こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。
高校3年生の夏休みを迎えるのに当たって、子どもの学習状況に不安を感じている保護者の方は多いです。
第一志望校現役合格のために、どのように過ごさせればよいのかと悩まれているのではないでしょうか。
結論
大学受験をする高校3年生にとって、夏休みは長いようで短いです。
夏休みの過ごし方が受験の結果を大きく左右するので、全力で勉強に取り組めるよう工夫することが大切です。
今回は、高校3年生の夏休みの過ごし方について解説します。
最後まで読んでいただき、お子様が夏休みに精一杯努力して、第一志望校現役合格に向けて効果的な勉強に取り組んでいくための参考としていただければとてもうれしいです。
この記事の筆者
エデュサポ
(@edsuppor)
- 元塾教室長
- 集団塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営責任者も務める
- 塾業界勤務経験は20年以上
- 教育業界での経験を活かして、勉強や受験に関する情報を発信するサイトやブログを開設
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受験生の夏休みが超重要な理由
大学受験をする高校3年生にとって、夏休みは本人が考えている以上に超重要です。
受験生の夏休みが超重要な理由は、主に次の3つです。
受験生の夏休みが超重要な理由
一つひとつ解説します。
理由1:まとまった勉強時間を確保できる
受験生の夏休みにまとまった勉強時間を確保できるということは、受験生本人が思っている以上に超重要なことです。
高校受験とは異なり、大学受験の対策には膨大な時間が必要になるからです。
2学期がはじまるとまとまった勉強時間を取りにくく、高3の2学期以降に取り組んでも本番までに間に合わない学習内容も多いです。
また、高校受験のときとは異なり、周りのライバルたちも、驚くほど長時間勉強に取り組んでいます。
高3の夏休みに勉強時間を確保できなければ、逆転合格が難しくなるのはもちろん、ライバルたちに大きなリードを許すことにもなります。
部活や学校の勉強がない高校3年生の夏休みは、自分に必要な勉強に取り組む時間を確保できる、重要な期間です。
理由2:秋以降の成績の伸びを左右する
受験生の夏休みの頑張りが、秋以降の成績の伸びを大きく左右します。
成績は入試直前期に一番伸びやすく、入試直前期に成績を大きく伸ばすためには、それまでの準備が欠かせないからです。
成績は勉強の頑張りに比例して伸びていくわけではありません。
基礎が固まるまでは成績はなかなか伸びず、基礎が固まってくると一気に伸びていきます。
そのため、夏休みに基礎をしっかりと固めていくことが大切になります。
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理由3:人として大きく成長できる
受験生の夏休みに努力ができると、人として大きく成長することができます。
大学受験を通して、目標に向かって一生懸命に努力をする経験ができるからです。
受験は人生の通過点に過ぎません。
入試の結果は確かに重要ですが、受験勉強を通して人間的に成長することのほうが重要です。
受験生の夏休みに取り組むべき勉強(優先度順)
ここからは、高校3年生の夏休みに取り組むべき勉強を優先度順に解説していきます。
高3夏休みに取り組むべき勉強
一つひとつ解説します。
優先1:基礎基本を徹底する
高校3年生の夏休みは、基礎基本を徹底的に定着させることが最重要です。
勉強は基礎基本が一番大事ですし、高校3年生の夏休みは基礎基本に取り組む時間をしっかりと確保できる最後のチャンスだからです。
秋以降に入試レベルの問題の演習に取り組めなければ、国公立大学の2次試験や私立大学の入試の問題に対応できる学力をつけていくことができません。
一方で、基礎基本が不安定な状態で、応用問題や入試レベルの問題を解いても効率が悪いですし、学習効果も薄いです。
夏休み中に基礎基本を徹底的に定着させて、秋から応用問題や入試レベルの問題演習に取り組むための力を育てておく必要があります。
優先2:全教科一通り学習を終わらせる
高校3年生の夏休み中には、学校の授業の進度に関わらず、未習範囲がないよう受験に必要な全教科の一通り学習を終わらせなければなりません。
秋以降に、応用問題や入試レベルの演習に取り組む時間を確保するためです。
秋以降も新しい単元の学習に取り組んでいると、基礎レベルの学力を入試レベルに引き上げていくための演習の時間を取ることができなくなってしまいます。
