こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。
中学進学を控えて、算数・数学の勉強に不安を感じる保護者の方は多いです。
総復習ドリルに取り組ませるべきか、中学数学の先取りをさせるべきか、迷われているのではないでしょうか。
結論
中学入学前にまずやることは、問題を解かせることではありません。
忘れているだけなのか、理解できていないのかを見分けると、春休みの使い方が決まります。
今回は、中学入学前の算数の勉強について解説します。
最後までお読みいただき、お子様が中学進学に向けて有意義な勉強に取り組み、中学数学をスムーズに理解していくための参考としていただければとてもうれしいです。
この記事の筆者

エデュサポ
(@edsuppor)
- 元塾教室長
- 集団指導塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営責任者も務める
- 塾業界勤務経験は20年以上
- 教育業界での経験を活かして、勉強や受験に関する情報を発信するサイトやブログを開設
春休みに総復習ドリルを渡す前に
春休みに総復習ドリルを渡す前に
ドリルが効果的な場合と意味がない場合
算数の総復習ドリルは、すべての子どもに効果的なわけではありません。
ただ学習内容を忘れてしまっているだけの場合と、そもそも学習内容を理解できていない場合では、必要な勉強が異なるからです。
ただ学習内容を忘れてしまっているだけの場合は、最初は時間がかかりますが、だんだんと解くスピードが上がっていきます。
一度学んだことを思い出しているだけなので、繰り返し取り組むほどできるようになっていき、総復習ドリルで大きな効果を期待することができます。
一方で、そもそも学習内容を理解できていない場合は、何度取り組んでも同じところでつまずいてしまいます。
解説を読んでも「そういうものだ」としか受け取れず、答えを写して1ページを終わらせる日が続いてしまい、総復習ドリルを取り組んでもあまり意味がありません。
ドリルに取り組む前に、どちらの状態なのかを確かめておく必要があります。
中学数学で最初に必要になる小学算数の知識
中学生になる前にやっておくことを考えるときには、中学数学の最初で必要になる小学算数の知識がどのようなものなのかを、把握しておくことが重要です。
勉強の優先順位を決めることができるからです。
算数・数学は積み上げ式の教科のため、小学算数の内容をしっかりと定着させ、土台を固めておくことがとても重要です。
▼この表は横にスクロールできます。
| 中1で習う内容 | 習う時期 | 土台となる小学算数 |
|---|---|---|
| 正の数・負の数 | 1学期 | 小数や分数を含む四則計算 |
| 文字と式 | 1学期 | 面積や体積 単位の変換 |
| 方程式 | 1学期~2学期 | □を使った計算 速さ 割合 |
| 比例と反比例 | 2学期 | 比例と反比例 単位量あたりの大きさ |
| 平面図形・空間図形 | 2学期~3学期 | 線対称と点対称 円の面積 角柱と円柱の体積 |
| データの活用 | 3学期 | 平均 割合 グラフの読み取り |
※学校や教科書によって進度は前後します。
最初に習う「正の数・負の数」は学習ボリュームが大きく、習う時期も早いため、優先的に対策が必要な単元です。
「正の数・負の数」の単元は、小学算数で学習した四則計算が土台となります。
小数や分数の計算、四則計算の計算順序などが定着していると、スムーズに理解することができます。
また、小学算数で苦戦することが多い「割合」「速さ」については、方程式の文章題で使うことになります。
中学校の授業で「割合」と「速さ」をやり直すことはありませんので、小学校のうちに理解を深めておかなければ、方程式の文章題でつまずくことになります。
忘れているだけか理解できていないかの見分け方
忘れているだけか理解できていないかの見分け方
見分け方1:手が止まったときにヒントを出してみる
ただ忘れているだけか、そもそも理解できていないのかを見分けるためには、問題を問いている途中で手が止まっときに、ヒントを出してみると良いです。
ヒントだけで思い出せるようであれば、理解はできているということだからです。
たとえば、分母の異なる分数の足し算で手が止まってしまったときに、「分母をそろえるためにはどうすれば良いだろう」とヒントを出します。
