないかと心配されている方もいらっしゃると思います、
結論から申し上げると、勧誘はされます。
ただし、勧誘を断っていただいても全く問題ありません。
勧誘をする理由は2つです。
勧誘をする2つの理由
- 塾の売上げのため
- 生徒にとって必要だから
塾の売上げを上げるためというのは当然ですが、志望校に合格するためにその授業が生徒にとって必要だからという理由もあります。
この授業を取ったら、この生徒はもっと成績を伸ばせるかもしれないと思って授業を提案します。
勧誘を断っても問題ない
提案する側もご家庭の事情はわかっています。
断られるのも、提案する側の仕事の1つです。

と、あとで後悔をされないようにご案内をしている場合もあります。
「良い」と思えば授業を取っていただきたいですし、「必要ない」と思えばハッキリと断っていただきたいです。
塾の自習室以外の自習場所

このような場合は、塾の自習室以外の自習場所を探すのも良いです。
よく利用されているのは、次の4つです。
図書館
自習場所の定番といえば図書館です。
図書館は本気で勉強に取り組みに来る人が多い場所なので、環境はとても良いです。
図書館のデメリットといえば、次の3点でしょうか。
図書館のデメリット
- 席が取れない
- 時間の縛りが大きい
- 質問ができない
席が取れない
図書館の席は先着順で埋まっていきます。
席数はあまり多くありません。
そのため、図書館によってはなかなか席が取れません。
開館から1時間以内にすべての席が埋まってしまうような図書館もあります。
時間の縛りが大きい
図書館はそもそも勉強をしに行く場所ではないので、開館時間が勉強をする人のための設定になっていません。
早い時間に閉館してしまったり、土日祝日は早い時間に閉まってしまう図書館も多いです。
また、なるべく多くの人に席を使ってもらうために、席に時間制限を設けている図書館もあります。
質問ができない
当然ですが、質問対応をしてくれる先生はいません。
ファミレス
自習場所の定番として、ファミリーレストランが挙げられます。
ファミレスは勉強をする環境が良いとは言えませんが、あのガヤガヤ感が逆に落ち着くという生徒も多いです。
ただ、ファミレスも塾と同様に私企業です。
何時間も席を占拠されたうえに売上げが数百円程度では煙たがられます。
有料自習室
都市部に限りますが、有料自習室というサービスがあります。
その名の通り、自習室を有料で借りることができます。
わからないところを質問することはできませんが、お金を出してでも自習室を利用したいと考える人たちが集まるため、モチベーションが高い人たちに囲まれながら勉強に取り組むことができるのでおすすめです。
営業時間が長いため、図書館のように時間制限が厳しいこともありません。
料金は月額8,000円~20,000円程度の自習室が多いです。
平日限定や時間限定などで利用すると、費用を安く抑えることができます。
オンライン自習室
オンライン個別指導やオンライン家庭教師サービスの中には、オンライン自習室を用意しているサービスもあります。
自習する場所は自室ですが、オンラインでつないで仮想の自習室を作ります。
画面越しに他の生徒が頑張って取り組んでいる姿が見えますし、チャットなどで質問を受け付けているサービスもあります。
自室が静かであれば、料金を安く抑えたうえで長時間自習室を利用することができます。
都市部に住んでいなくても利用できますし、外出しなくて良いのも大きなメリットです。
もちろん費用がかかってしまうので、地元の塾の自習室を利用するのとどちらが良いか検討する必要はあります。
オンライン自習室の特徴
- 他の生徒が頑張っている姿が見える
- 質問を受け付けているサービスもある
- 都市部でなくても利用できる
- 外出しなくて良い
- 比較的料金が安い
- 長時間利用することができる
- 自宅がうるさいと集中できない
- 費用がかかる
おすすめのオンライン自習室
STUDY BASE
STUDY BASEは、「通い放題」、「勉強し放題」、「質問し放題」のオンライン学習塾です。
授業はありません。
自習中にわからない所があれば、いつでも質問できるというスタイルの塾です。
何日利用しても、何時間利用しても、小学生16,500円、中学生・高校生22,000円の月額定額制です。
▼詳細をチェックする
「STUDY BASE」
勉トレ
勉トレは、「問題を解く量」と「習慣化」に特化したオンライン学習塾です。
550円/50分で、担当者が常駐するオンライン自習室を利用することができます。
3,300円/50分のパーソナル授業と組み合わせると、学習管理や授業の解説をしてもらいながら演習に取り組むことができます。
長時間利用すると高額になってしまいますが、上手に利用できれば「塾」と「自習室」の良いとこ取りができてしまいます。
なお、長時間利用したい場合はセット割を利用するとお得になります。
▼詳細をチェックする
>>勉トレ
オンライン家庭教師e-Live
『オンライン家庭教師e-Live』は、自習スタイルの学習を頑張る生徒に優しい料金設定になっています。
スタッフが常時監視しているオンライン自習室が月額1,078円で利用できます。
また、1日3,300円で10時間個別指導受け放題の季節講習サービスもあります。
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楽しく勉強できる!オンライン家庭教師【e-Live】
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まとめ
それでは、元塾教室長から見て、自習室目当てで塾に通うのはアリであるというお話をまとめます。
自習室目当てがアリの理由
- 合格実績を上げられる
- 頑張る生徒は応援したい
- 他の生徒の士気を上げてくれる
ただし、無条件でアリというわけではありません。
自習室目当てで塾に通われるのが迷惑な場合
- すぐに質問しに来る
- 授業を取っていない教科の質問をしに来る
- 熱心に自習に取り組まない
結局は、勉強を頑張ってくれる生徒であれば基本的に歓迎されます。
勉強や自習室に限らず、お金とサービスは等価交換です。
塾と生徒のお互いの希望が合致すれば、気持ち良い関係を作ることができます。
塾の自習室以外にも、自習ができる場所があります。
自習場所
- 図書館
- ファミレス
- 有料自習室
- オンライン自習室
子どもの性格や勉強スタイルを考えて、最適な自習場所を探してください。
今回の記事が、お子様が良い自習環境を作るための参考となればとてもうれしです。