こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。
英語のリスニングを苦手とする中学生・高校生は多いです。
対策方法がよくわからないという保護者の方も多く、どのように対策すればリスニングができるようになるのかと悩まれているのではないでしょうか。
結論
英語のリスニングは、正しい勉強法で対策すれば必ず得意にすることができます。
英語のリスニングを聞き取れるようになることにはメリットが多いので、しっかりと対策すべきです。
今回は、中学生・高校生が英語のリスニングを得意にするための勉強法を解説します。
記事の後半では、中学生・高校生におすすめの英語のリスニング教材についても解説します。
最後まで読んでいただき、お子様が英語のリスニングを得点源にしつつ、大人になっても活用できる英語力を育てるための参考としていただければとてもうれしいです。
この記事の筆者
エデュサポ
(@edsuppor)
- 元塾教室長
- 集団塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営責任者も務める
- 塾業界勤務経験は20年以上
- 教育業界での経験を活かして、勉強や受験に関する情報を発信するサイトやブログを開設
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英語リスニングは絶対に対策すべき!
英語のリスニング対策を後回しにしてしまう中学生・高校生は多いのですが、絶対に後回しにせずに対策すべきです。
英語のリスニングをしっかりと対策すべき理由は、主に次の6つです。
英語リスニングを対策すべき理由
一つひとつ解説します。
理由1:入試での重要度が上がっている
英語のリスニングは、入試での重要度が大きく上がっています。
大学入学以降に必要な英語のスキルとしては、かつては英語の論文を読み取れれば十分だったのですが、現在ではコミュニケーションの手段として英語を活用できるようにすることが不可欠になっているからです。
会話などで英語を使う必要があるため、ただ英語を読めれば良いというわけではなくなりました。
高校入試でも大学入試でも、英語のリスニングの立ち位置は大きく変わりました。
共通テストでも大きな変化
2021年に大学入試センター試験から大学入学共通テストに変わって、英語のリスニングの問題が大きく変わりました。
大学入試が変わったということは、高校入試や学校教育も変わっていくということです。
▼この表は横にスクロールできます。
センター試験 | 共通テスト | |
配点 (R:L) |
200点:50点 | 100点:100点 |
試験時間 | 30分 | 30分 |
読み上げ語数 | 約1100単語 | 約1500単語 |
読み上げ回数 | 2回 | 1回、または2回 |
大問 | 4 | 6 |
イラスト、グラフ、表 | 約10個 | 約35個 |
共通テスト(旧センター試験)の英語のリスニングは、まず配点の重みが増しました。
6つの大問の内、2つの大問では英文が2回読まれますが、残りの4つの大問では英文は1回しか読まれません。
その影響もあり、試験時間には変化がなかったのにも関わらず、読み上げられる単語数が大幅にアップしました。
出題内容も複雑化
共通テスト(旧センター試験)の英語のリスニングは、センター試験のときよりも問題が複雑になりました。
英語の会話を聞いて適切な答えを選ぶ問題や、英語を聞いて適切なイラストを選ぶような単純な問題も出題されている一方、講義を聞いてワークシートの穴埋めを埋めたり、4人の会話を聞いてそれぞれの人物の主張を聞き取ったりするような複雑な問題も出題されています。
グラフや表、図などを読み取りながら解く問題も増えました。
また、音声が流れる前に事前に資料等を読んで確認する時間が与えられる問題も出題されています。
ただ英語を聞き取るだけでなく、実践的に英語を運用する力が求められるようになりました。
理由2:入試で点数を伸ばしやすい
英語のリスニングは、入試で点数を伸ばしやすい科目です。
英語のリーディングに比べると、英文そのものが簡単だからです。
リーディングに比べると難しい英単語が出てくることが少ないですし、英文法や英文の構造も単純な問題が多いです。
英語のリスニングは、他の教科・科目に比べると少ない対策で点数を伸ばしやすいと言えます。
>>受験直前期の親の支えは重要!成績を伸ばすために親ができること
>>高校受験では伸びやすい教科だけを勉強しても合格できない!
