こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。
うちの子は来月入試本番なのに、成績が全然届いていません。もし落ちてしまったら、どのように接してあげれば良いでしょうか。
うちの子はメンタルが弱いので、受験に落ちたら立ち直れないかもしれません。どうしてあげたら良いでしょうか。
もし、子どもが受験に落ちたらどうしてあげればよいのかと、悩んでしまっている保護者の方は多いと思います。
大きなショックから子どもが立ち直れるかどうか、不安に思われていることと思います。
結論
まずは努力したことを褒めてください。
そして、未来のことを話しましょう。
今回は、もしも子どもが受験に落ちてしまったら親はどうするべきかについて解説します。
私は以前、塾講師の仕事をしていました。
集団塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営の仕事をしていた時期もあります。
かれこれ20年以上、塾業界で働きました。
第一志望校に合格できなかった子どもたちも、何人も見てきました。
これまでの経験を基にお話します。
最後まで読んでいただき、お子様が受験という大きな壁を乗り越えるための参考としていただければとてもうれしいです。
受験は人生の通過点に過ぎない
第一志望校に不合格になることは、人生における失敗ではありません。
なぜなら、受験は人生の通過点にすぎないからです。
12歳、15歳、18歳。
むしろ、人生はまだスタートしたばかりなのです。
生きていれば、ちょっとやそっとつまずくこともあります。
そんなものは、その後の人生でどうとでもなります。
学歴の重要性は薄れつつある
世の中は未だに学歴社会です。
しかし、以前に比べると学歴の重要性は薄れつつあります。
今後もその傾向は続くでしょう。
どこを卒業したかよりも、何を学び、社会に出てからどのように活かしてきたかということが重視されるようになっていくでしょう。
それでもケアは必要
受験は人生の通過点に過ぎませんが、子どもたちにとっては人生初の一大イベントになる可能性があります。
自分の思い通りにいかなかったという経験を、若くして迎えた人生の一大イベントでするとなると、それは大きなストレスとなります。
そのため、大人がしっかりとケアしてあげる必要があります。
上手にケアすることができれば、第一志望校に落ちたという経験さえも、今後の人生の大きな糧とすることができます。
逆に、ケアが上手くいかないと、苦い失敗として今後の人生の重荷になってしまう可能性もあります。
第一志望校に落ちることが人生における失敗とはならないということを、子どもにわかってもらえるようケアしていくことが大切です。
努力したことは未来の自分の力になる
受験は、結果よりも過程のほうが大切です。
受験勉強を通して、何を手に入れることができたかが大切です。
私は毎年多くの受験生たちを見てきましたが、彼らは受験を通して大きく成長します。
受験を通して得られるのは、知識や学歴だけではないのです。
受験を通して得られるもの
- 知識・思考力
- 学歴
- 正しい努力のしかた
- 目標に向かって頑張る力
- 目標設定する力・目標を達成するためのプランを考える力
- 持続的に取り組む力
- 集中力・忍耐力
- 自己分析力
得たものは人生で必ず役に立つ
受験勉強を通して得られたものは、後々の人生で必ず役に立ちます。
受験で第一志望校に不合格になってしまったら、それまで努力をしてきたことが全部無駄になってしまうなんてことはありません。
受験勉強で得たものはそのまま持ったまま、その後の人生で必要なときにいつでも使うことができるのです。
受験の結果も確かに大事なのですが、その後の長い人生を考えれば、受験の過程のほうが大事なのです。
第一志望校合格だけが成功ではない
では、受験に落ちてしまった子どもには、具体的には何をしてあげられるでしょうか。
目標
「第一志望校合格だけが成功ではない」と、子どもに理解してもらう。
大事なことは、第一志望校に落ちたことを「失敗」と思わせないことです。
そのためには、受験本番を迎える前から気を配っておく必要があります。
受験後の小手先の対策では、子どもに納得してもらうことは難しいです。
具体的には、次の4点に気を配っておくと良いです。
受験本番前から気を配るべきポイント
- 精一杯ぶつからせる
- 普段から頑張りを認める
- 受験の先の話を普段からする
- 受験する学校はすべてしっかりとリサーチする
一つひとつ解説します。
ポイント1 精一杯ぶつからせる
受験勉強に精一杯ぶつからせること。
これがいちばん大切なポイントです。
先程も解説した通り、受験は過程が大切です。
受験は、結果そのものよりも過程に後悔することが多いです。
たとえ不合格になってしまったとしても、「自分は精一杯頑張ったんだ!」という自信があれば、後悔することはありません。
入試直前期が一番成績が伸びる
入試直前で志望校に成績が届いていなくても、まだまだ成績は伸びます。
むしろ、入試直前期が一番成績が伸びます。
入試本番まで精一杯頑張らせれば、逆転合格することもあります。
受験は過程も大事ですが、もちろん結果だって大事です。
まだまだ可能性を信じて、第一志望校合格を目指しましょう!
