こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。
うちの子はテストでミスが多く、点数が伸びません
うちの子は学習内容は理解できているようなのですが、ミスが多いためテストでは点数が取れません
ケアレスミスで20点も30点も落としてしまう生徒は多いです。

と、思われている保護者の方も多いと思います。
ケアレスミスをなくす方法はたった1つに集約されます。
結論
普段から正しい勉強方法で一生懸命勉強する。

と、思われたと思います。
ということで、今回はケアレスミスをなくす方法を具体的に解説していきます。
私は以前、塾講師の仕事をしていました。
集団塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営の仕事をしていた時期もあります。
かれこれ20年以上、塾業界で働きました。
これまでの経験を基にお話します。
最後まで読んでいただき、お子様がケアレスミスを激減させて、テストで良い点を取れるようにするための参考としていただければとてもうれしいです。
ケアレスミスが多い子どもの特徴

このような悩みを持つ子どもは多いです。
ケアレスミスが多いと悩む子どもの多くは、その原因を次のように考えがちです。
- 自分はおっちょこちょいである
- 自分には注意力が足りない
- 自分には落ち着きが足りない
どれも間違ってはいないのですが、本質的な原因はそこにはありません。
まず、ケアレスミスが多い子どもにはいくつか特徴があります。
ケアレスミスが多い子どもの特徴
- 勉強量が足りない
- ミスをしても「惜しかったドンマイ!」と思ってしまう
- 問題文を読んでいない
一つひとつ解説します。
特徴1 勉強量が足りない
ケアレスミスが多い子どもは、勉強量が足りていないことが多いです。

実はここに大きな間違いがあって、「わかる」ことと「できる」ことは大きく異なるのです。
ミスをせずにテストでしっかりと点数を取れる子どもは、勉強内容が「わかった」あとに、圧倒的な量の演習をこなして勉強内容を「できる」ようにしているのです。
演習量でたたく!
たとえば、足し算のやり方を理解していれば「7+8=」という問題を解くことができます。
この「7+8=」の計算方法がわかったあとで100回計算練習をすれば、テストのときにミスをしてしまうことはまずありません。
ですが、わかったあとで1回も計算練習をしなければ、テストのときにミスをしてしまうかもしれません。
今回は足し算を例にしましたが、これは引き算やかけ算や割り算でも同じですし、方程式や因数分解や微分積分だって同じです。
勉強量を確保して、圧倒的な量の演習をこなせば、ケアレスミスを劇的に減らすことができます。
特徴2 ミスをしても「惜しかったドンマイ!」と思ってしまう

このように思っている子どもも多いです。
もちろん、ケアレスミスの少ない子どもは、「ちょっとミスっただけドンマイ!」なんて思いません。
「ミスっちゃったテヘペロ」意識を変えなければ、いつまでも「ドンマイ!」と言い続けることになります。
特徴3 問題文を読んでいない
実は、設問を読まずに問題を解いている子どもはかなり多いです。
これは体感になりますが、8割以上の子どもは問題文をきちんと読んでいないと思います。
算数や数学の文章題は、文章中の数字しか読んでいない子どもも多いです。
理科の実験問題では、実験操作を読まずにいきなり(1)の設問から読み始める子どもも多いです。
国語や英語の長文読解問題で、本文を読まずにいきなり設問を解こうとする子どもも多いです。
ですので、

というのは、結構根深い問題なのです。
>>算数の文章題の苦手を克服するための8つのコツ【元塾教室長が解説!】
ケアレスミスが多い子どもの特徴まとめ
ケアレスミスが多い子どもの代表的な特徴を3つ紹介しましたが、これ以外の特徴もあります。
しかし、どの特徴も、「正しい勉強方法を知らない」ということが根底にあります。
ですので、冒頭の結論で書いた通り、ケアレスミスをなくすためには、普段から正しい勉強方法で勉強する必要があるのです。
ケアレスミスをなくすための具体的な方法


ここからは、ケアレスミスをなくすための具体的な方法を2つ紹介します。
ケアレスミスをなくすための具体的な方法
- ミスを分析する
- 見直しをする
当たり前のことを2つ書きましたが、少し具体的に解説をしていきます。
方法1 ミスを分析する
テストでケアレスミスをする子どもは、普段の勉強でも頻繁にケアレスミスをしています。

