こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。
子どもに算数検定を受けさせることを検討される保護者の方は多いです。
うちの子に受けさせて意味があるのかと、疑問に思われているのではないでしょうか。
結論
算数検定は、算数が得意な子どもだけが受ける検定ではありません。
学習内容が定着しているかどうかを確かめるための手段として活用すると、効率的に算数の力を身につけていくことができます。
今回は、算数検定について解説します。
最後までお読みいただき、算数検定を上手に活用して、お子様が算数の力を効率よく伸ばしていくための参考としていただければとてもうれしいです。
この記事の筆者

エデュサポ
(@edsuppor)
- 元塾教室長
- 集団指導塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営責任者も務める
- 塾業界勤務経験は20年以上
- 教育業界での経験を活かして、勉強や受験に関する情報を発信するサイトやブログを開設
算数検定の基本
基本1:小学校の算数が身についているかを測る検定
算数検定は、小学校で学ぶ算数の技能が身についているかどうかを測ることができる検定です。
公益財団法人日本数学検定協会が実施し、文部科学省が後援しています。
測ることができる技能は、「計算」「作図」「表現」「整理」「統計」「証明」といった、実用的な算数の技能です。
計算問題だけでなく、図形の作図や文章題、表やグラフの読み取りといった問題も出題され、計算だけではない算数の総合的な力を測ることができます。
算数全体の力を見ることができるので、「算数が得意だと思っていたのに、実は計算だけが得意だった」というような、学校のテストでは発見できない課題を発見することができます。
基本2:学年に関係なくどの級からでも受けられる
算数検定は、今の学年に関係なく、どの級からでも受けることができます。
学年と級をそろえなければならないというきまりはなく、学年よりも上の級を受けることもできますし、下の級を受けることもできます。
算数が苦手な子どもが、つまずいている部分を解消するために活用することもできますし、算数が得意な子どもが、どんどん上の級に挑戦していくこともできます。
一度合格した級を受け直すこともでき、再受験で不合格になっても合格が取り消されることはありません。
学年にとらわれず、子どもの理解状況に合わせて受ける級を選ぶことができます。
算数検定の級と学年の対応表
▼この表は横にスクロールできます。
| 級 | 目安となる学年 | 出題数 | 検定時間 |
|---|---|---|---|
| 6級 | 小学校6年程度 | 30問 | 50分 |
| 7級 | 小学校5年程度 | ||
| 8級 | 小学校4年程度 | ||
| 9級 | 小学校3年程度 | 20問 | 40分 |
| 10級 | 小学校2年程度 | ||
| 11級 | 小学校1年程度 | ||
| かず・かたち検定 | 幼児 | 10問 |
合格基準は全問題の70%程度となっています(かず・かたち検定は15問中10問が基準となります)。
目安となる学年と、その一つ前の学年の内容を中心に出題されます。
5級以上は「数学検定」となります。
算数検定と学校のテストとの違い
算数検定と学校のテストとの違い
違い1:本当に使える力かどうかがわかる
算数検定では、ただやり方や手順を丸暗記しているだけなのか、論理的に考えて使えているのかを見分けることができます。
算数検定は学校のテストとは違い、単元をまたいで問題が出題されるからです。
学校のテストには単元名が書かれているため、文章題中に出てくる数字を適当に拾って、適当に式を作って正解してしまっている小学生は多いです。
たとえば、「小数のわり算」の単元のテストを解く際に、理由を考えずに割り算の式を作ってしまうケースが多いです。
一方で、単元名が書かれていない算数検定では、問題を読んで、自分で考えて式を作る必要があります。
単元別のカラーテストでは点数を取れても、学年末のまとめテストで急に点数が下がってしまう子どもは多いです。
学習内容を本質的に理解できているかどうかは、学校のカラーテストでは測ることができません。
違い2:つまずいている部分を見つけやすい
算数検定では、どこまで理解できていて、どこでつまずいてしまっているのかを測ることができます。