>>奇跡の合格は奇跡なんかじゃない!でも逆転合格はある!つまり諦めるなっていうこと
理由3:検定試験で必要
英検やTOEIC、TOEFL、TEAPなど、多くの英語検定試験にはリスニングのテストがあります。
何かしらの英語の資格を取ろうとしたときに、リスニングは避けては通れません。
英検の1次試験の合否は、リーディング、ライティング、リスニングの各セクションをバランス良く得点できなければ合格できません。
他のセクションがどんなに良くできていても、リスニングセクションが全然できなければ合格できないのです。
TOEICなどのスコアで英語力を測る検定試験でも、リスニングができなければスコアを伸ばすことはできません。
検定試験にリスニング対策は不可欠です。
>>英検が高校受験に超絶有利な3つの理由!中学生は英検を絶対に受けるべき
>>大学受験で英検は超有利なわけではないがきっちり取っておくべき
理由4:就職や昇進に役立つ
英語の検定試験は入試でもとても役立つのですが、就職や転職、昇進など、社会人になってからも役立ちます。
英語の資格が、その人の英語力を証明するものになるからです。
特に英語を使うことが多い企業では、英語資格取得(またはスコア)が入社や昇進の条件になっていることも多いです。
リスニングの力を育てて英語資格を取ることができると、社会に出てからも役に立ちます。
>>「英検は意味ない」は一理あるが受けるべき【結局意味ある】
理由5:ビジネスに役立つ
ビジネスがグローバル化している中、英語を使いこなせることは大きなメリットです。
英語を使いこなすことができると、日本の国内だけでなく、多くの国の人や企業と取引ができるようになるため、ビジネスのチャンスが飛躍的に増えるからです。
英語は英語圏の人たちだけに限らず、第二言語として英語を話す多くの国の人たちともコミュニケーションを取ることができるので、想像以上にビジネスチャンスが広がります。
仕事のための英語では、メールや書類によるコミュニケーションだけでなく、会話によってコミュニケーションを取る場面も多いです。
スムーズな会話のためには確かなリスニング力が必要になります。
少し先の未来の話にはなりますが、英会話を使いこなせると会社内で活躍できる場が大きく広がります。
また、起業しようと思ったときにも、グローバルなビジネスを選択肢の中に入れることもできます。
理由6:豊かな人生にするために役立つ
英語が話せるようになると、世界中に友人を作るチャンスができます。
いろいろな国の人たちとコミュニケーションを取ることで、多様な価値観に触れ、人としての豊かさを育てることができます。
世界には本当に多様な価値観があります。
多様な価値観に触れて人としての豊かさを育てることで、人生を豊かなものとすることができます。
海外の人たちと話をしているときに、自分の中にあった固定観念の壁が壊されていく感覚は、実際に海外の人たちと話しをしてみなければわかりません。
この感覚は、ぜひ子どもたちみんなに体感してほしいと思っています。
ぜひ、世界中に多くの人たちと話をして、人生を豊かなものにしてほしいです。
英語リスニングが聞き取れない3つの理由
英語の読み取りはできるのに、リスニングが全然できないという悩みを持つ中学生・高校生は多いです。
英語のリスニングが聞き取れない理由は、主に次の3つです。
リスニングが聞き取れない理由
一つひとつ解説します。
理由1:英語の発音がわかっていない
まず、英語の正しい発音がわかっていなければ、英語のリスニングを聞き取ることはできません。
たとえば、笛を意味する「whistle」の発音を「ホイッスル」だと思っていると、いつまで経っても英語を聞き取ることはできません。
カタカナで表記するのは難しいのですが、「whistle」の発音は「ウィッソー」に近いからです。
英語のリスニングを正しく聞き取るためには、頭の中にある英語の音のイメージと、実際に聞こえてくる音が同じでなければなりません。
理由2:英語の音のつながりを理解していない
英単語一つひとつの発音を正しく理解しているだけでは、英文を聞き取ることはできません。