で終わらせることなく、毎回しっかりと分析する必要があります。
「計算ミス」のような抽象的な分析ではなく、できるだけ具体的に分析しなくてはいけません。
具体的には次のような項目を考えると良いでしょう。
ケアレスミス分析リスト
- どういう状況でミスをしたか
- なぜミスをしたか
- 同じミスをする頻度はどれくらいか
ミス分析ノートを作る
もう1つ大事なことは、ミスを分析するだけでなく、ノートに書き留めておくということです。
難関校に合格する子どもの中には、ミス分析専用のノートを作っている子どもも多いです。
それを何かのテストがあるごとに毎回読み返して、テスト中にケアレスミスをしないように対策するのです。
具体的な分析例
それでは、具体的にどのように分析するか、いくつか具体例をあげて解説します。
次の3つのミスについて解説します。
ミス分析の具体例
- 計算ミス
- 読み間違えミス
- 解答欄間違えミス
具体例1 計算ミス
ケアレスミスの筆頭といえば計算ミスです。
しかし、計算ミスにもいろいろなパターンの計算ミスがあります。
一言で「計算ミス」と片付けてしまうのではなく、具体的な分析を行いましょう。
たとえば、次のようなミスではどのように分析すればよいでしょうか。
これを「計算ミス」と片付けてしまってはいけません。
次のように分析するべきです。
- かけ算の筆算をする時
- 筆算がたてにそろっていなかったから、ケタが違う数字同士を足してしまった
- 10問中1問くらいの頻度でやらかす
たてにしっかりとそろえて数字を書いていれば、このようなミスはありません。
では、次のようなミスはいかがでしょうか。
これもよく見るミスです。
この場合の分析は次のようになります。
- 式が長い計算をするときに
- 途中計算をその辺に適当に書いてしまったので、どの数字を足せばよいのかわからなくなってしまった
- 3日に1回くらいやらかす
途中式をしっかりと書いて、筆算を書く場所を決めておけば防げたミスです。
具体例2 読み間違えミス
問題文の読み間違えミスとしては、次のようなものが多いです。
問題文の読み間違えミス
- 「あてはまらないものを選びなさい」と問われているのに、「あてはまるもの」を答えてしまった
- 「2つ答えなさい」と問われているのに、1つしか答えなかった
- 「去年の生徒数」を聞かれているのに、「今年の生徒数」を答えてしまった
ただ「問題文の読み間違え」と抽象的な分析をするのではなく、上記のように具体的に分析をしなければなりません。
なお、問題文の読み間違えミスについては、次の2つの対策が有効です。
読み間違えミスの対策
- 問題文を音読する
- 問題文にアンダーラインを引く
ただし、ただ音読をしてもダメです。
ただアンダーラインを引いてもダメです。
後ほど解説しますが、具体的なミスの分析をしっかりとしておかなければ、音読もアンダーラインもほとんど意味がありません。
具体例3 解答欄間違えミス

解答欄を間違えてしまうミスは結構多いです。
解答欄が1つずれてしまうと、その後の問題が全部バツになってしまい、大惨事になってしまいます。
ただ、解答欄間違えミスの分析は、だいたい次の2つになるのではないでしょうか。
解答欄間違えミスの分析
- 「あとで解こう」と思って飛ばした問題の解答欄に、次の問題の答えを書いてしまった
- 解答欄を1つ見落としてしまい、次の問題の解答欄に答えを書いてしまった
自分がどちらのミスをしやすいか、よくよく分析しなければなりません。
自分で分析することが大事
ケアレスミスの分析例を3つあげましたが、次のように思われた保護者の方は多いのではないでしょうか。

そうなんですよね。



何度言ってもなかなか直らないものです。
これは、ケアレスミスの原因を子どもが自分自身で分析していないからです。
自分で分析をすることによって「自分ごと」として考えられるようになってきます。
アドバイスをしてあげることも大事ですが、誰かに言われているだけではダメなのです。
それでも時間がかかります
ミスの分析ノートを作るようになったら、すぐにケアレスミスがなくなるわけではありません。
そもそも、分析する習慣を作るのに時間がかかりますし、正しく分析できるようになるまでにも時間がかかります。