ただ忘れているだけであれば、「そうだった!」と思ってスラスラと解けるようになります。
一方で、理解できていない場合は「通分」という考え方そのものが出てきません。
この状態で分数の計算練習に取り組んでも効果はありません。
もう一度「分数の意味」や「公倍数・公約数」について復習する必要があります。
見分け方2:間違えたときに考え方を聞いてみる
ただ忘れているだけか、そもそも理解できていないのかを見分けるためには、答えを間違えたときに、「どのように考えて解いたか」を聞いてみると良いです。
「どのように考えて解いたのか」を聞くことで、手順をうっかり間違えたのか、それとも、そもそも考え方が間違っているのかを判断することができるからです。
たとえば、速さの問題を間違えたときに「どうやって考えたの?」と聞いてみて、「公式に入れた」や「みはじの表に入れた」と答えるようであれば、学習内容を正しく理解できていません。
ただ手順を丸暗記して当てはめているだけの可能性が高いです。
丸つけをするだけで済ませてしまうと、考え方が間違っているのか、ただ手順を丸暗記しているだけなのか、途中の計算でミスをしただけなのかといったことを判断することができません。
同じ「間違えた」でも、一言問いかけをするだけでその原因を見分けることができます。
見分け方3:正解したときも考え方を聞いてみる
ただ忘れているだけか、そもそも理解できていないのかを見分けるためには、正解したときも「どうしてそうなるの?」と問いかけてみると良いです。
正解・不正解を見るだけでは、手順を丸暗記しているだけなのか、学習内容をしっかり理解したうえで解いているのかを判断することができないからです。
特に文章題では、問題文に出てくる数字を拾って、適当に掛け算や割り算を使って式を作っている小学生は多いです。
「なぜ掛け算にしたのか」「なぜ引き算で求められるのか」といったことを、正しく判断できているかどうかを確かめる必要があります。
忘れているだけだった場合の対策法
忘れているだけだった場合の対策法
対策1:総復習ドリルは一冊に絞る
小学算数の総復習ドリルを活用するのであれば、ドリルは一冊に絞って取り組むことがとても重要です。
複数の教材に手を出すと、どれも中途半端に終わってしまい、定着させる前に春休みが終わってしまうからです。
総復習ドリルはいろいろなものが販売されているので、ついついたくさんやらせたくなってしまいますが、複数のドリルに取り組むと非効率になる可能性が高いです。
一冊が終わってしまった場合は、間違えた問題をもう一度解き直したほうが効果が高いです。
対策2:計算は毎日10分続ける
総復習ドリルとは別に、計算練習にも取り組むことをおすすめします。
計算力は算数・数学の土台になる力だからです。
中学最初の3か月は、計算の速さと正確さがそのまま点数につながります。
あまり頭を使わずに計算できるようになるまで体に染み込ませておくと、応用問題でも余計なことを考えずに集中して考えることができます。
1日10分で良いので、毎日コツコツと計算力を積み上げておけると有利です。
対策3:先取りは余裕がある場合に
ドリルを終えて時間に余裕がある場合は、中学数学の先取りに進むと良いです。
先取りをしておくと、中学校の授業をより深く理解し、定着させることができるからです。
勉強は同じ学習内容を繰り返すことで定着していくため、先取り学習は中学校の定期テスト対策としても、高校受験対策としても有効です。
一方で、先取りは必ず取り組まなければならないことではありません。
優先すべきは小学算数の復習で、先取りはその後に取り組むものと考えて問題ありません。
▼あわせて読みたい
>>中学数学の先取りはおすすめ?小学生のうちからはじめるメリットと注意点
理解できていなかった場合の対策法
理解できていなかった場合の対策法
対策1:学年にとらわれずに復習する部分を決める
学習内容を理解できていない単元がある場合は、学年にとらわれずに復習する部分を決めることが重要です。
算数は積み上げ式の教科であり、苦手の原因がずっと前の学年の学習内容にあるケースが多いからです。
たとえば、分数の計算でつまずいている場合、通分や約分、公倍数や公約数でつまずいている可能性もあれば、そもそも「分数とは何か」という、分数の意味を理解できていない可能性もあります。
つまずいてしまっているところまで、学年を戻って復習しなければ、苦手を克服することはできません。