共通テスト(旧センター試験)のみで利用する科目であっても、秋以降に未習範囲の勉強に取り組んでいると、主要科目のレベルの高い問題に取り組む時間がなくなってしまいます。
秋以降は新しい勉強に取り組むのではなく、すでに勉強した内容を、さらに伸ばしていくための期間にすべきです。
優先3:演習問題で徹底的にアウトプット
高校3年生の夏休みには、演習問題などで徹底的にアウトプット学習に取り組むべきです。
基礎基本をしっかりと定着させるためには、アウトプット学習が重要になるからです。
勉強においては、「わかる」と「できる」は異なります。
勉強をして「わかったこと」を、問題演習を通して「できる」ようにしなければ、試験で正解できるようにはなりません。
授業を受けたり、教科書や参考書を読んだりするインプット学習だけでなく、問題集や過去問を利用したアウトプット学習にも大きく時間を割くべきです。
優先4:共通テストの過去問を解く
基礎基本の勉強がある程度進んできたら、共通テスト(旧センター試験)の過去問を解いてみると良いです。
夏休みの時期に共通テストの出題傾向をしっかりと把握することは重要ですし、共通テストは比較的基礎基本を問う問題が多いので、単純な演習問題としても優秀だからです。
一方で、かつてのセンター試験のように単純な知識を問う問題は少なくなり、探究型の問題が多くなっています。
探究学習とは、自ら課題を設定し、その課題を解決するために情報を収集・整理・分析し、周囲の人達と意見交換をしたり協同したりしながら進めていく学習活動のことです。
共通テストの過去問を解いてみて、全然点数を取れないようであれば、基礎的な問題集を解いて基礎基本を改めて定着させたほうが良いです。
いずれにしても、出題傾向を把握することは大事なので、1年分は必ず取り組んでみるべきです。
共通テストの過去問である程度の点数(6割程度以上)を取れるようであれば、5年分を目標に解けると良いです。
共通テスト後は忙しい
2次試験や私立大学の入試レベルの問題演習は、共通テスト対策が本格化する12月中旬までに、できるだけたくさん取り組んでおく必要があります。
そのため、夏休みのうちに共通テストの過去問演習に取り組んでおけると有利です。
過去問は復習が大事
過去問は、解いて出題傾向を研究することも大事ですが、しっかりと復習に取り組むことも大事です。
復習に力を入れると、効率よく学力を伸ばすことができるからです。
模試や定期テストも、しっかりと復習・分析ができると、学力を効率よく伸ばすことができます。
解きっぱなしにするのではなく、時間をかけて復習と分析に取り組まなければ、時間を大きく無駄にしてしまいます。
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優先5:第一志望校の過去問を解く
高校3年生の夏休みのうちに、第一志望校の過去問を解いておくことも大切です。
過去問を解いて出題傾向を研究しておくと、秋以降の志望校対策の勉強を効率よく行うことができるからです。
国公立大学の2次試験や私立大学の入試は、大学ごとに出題傾向が大きく異なります。
そのため、本格的な志望校対策に取り組みはじめる前に、過去問を研究して、勉強すべき内容を整理しておく必要があります。
勉強すべき内容を整理せずにがむしゃらに勉強に取り組むと、志望校の入試ではあまり出題されない内容の勉強にも取り組むことになり、時間がない現役生にとっては大きなタイムロスとなってしまいます。
たとえ正答率が低かったとしても、最低3年分程度は志望校の過去問に挑戦し、出題形式や出題傾向を研究しておけると良いです。
受験生の夏休みの過ごし方
ここからは、高校3年生の夏休みの過ごし方のポイントを解説していきます。
夏休みの過ごし方のポイント
一つひとつ解説します。
ポイント1:勉強時間を確保する
高校3年生の夏休みは、勉強時間を確保することが最重要です。
高3の夏休み以上に勉強時間を確保できる時期はないからです。
目安としては、学習塾や予備校の授業の時間も含めて、1日12時間程度です。
1日に13時間から15時間程度取り組めるとより良いです。
1日15時間以上はおすすめしません。
睡眠時間を削ることになるからです。
普段は1日12時間~14時間程度勉強し、「この日は気合を入れて頑張る!」という日は、1日15時間を目標に取り組めると良いです。
勉強時間の長さだけに惑わされない
勉強時間を確保することは非常に重要ですが、勉強時間が長ければそれで良いというわけではありません。
勉強に取り組みながら自分に合った勉強方法を研究し、効率よく勉強に取り組めるように工夫し続けることが大切です。
まず、勉強時間を確保して、それから勉強効率を高めていけると良いです。