その級の目安となる学年だけでなく、以前に学習した内容からも出題されるからです。
算数は積み上げ式の教科のため、つまずきの原因が以前の学年の学習内容にあることは珍しくありません。
たとえば、割り算のつまずきの原因が、九九の計算が定着していないことにある場合があります。
つまずきを解消するためには、今の学習内容だけではなく、過去の学習内容を振り返ることも重要になります。
算数検定を受けるかどうかの判断基準
算数検定を受ける目的
ケース1:学習内容が定着しているかを確かめたい
算数検定は、算数の学習内容が本当に定着しているかどうかを確認する目的で活用すると良いです。
算数検定では、学校のテストでは測れない算数の力を、測ることができるからです。
単元別のテストやドリルでは、総合的な算数の力を測ることはできません。
「学校のテストで点数が取れるから安心」と思っていたのに、本質的な理解ができておらず、高校受験や大学受験で挫折してしまう子どもは多いです。
学習内容が本当に定着しているかどうか、早期から算数検定を活用して測っておくと有意義です。
ケース2:家庭学習に目標がほしい
算数検定は、家庭学習の中だるみを防ぎ、「算数検定◯級に合格する」という目標を設定する目的で活用すると良いです。
算数検定には、「級の合格」というわかりやすい目標があるため、子どもにとって良いモチベーションになります。
学校の勉強とは違い「級」という区切れがあるため、達成の実感を得やすいのも算数検定のメリットです。
受験日を決めると、「それまでに何をすべきか」を決めることができ、学習計画の立て方を学ぶこともできます。
ケース3:先取りの到達点を知りたい
算数検定は、先取り学習の到達点を測る目的で活用すると良いです。
家庭学習で先取りに取り組んでいる場合、本当に学習内容を理解できているかどうかをチェックする機会があまりありません。
算数検定であれば学年より上の級も受けられるため、先取りの理解度を測ることができます。
算数検定の合格を目標に、先取り学習のペースを決めることもでき、先取り学習の学習計画づくりにも活用することができます。
▼あわせて読みたい
>>算数の先取り学習のやり方|はじめる前の確認と教材の選び方
急いで受ける必要がないケース
算数でつまずいている部分があり、どこでつまずいているかがわかっている場合は、検定を受けるよりも復習を優先したほうが良いでしょう。
算数検定は現状の学習理解度を測ることはできますが、試験を受けることが苦手の克服に直接つながるわけではないからです。
中学受験の勉強が本格化している場合も、無理に検定を受ける必要はありません。
中学受験の勉強に集中したほうが良いでしょう。
子ども本人が算数検定を受けることに前向きでない場合も、無理に受けさせる必要はありません。
無理に受けさせて、算数が嫌いになってしまうと逆効果です。
算数検定は必ず受けなければならないものではありませんので、子どもと家庭の状況を整えてから検討しても問題ありません。
受ける級の選び方
選び方1:初めて受けるなら学年相当の級を選ぶ
初めて算数検定を受けるのであれば、現在の学年相当の級を受けると良いです。
学年相当の級であれば、今学習している内容の理解度を知ることができるからです。
今の学年と前の学年が中心に出題されるため、結果を見れば「今の学年の内容を理解できているか」と「前の学年の学習内容を覚えているか」を同時に測ることができます。
ただし、学年の途中で受けると、まだ習っていない単元も出題されるため、「未習のために解けない」という問題も出てきてしまいます。
学年相当で申し込む場合は、学年末に近い日程を選ぶなど、未習部分が少ない状態で受けたほうが良いでしょう。
選び方2:苦手意識があるなら一つ下の級から
算数に苦手意識がある場合は、学年の一つ下の級から受けてみると良いです。
出題される内容が既に習い終えた範囲だけになるため、苦手な部分やつまずいてしまっている部分を判定しやすくなります。
算数が苦手な子どもは、テストそのものに身構えてしまう場合も多いです。
まずは取り組みやすい級から挑戦し、自信をつけてから次の級へと進むと良いでしょう。
選び方3:先取りなら学年より上の級も受けられる
算数の先取り学習に取り組んでいる場合は、先取りの進み具合に応じて、今の学年よりも上の級を受けると良いです。
算数検定は級ごとに年齢制限などが設けられているわけではないため、先取りの進度に合わせて自由に上の級を受けることができます。