英語は、英単語一つひとつがはっきりと発音されるわけではないからです。
文の中では単語同士をつなげて発音されたり、アクセントや強弱の中でほとんど音として発音されない音があったりします。
英単語の発音を覚えるときは、英単語だけを発音するのではなく、文を音読しながら覚えられると良いです。
理由3:英語の意味を理解するスピードが追いついていない
英語のリスニングは、英単語や英文法、構文を素早く理解して、文の意味を即座に把握しなければなりません。
英語のリスニングはリーディングとは異なり、読み返したりじっくり考えたりすることはできないからです。
英語の文を完璧に聞き取れたとしても、意味を理解するための処理スピードが高くなければ問題には答えられません。
英語リスニングのNG勉強法
英語のリスニングの勉強については、間違った勉強法で取り組んでしまっている中学生・高校生も多いです。
間違った勉強を続けていても、なかなかリスニングの力は上がりません。
中学生・高校生の、よくある間違ったリスニング勉強法は主に次の4つです。
英語リスニングのNG勉強法
一つひとつ解説します。
NG勉強法1:ただリスニングの問題を解く
英語のリスニング対策として真っ先に思いつくのは、リスニング問題を解いて練習することだと思いますが、ただリスニングの問題を解いていてもなかなか点数を取れるようにはなりません。
問題演習も大切ですが、リスニングの基礎力をつけることのほうが大切だからです。
そもそも英語を聞き取る力を育てなければ、問題を解けるようにはなりません。
まずやるべきことは問題を解けるようにすることではなく、英文を聞き取れるようにすることです。
リスニングの問題演習はただ解くだけではなく、リスニングの基礎力をつけられるように活用しなければあまり意味がありません。
NG勉強法2:ただ英語を聞き流す
とにかく英語をたくさん聞こうと、英語を長時間聞き続けるような勉強方法もありますが、ただ英語を聞き流すだけでは効果は薄いです。
たとえ言葉であったとしても、意味を理解できない言葉は雑音と変わりないからです。
ある程度意味を理解できる英語であれば、たくさん聞くことに意味はあります。
一方で、意味が全然理解できない英語を聞き続けても効果はありません。
両親が四六時中英語で話しかけてくれるような赤ちゃんであれば、特別な勉強をしなくても英語を聞き取れるようになります。
四六時中英語を聞いている赤ちゃんですら、英語を理解できるようになるまでには相当な年月が必要になりますし、四六時中英語で話しかけてもらう環境を作るのは現実的には難しいです。
脳の発達段階の違いもあります。
日本に住んでいる中学生・高校生にとっては、ただ聞き流すだけのリスニング勉強法は良い勉強法とは言えません。
NG勉強法3:スクリプト(台本)を見ない
英語のリスニングを「音」だけで勉強しようとする中学生・高校生もいますが、文字を見ずにリスニングの勉強に取り組むのはあまり効果的ではありません。
文字と音声を結びつけることも、リスニングの上達には必要だからです。
もちろん「音」だけを頼りに勉強することもできますが、学習効率を考えると、文字と音声を結びつけて勉強したほうが効果的です。
NG勉強法4:難しい教材で勉強する
せっかく勉強するのであれば難しい教材を使ってモリモリレベルアップしたいと思う中学生・高校生は多のですが、難しい教材での勉強はあまり効率的ではありません。
数学でいきなり応用問題から挑戦するのは無謀であるのと同じように、英語のリスニングも基礎からしっかりと積み上げていくことが大切だからです。
背伸びをせずに教材を選ぶことが大切です。
英語リスニングを得意にするための勉強法
ここからは、中学生・高校生が英語のリスニングを得意にするための勉強法を解説してきます。
英語のリスニングの勉強法のポイントは、主に次の10個です。
英語リスニング勉強法のポイント
一つひとつ解説します。
ポイント1:正しい発音を知る
英語のリスニングを得意にするためには、まず正しい発音を知ることが大切です。
頭の中にある発音のイメージと、実際に聞こえてくる発音が一致しなければ、何を言っているのか理解できないからです。