ポイント2:第一志望校はあきらめない
成績は、入試直前期が一番伸びます。
高3の夏の時点で模試の志望校判定がE判定であっても、まだまだあきらめる時期ではありません。
まだまだ努力次第で逆転合格が可能です。
私の過去の生徒たちも、多くの生徒が夏のE判定をひっくり返して、第一志望校現役合格を勝ち取っていきました。
安易に志望校のレベルを下げてしまうと、勉強量まで目に見えて下がってきます。
高い目標を目指して、力いっぱい努力することが大切です。
結果が出ないとつらいですが、自分の努力を信じて頑張るべきです。
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ポイント3:生活習慣を整える
高校3年生の夏休みは、生活習慣を整えることが重要です。
生活習慣が、勉強時間や勉強効率に直結するからです。
特に、次の時間をしっかりと決めておくと、生活習慣が乱れにくいです。
特に決めておくべき時間
- 夜、寝る時間
- 朝、起きる時間
- 朝、勉強を開始する時間
- 朝昼夜の食事の時間
- 昼食後、勉強を開始する時間
朝一番最初に取り組む勉強内容や、夜寝る前に取り組む勉強内容をルーティーン化しておくと、勉強に取り組みやすいです。
生活習慣と学習習慣を組み合わせて身につけられるととても良いです。
夏休み初日から頑張る
普段勉強にあまり取り組めていない高校生が、夏休み初日から長時間勉強に取り組むのは難しいです。
それでも、初日からしっかりとスタートダッシュを決められるよう頑張るべきです。
夏休みはライバルたちも勉強可能な時間が多いため、少し気を抜くとあっという間に置いていかれてしまうからです。
もし可能であれば、夏休みに入るまでの土日などを利用して、長時間勉強に取り組む練習をしておくと良いです。
ポイント4:学習環境を整える
高校3年生の夏休みは、学習環境を整えることも大切です。
長時間、集中して勉強に取り組むためには、モチベーション高く集中できる場が必要だからです。
学習塾や予備校に通っているようであれば、自習室がおすすめです。
自習室は集中して勉強に取り組みやすい環境ですし、頑張っている仲間やライバルたちの姿が見えるので、モチベーション高く勉強に取り組むことができます。
学習塾や予備校を利用していない場合は、有料自習室などを利用しても良いでしょう。
周りに人がいないほうが集中するというタイプの場合は、自室の環境を整理するとよいです。
マンガやゲーム等の、勉強の妨げになるものを目に入らない場所に片付けたり、学習机や家具の配置を、気が散りにくい配置に変えたりするなどすると良いです。
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ポイント5:学習計画を立てる
高校3年生の夏休みには、がむしゃらに勉強に取り組むのではなく、学習計画や達成目標を設定しながら勉強に取り組むべきです。
大学受験をする受験生には、すべきことが非常に多く、優先順位をつけて取り組まなければ、無駄の多い勉強になってしまうからです。
また、学習計画や達成目標を設定したほうが前向きに勉強に取り組めるため、勉強時間が増える傾向があります。
「計画を立てるのが苦手・・・。」という場合も、上手な計画ではなくても大丈夫なので、頑張って学習計画を作ってみるべきです。
もし、夏休みに入るまでにまだ定期テストがあるようであれば、まずは定期テスト対策の勉強の学習計画を立ててみて練習をして、それから夏休みの計画を立ててみると良いでしょう。
学習計画を作成するときは、次のように作成すると良いです。
学習計画の作成方法
作成方法1:必ず書き出す
学習計画は、頭の中で考えるだけではなく、必ず目に見えるように書き出します。
頭の中で考えていることは抽象的になりやすく、抽象的なイメージを実行に移すことはとても難しいからです。
紙でもデジタルでもエクセルでも何でも良いので、目に見える形に残して、勉強中にいつでも目に入る場所に貼り出したり、表示しておいたりすると効果的です。
作成方法2:夏休み全体の達成目標を作る
学習計画を立てるときは、まずは夏休み全体の達成目標を考えます。
夏休みにやるべきことを洗い出して、それぞれのタスクをいつからいつまで取り組むべきか、おおまかな達成目標を書き出していきます。
たとえば、「数学の問題集を8月7日までに終わらせて、共通テストの数学の過去問を8月8日から8月31日までに5年分解く」などです。
夏休みを1週間毎に分割して考えたり、夏休み中に受験する模試の日程を基準に考えたりと、ある程度おおまかな期間で考えると作成しやすいです。
逆に、細かく考えすぎると時間がかかってしまい、肝心の勉強時間を削ってしまうことになります。