先取りした内容を本当に理解できているかどうかを、算数検定で確かめながら進めていくと効果的です。
また、算数検定は先取り学習のペースメーカーや目標設定としても優秀です。
「いつまでに◯級に合格する!」といった目標を立てて、目標達成を目指して取り組めると良いでしょう。
個別成績票の使い方
個別成績票の使い方
合格できなくても損にならない
算数検定では、合格できなくても「受けた意味がなかった・・・。」ということにはなりません。
個別成績票を見ることで、今の弱点やこれからやるべきことがわかるからです。
ただ不合格の通知が届く形であれば、子どもにとっては失敗の記録にしかなりませんが、個別成績票が届く形であれば、これから算数の力を伸ばしていくための資料にすることができます。
そういった意味では、「受かるかどうか」だけで受験級を決めてしまうのはもったいないです。
現在の算数の力を測り、更に算数の力を伸ばしていくことを目的に級を選んだほうが有意義です。
個別成績票の見本や見方については、算数検定の公式サイトで公開されています。
次に復習すべき単元がわかる
算数検定の個別成績票を分析すると、次に復習すべき単元や分野がわかります。
各問題のデータだけでなく、単元や領域にまとまったデータなどが記載されているからです。
成績表を見るだけで、つまずいてしまっている部分が見えてくるので、どこの復習に取り組めば良いのかの判断をすることができます。
個別成績票を見ながら、親子で一緒に対話してみるのもおすすめです。
合否だけを確認して成績票を閉じてしまうご家庭は多いのですが、重要なデータが多く記載されているため、時間をかけてしっかりと分析できると有意義です。
申し込みと当日の持ち物
申し込みと当日の持ち物
申し込み方法
算数検定の申し込みは、まずは通っている塾や教室で「団体受験」の申込みができるかどうかを確認すると良いです。
団体受験を実施しているようであれば、申込みから最後まで一本で完結するからです。
通っている塾や教室で団体受験を実施していない場合は、自分で会場を選ぶ個人受験で申し込みます。
▼この表は横にスクロールできます。
| 項目 | 団体受験 | 個人受験 |
|---|---|---|
| 申込先 | 通っている塾・教室 | 算数検定公式サイト |
| 会場 | 通っている塾・教室 | 自分で選んだ会場 |
| 受験証 | 通っている塾・教室から受け取る | 自分でダウンロード |
個人受験の流れは次のとおりです。
個人受験の流れ
- 公式サイトから申込ページへ進む
- 会場と検定日を選ぶ
- マイページを登録し、検定料を支払う
- 検定日の2週間前に、受験証の発行を知らせるメールが届く
- 受験証をダウンロードして印刷する
受験証は郵送では届きません。
ダウンロードして印刷し、会場に持っていく必要があります。
数学検定4級以上では顔写真の貼り付けが必要になりますが、算数検定では顔写真は必要ありません。
持ち物は受検証と筆記用具が基本
検定当日に必要なものは次のとおりです。
当日の持ち物チェックリスト
- 受験証
(かず・かたち検定では不要) - 鉛筆またはシャープペンシル
(黒のHB・B・2B) - 消しゴム
- ものさし(定規)
- コンパス(8級以上)
- 分度器(6~8級)
電卓は算数検定では使えません。
コンパスと分度器は特に忘れやすいです。
8級以上の級を受ける場合は前日までに準備して、筆箱に入れておくと良いです。
受けると決めたあとの準備
算数検定の対策の取り組み方としては、主に次の4つの選択肢があります。
過去問題を解いて今の位置を知る
算数検定の対策で最初に取り組みたいのは、公式サイトで公開されている過去問です。
過去問を解くと、今の力でどれくらいの点数を取れるかを測ることができ、受験する級の選択する際や、今後の対策方針を立てる際に役立ちます。
実際の検定で使われた問題なので、出題形式の把握や、時間配分まで確かめることもできます。
普段はドリルをスラスラ解いている子どもでも、初めて見る解答用紙を目の前にすると、どこに何を書けば良いのかがわからずに、実力を発揮できないケースも多いです。
実力を発揮するためにも、過去問の活用は必須です。
習った範囲の抜けはドリルや問題集で埋める
算数検定の対策では、市販のドリルや問題集の活用も有効です。
習ったのに忘れてしまっている部分を、復習することができるからです。
算数検定公式が発行している要点整理問題集は、出題範囲に沿って対策できるため便利です。