英語の発音を勉強するのであれば、私はフォニックスをおすすめします。
フォニックスとは、英語のスペルと発音のルールのことです。
フォニックスは、中学・高校の英語ではほとんど触れられません。
たとえば、アルファベットの「a」は「ア」と発音すると知られていますが、厳密には「ア」ではなく、「エ」と「ア」の中間くらいの音になります。
また、「sit」という英単語は「シット」ではなく、「スィトゥ」に近い音になります(英語の発音をカタカナで表現するのは難しいです)。
フォニックスを勉強すると、このような厳密な発音を知ることができます。
厳密には「正しい発音」はない
「正しい発音」という表現をしましたが、実際には「正しい発音」というものは厳密には存在しません。
現代では、アメリカやイギリスに限らず、いろいろな国の人たちと英語を介してコミュニケーションを取ることが多いからです。
英語の発音においては「正しい」「間違っている」という考え方自体が間違いになりつつあります。
日本語訛りの英語も正しいですし、インド訛りの英語も正しいのです。
大学入学共通テスト(旧センター試験)のリスニングでも、いろいろな国の訛りが入った話者が登場しています。
それでも発音の基本ルールは知っておくべき
発音に「正しい」「間違っている」はないとは言っても、英語の発音の基礎くらいは知っておかなければ、リスニングを得点源とすることは難しいです。
フォニックスを学習して英語の発音の基本的なルールを知っておくと、リスニングだけでなく、英語学習全般において有利になります。
中学生や高校生(または大学生や社会人)であっても、英語を学習するのであれば、フォニックスを勉強することを強くおすすめします。
フォニックスを学ぶメリット
- 英単語のスペル暗記がラクになる
- 発音が良くなる
- リスニング力もアップする
- 英語学習が断然効率的になる
>>【英語学習】フォニックスを学ぶ4つのメリットとおすすめの勉強法
ポイント2:オーバーラッピング
英語のリスニングを得意にするためには、オーバーラッピングに取り組むと良いです。
オーバーラッピングとは、台本(スクリプト)を見ながら、流れてくる英語の音声と同時に発音する練習のことです。
オーバーラッピングは、英語のリスニング力をアップさせるだけではなく、英語全体の力を鍛えることができます。
音声を聞いてから発音する「リピートアフター」ではなく、音声にかぶせて同時に発音するところがポイントです。
同時に発音することで、聞こえてくる英語の音と、自分が頭の中でイメージしている英語の音を近づけることができます。
実際に聞こえてくる英語の音と、頭の中でイメージしている音が近づいてくれば、英語を聞き取ることができるようになってきます。
ポイント3:ネイティブスピーカーの音声を使う
ものすごく当たり前のことかもしれませんが、オーバーラッピングに利用する音声はネイティブスピーカーのものが良いです。
お手本の音声ですので、自分が目指す英語の発音の話者の音声を使ってください。
特にこだわりがないようであれば、アメリカ英語の音声を利用することをおすすめします。
入試や試験の問題ではアメリカ英語の発音で放送されることが多いですし、アメリカ英語の発音を練習しておけば訛りのある英語にも対応しやすいです。
発音を意識する
オーバーラッピングに取り組むときは、ネイティブのように発音しなければならないというわけではありませんが、正しい発音を意識しながら音読をしなければ練習の効果が薄れてしまいます。
すべてを完璧にする必要はありません。
はじめはできるところから一つひとつです。
しっかりと発音を意識しながら音読してください。
慣れてくれば、意識しなくても正しい発音ができるようになってきます。
ポイント4:スクリプト(台本)は事前にチェック
オーバーラッピングや音読などの練習に利用する音声のスクリプト(台本)は、事前にチェックしておくことが大切です。
意味の分からない英文を音読しても意味がないからです。
自分で話している言葉の意味がわかっていなければ、鼻歌を歌っているのと変わりません。