そんな声も聞こえてきそうです。
それでも、ミスの分析は必ずやるべきです。
ミス分析は普段の勉強にも活かされる
ミスを分析してその対策を考える力をつけることは、普段の勉強にも活かされます。
勉強は、知識を詰め込んで解き方を覚えることではありません。
課題を発見して、その課題を解決する方法を考えることが勉強です。
数学で難しい問題に出会った時がわかりやすいでしょう。
なぜ解けないのかを考え、どうすれば解けるだろうかと考え、糸口を探して答えを探っていきます。
ですので、ミスの分析をしてその解決策を自分で考えることは、正しい勉強方法の基本の1つと言えます。
逆に言えば、正しい勉強方法が身についている子どもは、自然とケアレスミスの分析と対策をしています。
方法2 見直しをする
テスト中に見直しをすることは、非常に非常に非常に重要です!
見直しをすることで20点以上救われるなんてことは、かなりの頻度であります。
しかし、体感的には8割以上の子どもがテスト中の見直しをしていません。
テスト中に見直しをしない理由
子どもたちに見直しをしない理由を聞くと、だいたい次のような言い訳が返ってきます。
テスト中の見直しをしない言い訳
- 時間がなかった
- 見直しをすると、せっかく正解だった問題を間違えに書き直してしまうことがある
- めんどくさかった
- 前日徹夜だったから眠かった(寝た)
つまり、テスト中に見直しをしない理由は次の1点に集約されます。
テスト中に見直しをしない理由
勉強量が足りない。
ちゃんと勉強してれば必ず見直しをする
一生懸命努力をしていれば、

と、思うはずです。
ですので、「テスト中の見直しなんてめんどくさい」なんて思うことはありません。
しっかりと勉強していれば、テストの時間にも余裕ができます。見直しをする時間も確保できるはずです。
しっかりと勉強していれば、正解だった問題を間違えに書き直してしまうこともありません。自信を持って「これが正解だ!」って思えますからね。
しっかりと勉強をしていれば、テスト前日は早めに眠れたはずです。
ですので、ケアレスミスをなくすためには、「正しい勉強方法を知る」だけではなく、「正しい勉強方法で一生懸命勉強する」必要があるのです。
普段の勉強から見直しをクセづける

これも子どもたちがよく言うセリフです。
しかし、ミスが少ない生徒は、普段の勉強からミスが少ないです。
それは、小テストはもちろんのこと、宿題に取り組む時も、自分の勉強に取り組む時も、どんな時でも解いた後に見直しをしているからです。
普段やっていないことをテストの時だけやろうとすると失敗しやすいです。
ですので、普段の勉強から見直しをクセづけなければなりません。
「練習は試合のように!試合は練習のように!」です。
見直しはポイントを絞って
だからといって、普段から全集中で見直しをしていては勉強は進みません。
テスト中も制限時間があるので、すべてを見直しすることはできません。
ですので、的を絞って見直しをする必要があります。
的を絞るために必要なもの、それが普段の勉強でのミスの分析です。
普段からミスの分析をしていれば、自分がどんなミスを、どれくらいの頻度でしているかがわかっています。
そうすれば、自分がミスをしやすいポイントに絞って見直しをすることができます。
自分がミスをしやすいポイントに絞って、問題文にアンダーラインを引くことができます。
ですので、ミスの分析と見直しはセットになっています。
まとめ
それでは、ケアレスミスをなくすためのたった1つの方法をまとめます。
結論
普段から正しい勉強方法で一生懸命勉強する。
ケアレスミスが多い子どもの代表的な特徴は次の3つです。
ケアレスミスが多い子どもの特徴
- 勉強量が足りない
- ミスをしても「惜しかったドンマイ!」と思ってしまう
- 問題文を読んでいない
その他にもいろいろな特徴の子どもがいますが、一言でまとめると「正しい勉強方法を知らない」ということになります。
正しい勉強法を学んでケアレスミスをなくすための具体的な方法としては、次の2つがあげられます。
ケアレスミスをなくすための具体的な方法
- ミスを分析する
- 見直しをする
ミスの分析は必ず本人が行い、ミス分析ノートを1冊作っておくと良いでしょう。
ミスを分析して解決していくという過程は、課題を見つけて対策していくという「正しい勉強法」の一部です。
時間がかかったとしても、取り組むべきです。
分析ができていれば、的を絞った見直しができます。
テスト中だけでなく、普段の勉強から見直しをするクセをつけられるようにしましょう。
また、普段から一生懸命勉強することができれば、自然と見直しに取り組めるようになるでしょう。
今回の記事が、お子様のケアレスミスをなくし、いつでもテストで高得点を取れるようにするための参考にしていただければとてもうれしいです。