>>受験直前期の親の支えは重要!成績を伸ばすために親ができること
>>受験勉強は諦めるな!大学の第一志望校を変えるべきではない5つの理由
ポイント2 普段から頑張りを認める
模試やテストの結果だけでなく、努力そのものも褒めてあげてください。
子どもたちの勉強の様子を見ていると、どうしても「できていない部分」に目が行ってしまいますが、意識的に「頑張っている部分」を探して褒めてあげることは大切です。
子どもたちは、頑張りを認められることで「次も頑張ろう!」と思うことができます。
頑張りを認められることで、結果だけが全てではないということを学んでいきます。
受験に落ちたあとだけ頑張りを褒めても効果はありません。
普段から子どもたちの頑張りを認め、意識的に褒めてあげることが大切です。
ポイント3 受験の先の話を普段からする
受験に向かって頑張っている子どもの目線は、受験そのものに向かってしまいがちです。
ですが、先程も解説した通り、受験は人生の通過点に過ぎません。
そのことを子どもたちに普段から意識させることは大切です。
視点がすぐ目の前に行ってしまっている状態から、もっと先の未来へ向けられると良いです。
そのために、受験の先の未来の話をときどきするべきです。
受験の先の未来の話
- 進学したら挑戦したいこと
- これからやってみたいこと
- 大人になったらどんなことをしたいか
- どんな大人になりたいか
受験直前期こそ未来の話を
受験直前期は勉強に集中するべきではあるのですが、勉強に集中するためにも未来の話をしてください。
受験直前期は精神的にもきつい時期になります。
そんな時に背中を押してくれるのは、未来の展望や夢・目標です。
入試前日まで集中力を維持できる生徒は、将来の夢や目標を持っていることが多かったです。
逆に、入試に合格することだけを目標にして頑張っている生徒は、終盤に集中力を落としてしまうことも多かったです。
普段から受験の先の未来の話をすることは大切です。
そして、受験直前期こそ未来の話をしてみてください。
>>将来の夢がない子どもに見てほしい動画5選【保護者の方にも見てほしい】
ポイント4 受験する学校はすべてしっかりとリサーチする
受験する学校や、受験する可能性がある学校は、すべてしっかりとリサーチしてください。
第一志望校だけしっかりとリサーチして、他の受験校は偏差値だけで決めてしまうというご家庭は多いです。
第二志望以下の受験校を適当に決めてしまうと、第一志望校合格以外は「失敗」ということになってしまいます。
受験校をしっかりとリサーチして、第二志望以下も、魅力的だと感じる学校に出願するべきです。
そうすれば、たとえ第一志望校が不合格になってしまったとしても、受験そのものが「失敗」したことにはなりません。
魅力的な学校に進学するわけですから、「大成功」とまではいかなくても、「成功」ということにはなります。
難易度や偏差値などを考えて、出願の戦略を練ることは非常に大事ですが、戦略だけで受験校を決定しないようにするべきです。
>>大学受験で失敗しないためには併願校戦略が超大事!【元塾教室長が解説!】
言葉選びは重要
子どもにかける言葉は、慎重に選ぶべきです。
同じ意味であっても、使う言葉によって、子どもが受け取る印象は大きく変わります。
ネガティブな単語を使わないように注意し、できるだけポジティブな言葉を選ぶように気をつけると良いです。
避けるべきネガティブな単語
- 残念
- 失敗
- 滑り止め
- リベンジ