作成方法3:1週間ごとに学習計画を作る
夏休み全体の達成目標を、1週間ごとの学習計画に落とし込んでいきます。
「毎週日曜日の夜に作る」や、「毎週月曜日の朝に作る」など、週間計画を作成するタイミングを決めておくと良いです。
1週間ごとの学習計画では、何曜日に何に取り組むか、具体的に考えていきます。
作成方法4:毎日、その日に取り組むことを決める
毎日、その日の勉強に取り組む前に、その日1日に何に取り組むか決めます。
箇条書きにしてメモをしておくなど、目に見える形にしておいたほうが良いです。
取り組むべき内容は、達成目標とあわせて、具体的に決めたほうが頑張れます。
たとえば、「今日は数学のチャートの問題集を、図形と方程式の単元まで終わらせる」というように、具体的な達成目標を決めると頑張れます。
ポイント6:オープンキャンパスに行く
高校3年生の夏休みには、志望校のオープンキャンパスに行くことも大切です。
志望校のことを知ることはとても大事ですし、志望校のことを知れば知るほど勉強へのモチベーションを上げることができるからです。
オープンキャンパスに行ってみて、それまでよりも志望校への憧れが強くなり、「もっと勉強を頑張りたい!」と、前向きに勉強に取り組めるようになる受験生も多いです。
勉強時間が気になるとは思いますが、志望校のオープンキャンパスには行くべきです。
ポイント7:モチベーションマネージメントをする
高校3年生の夏休みは、モチベーションのマネージメントも重要です。
モチベーションが低い状態では、長時間集中して、前向きに勉強に取り組むことはできないからです。
毎日、長時間勉強するためには、強い動機が必要です。
勉強で忙しい時期にはなりますが、「なぜ勉強を頑張るのか」「何のために勉強するのか」ということを問い続ける必要があります。
まだ将来のことをあまり考えられていない状態であれば、将来のことを親子で対話する時間を作るべきです。
「偏差値の高い大学に合格すること」を目的に受験勉強に取り組んでいる受験生よりも、「病気で苦しむ子どもたちを助けるために医者になりたい」と考えて受験勉強に取り組んでいる受験生の方が、ずっと頑張れるはずです。
立派な目標である必要はありませんし、具体的な目標である必要もありません。
「何のために勉強に取り組むのか」ということを、子ども自身が考える時間を作ってあげることが大切です。
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ポイント8:上手に息抜きする
高校3年生の夏休みには、上手に息抜きすることも大切です。
40日間という期間、常にモチベーション高く、集中して勉強に取り組み続けることは不可能だからです。
1日丸々勉強を休んで、羽根を伸ばす日を作っても良いでしょう。
塾や予備校の帰りに、毎日友達とおしゃべりする時間を作るのも良いでしょう。
友達と悩みや目標を共有しながら一緒に頑張ることができると、前向きに勉強に取り組むことができます。
一方で、何回も友達と遊びに行ってしまったり、あまりに長時間友達とおしゃべりしてしまうのは問題です。
普段の勉強の質を上げるために、上手に息抜きをすることが大切です。
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まとめ
それでは、高校3年生の夏休みの過ごし方についての解説をまとめます。
結論
大学受験をする高校3年生にとって、夏休みは長いようで短いです。
夏休みの過ごし方が受験の結果を大きく左右するので、全力で勉強に取り組めるよう工夫することが大切です。
受験生の夏休みが超重要な理由は、主に次の3つです。
受験生の夏休みが超重要な理由
- まとまった勉強時間を確保できる
- 秋以降の成績の伸びを左右する
- 人として大きく成長できる
高校3年生の夏休みに取り組むべき勉強を優先度順に解説しました。
高3夏休みに取り組むべき勉強
- 基礎基本を徹底する
- 全教科一通り学習を終わらせる
- 演習問題で徹底的にアウトプット
- 共通テストの過去問を解く
- 第一志望校の過去問を解く
高校3年生の夏休みの過ごし方のポイントを解説しました。
夏休みの過ごし方のポイント
- 勉強時間を確保する
- 第一志望校はあきらめない
- 生活習慣を整える
- 学習環境を整える
- 学習計画を立てる
- オープンキャンパスに行く
- モチベーションマネージメントをする
- 上手に息抜きする
高校3年生の夏休みの勉強には、次のような学習サービスを利用することをおすすめします。
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