算数検定対策だけでなく、算数全体の対策にも取り組みたい場合は、より汎用的なドリルを購入すると良いでしょう。
紙の教材の選び方については、算数ドリルの選び方をまとめた記事で詳しく解説しています。
▼あわせて読みたい
>>算数ドリルのおすすめ8選|小学生の学年別・目的別の選び方
学年をまたぐ範囲は無学年式の教材で進める
前の学年の復習に取り組みたい場合や、学年より上の級に挑戦したい場合は、無学年式のタブレット学習教材が向いています。
無学年式のタブレット学習教材であれば、学年の区切りを気にせずに、上の学年の内容にも下の学年の内容にも自由に取り組めるからです。
学年ごとに分かれた教材だと、ある特定の単元が苦手で、学年をさかのぼって復習したいというときに対応することができません。
また、先取りに取り組むときは紙のドリルでは詳しい解説がされず、難しすぎて挫折してしまうケースも多いです。
一方で、最近のタブレット学習教材は、子どもの正答率を見ながら、学年の垣根なく復習や先取りの問題を出題してくれるものも多く、解説も丁寧です。
たとえば、『RISU算数』という算数特化のタブレット学習教材は、無学年式で、理解度を判定しながら出題内容を組み替える仕組みで、下の学年の復習や、先取り学習にも取り組むことができます。
合格が見込める級を知らせる「算数検定マスター判定」や、先取りの級に合格した場合の受験費用サポートもあります。
RISU算数についての詳細は、『RISU算数の料金と口コミ|はじめる前に知っておく3つの前提』をご覧ください。
他のタブレット学習教材と比較したい場合は、『小学生におすすめのタブレット学習教材10選!』もあわせてご確認ください。
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塾でつまずきを見てもらう
何がわからないかを判断できない場合は、塾で見てもらうのがおすすめです。
塾であれば、どこでつまずいているかを判断してもらい、その場で対策してもらえるからです。
家庭学習では、保護者の方も「なぜわからないのか」がわからず、同じ説明を繰り返してしまうことが多いです。
有効な対策に取り組めず、わからない問題に取り組み続けてしまうことになり、最後にはケンカになってしまうことも珍しくありません。
塾でつまずいているポイントを見つけてもらい、つまずきに合った対策方法を考えてもらえると、効率的に苦手対策に取り組むことができます。
算数を見てもらえる塾の選び方は、『小学生におすすめの算数塾10選|苦手克服から中学受験まで選び方を解説』で詳しく解説しています。
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算数検定に関するよくある質問
ここからは、算数検定に関するよくある質問にお答えしていきます。
算数検定に関するよくある質問
質問1:算数検定は中学受験に有利になりますか?
いいえ、直接的に有利になることはほとんどありません。
小学生の段階では、入試のために受けるものと考えないほうが良いです。
一方で、学習内容が定着しているかどうかの確認での活用はおすすめです。
質問2:不合格だと受けた意味がなくなりますか?
なくなりません。
個別成績票は合否にかかわらず全員に発行され、どの領域が得意で、どの領域が苦手なのかの分析に活用できるからです。
なお、同じ階級は何度でも受検できます。
質問3:算数が苦手でも受けられますか?
受けられます。
特別な受検資格はなく、学年と級をそろえる必要もありません。
一つ下の級から受けはじめると、苦手ポイントの発見にも役立てることができます。
まとめ
それでは、算数検定とはどのような検定なのか、受ける意味と何級から受けるかの決め方についての解説をまとめます。
結論
算数検定は、算数が得意な子どもだけが受ける検定ではありません。
学習内容が定着しているかどうかを確かめるための手段として活用すると、効率的に算数の力を身につけていくことができます。
算数検定と学校のテストとの違い
算数検定を受けるかどうかの判断基準
個別成績票の使い方
申し込みと当日の持ち物
算数検定に関するよくある質問
今回の記事が、算数検定を上手に活用して、お子様が算数の力を効率よく伸ばしていくきっかけになればとてもうれしいです。
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