ポジティブな言い回しに言い換える
不合格になってしまった子どもをなぐさめようと、ついつい言ってしまいそうになるセリフですね。
次の試験も前向きに挑戦してほしいという想いからの言葉ですが、ネガティブな単語が多いため、子どもにとっては「今回は失敗だった。」という印象が強くなってしまいます。
よりポジティブな単語を選ぶと、「失敗」という印象は薄れると想います。
言い回し自体は子どもの性格に合わせて柔軟に考える必要がありますが、ネガティブな単語を避けることによって、子どもに前向きな印象を与えることができます。
よく使う言葉は準備しておくと良い
受験用語として頻繁に出てくるネガティブワードは、ポジティブな言い回しを準備しておくと良いです。
たとえば、「残念」や「失敗」は、「頑張ったね」や「頑張ってるよ」に置き換えると良いです。
「滑り止めの学校」は、具体的な学校名で言うようにすると良いです。
ちょっとしたことではあるのですが、これだけで子どもが受ける印象は大きく変わります。
言い換え例
- 残念・失敗 → 頑張ったね・頑張ってるね
- 滑り止めの学校 → 具体的な学校名
- リベンジ → 続けて頑張ろう
気遣うことが大切
言い換えが難しい表現も多いです。
私もどうやって子どもに伝えるべきか、悩むことは多かったです。
ですが、言葉を選ぶことを意識していれば、自然とポジティブな表現が増えてきます。
気遣うことが大切です。
その気持ちは少なからず子どもには伝わっていて、子どもも自然とポジティブな気持ちに変わっていきます。
小さな積み重ねが、後に大きな成果を生むものです。
言葉選びの効果を発揮させるためには
言葉を選ぶだけでは不十分です。
言葉選びは、先程解説をした「受験本番前から気を配るポイント」に取り組めている時に効果を発揮します。
【復習】受験本番前から気を配るべきポイント
- 精一杯ぶつからせる
- 普段から頑張りを認める
- 受験の先の話を普段からする
- 受験する学校はすべてしっかりとリサーチする
どんなに言葉を選んでも、子ども本人が納得しなければ、「失敗」ということを意識してしまいます。
ちょっとやそっとのつまずきを、「失敗」と感じないよう、普段から準備をしておくとが大切です。
まとめ
それでは、もしも子どもが受験に落ちてしまったら親はどうするべきかをまとめます。
結論
まずは努力したことを褒めてください。
そして、未来のことを話しましょう。
第一志望校に落ちることが、人生における失敗とはならないことを、子どもにわかってもらえるようケアすることが大切です。
そのためには、受験本番前から気を配る必要があります。
受験本番前から気を配るべきポイント
- 精一杯ぶつからせる
- 普段から頑張りを認める
- 受験の先の話を普段からする
- 受験する学校はすべてしっかりとリサーチする
ポイントを押さえて気を配ったうえで、普段から使う言葉を選べるとより良いです。
ネガティブな単語を、ポジティブな言い回しに言い換えると、子どもに与える印象は大きく変わります。
言い換え例
- 残念・失敗 → 頑張ったね・頑張ってるね
- 滑り止めの学校 → 具体的な学校名
- リベンジ → 続けて頑張ろう
受験勉強を通して得たものは、今後の人生で必ず役に立ちます。
第一志望校に落ちたという経験さえも、今後の人生の大きな糧とできるようケアできると良いです。
今回の記事が、お子様が受験という大きな壁を乗り越え、豊かな人生を送れるようにするための参考になればとてもうれしいです。