なお、復習する単元が多すぎて時間が足りない場合は、中学数学でよく使うものから取り組んでいくと、限られた期間でも効果を出しやすくなります。
▼あわせて読みたい
>>小学6年生の算数のつまずき|中学までに復習する順番の決め方
対策2:春休みだけで完結させようとしない
学習内容を理解できていない単元がある場合は、中学入学までにすべて終わらせようとしないほうが良いです。
算数の苦手対策は時間がかかる作業であり、数週間で終わらせることはできないからです。
短時間ですべて終わらせようとすると、結局解き方や手順を丸暗記するだけになってしまい、本質的な対策にはなりません。
優先度が高いものから取り組んでいき、中学入学後もコツコツと取り組み続けることを前提に計画を立てたほうが有意義です。
対策3:計算練習は別で進める
苦手単元の復習と並行して、計算練習は別で進めていきます。
計算力は算数・数学の土台になる力だからです。
分数や小数でつまずいてしまっている場合であっても、整数の計算練習であれば取り組むことができます。
整数の掛け算や割り算が速く正確に解けるようになれば、分数や小数の理解の助けにもなります。
「学習内容の理解」と「計算練習」は別物として考え、計算力をコツコツと積み上げておけると良いです。
家庭で判断がつかないとき
忘れているだけなのか、学習内容を理解できていないのか、判断ができない場合は、保護者の方だけで抱え込まずに「塾」の活用を検討することをおすすめします。
中学の授業で通用する力が身についているかどうかは、中学の授業のことがわかっている側にしか判断できないからです。
塾であれば、正しく理解できているのか、それとも手順を丸暗記して適当に解いているだけなのかを見極めながら指導してもらうことができます。
小6の2学期以降に塾を検討する場合、中学に入学してからも続けられる塾を選んでおくと便利です。
春期講習や中学準備講座を行っている塾も多く、キャンペーンなどをお得に活用できる機会も多いです。
塾と子どもの相性を見極めながら、長く通えそうな塾を選べると良いです。
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>>中学生におすすめの数学塾9選|苦手克服から受験・中高一貫まで選び方を解説
春期講習から通いはじめる場合の選び方は、次の記事で詳しく解説しています。
▼あわせて読みたい
>>なぜ新中1は春期講習を受けるべきなのか!絶大なメリットとその活用方法
一方で、家庭学習で完結させたい場合は、タブレット学習教材・通信教育教材を活用する方法もあります。
学年にとらわれずに、前の学年の内容や中学数学の先取りに取り組めるものが多く、必要な単元の学習に取り組むことができます。
▼あわせて読みたい
>>中学生におすすめのタブレット学習教材6選!
中学準備の算数に関するよくある質問
ここからは、中学準備の算数に関するよくある質問にお答えしていきます。
中学準備の算数に関するよくある質問
質問1:総復習ドリルは何冊やらせるべきですか?
1冊で十分です。
複数に手を出すと、どれも途中で終わってしまいます。
1冊を最後まで終えて、間違えた問題を解き直したほうが定着します。
質問2:計算は1日どのくらいやらせれば良いですか?
1日10分程度を毎日続けるのが効果的です。
計算はまとめて長時間取り組むよりも、毎日短時間続けたほうが速さと正確さを伸ばしやすいです。
質問3:塾は中学入学前と入学後のどちらからはじめるべきですか?
入学前からはじめられると有利です。
中学は入学から2か月ほどで最初の定期テストがあり、それまでに勉強の仕方を整えておく必要があるからです。
春期講習を活用すると、塾と子どもの相性を確かめてから決めることができます。
まとめ
それでは、中学入学前にやっておく算数の勉強についての解説をまとめます。
結論
中学入学前にまずやることは、問題を解かせることではありません。
忘れているだけなのか、理解できていないのかを見分けると、春休みの使い方が決まります。
春休みに総復習ドリルを渡す前に
忘れているだけか理解できていないかの見分け方
忘れているだけだった場合の対策法
理解できていなかった場合の対策法
中学準備の算数に関するよくある質問
今回の記事が、お子様が中学数学をスムーズに理解していくためのきっかけになればとてもうれしいです。