英単語・英文法・構文は事前に勉強しておく
スクリプト(台本)に出てくる英単語・英熟語・英文法はしっかりと理解しておき、構文も完全に把握しておく必要があります。
しっかりと理解できている文を使ってオーバーラッピングに取り組んだほうが、英語力もリスニング力も向上するからです。
英語を音として聞き取れるようになるだけでは、リスニングの問題を解けるようにはなりません。
聞き取った英語をスピーディーに処理して、意味を把握しなければならないからです。
普段のオーバーラッピングではただ音読するだけでなく、英文法や構文、意味をしっかりと意識しながら音読することで素早く意味を理解できるようになります。
ポイント5:リーディングの勉強と組み合わせる
英語のリスニングを得意にするためには、リーディングの勉強と組み合わせて勉強すると非常に効率的です。
リーディングの勉強で意味を完璧に理解した文章を使ってオーバーラッピングに取り組めば、リーディングの勉強にもリスニング力の強化にもなるからです。
英文法の勉強のために利用した文や、長文読解問題の練習に利用した文章を使ってオーバーラッピングの取り組むと一石二鳥です。
英語は前から意味を理解する
英語は文の後ろから訳すのではなく、文の前の方から意味を理解できるようにしなければなりません。
リスニングでは読み返したりじっくり考えたりすることはできませんし、リーディングでも後ろから訳していると試験時間が足りなくなってしまうからです。
リーディングの勉強をするときもリスニングの勉強をするときも、文のまとまりをスラッシュで区切る「スラッシュリーディング」を意識できると良いです。
具体例として、次の文を和訳する場合の考え方と、スラッシュリーディングをする場合の考え方で比較してみます。
I will tell my sister about those events.
(私はそれらの行事について私の妹に話すつもりです。)
和訳の場合
スラッシュリーディングの場合
このように、スラッシュリーディングで読むことができると、英文を前からスムーズに理解することができ、リスニングでもリーディングでもスピーディーに意味を理解することができるようになります。
>>大学受験に英文法はいらないのか(いや、いるに決まっている)
>>英語の長文読解を速く正確に読むためのコツとおすすめの問題集
ポイント6:ついていけるまで繰り返す
英語のリスニングを得意にするためには、いろいろな文章に手を出すよりも、1つの文章を何度も何度も繰り返し練習したほうが効果的です。
はじめはネイティブの音声が速すぎると感じるかもしれませんが、流れてくる音声にはじめからついていけるようにする必要はありません。
詰まってしまったら「ゴニョゴニョ」っとして、また途中から復帰してください。
途中であきらめたり、途中で停止ボタンを押して音声を止めたりしないでください。
詰まってしまっても、追いつけなくても良いので、できる範囲で最後まで音読します。
繰り返し練習していくうちにだんだんと慣れて、お手本の音声についていけるようになります。
フレーズの引き出しを増やす
本文を暗記するまでオーバーラッピングを頑張ると、リスニング力がアップするだけではなく、実践的に使えるスピーキング力もアップさせることができます。
繰り返し音読をして文章を暗記してしまえば、頭の中に英文のフレーズの引き出しをたくさん作ることができるからです。
英語を話しているときは、「文法」を意識しながら話すだけではなく、「フレーズ」を意識しながら話せるようになるとスムーズに会話できるようになります。
「こういうことを伝えたいときはこのフレーズを使う」というようなフレーズをたくさん持っておけると良いです。
どこまでやり込むか
オーバーラッピングは、詰まることなく、お手本の発音についていけるようになるまで繰り返し練習します。
ここまでやり込んだら、1つの文章がクリアとなります。
1つの文章をやり込んでクリアしたら、次の文章をやり込みましょう。
ポイント7:習慣化する
英語のリスニングを得意にするためには、リスニングの勉強を習慣化することが大切です。
英語のリスニングは、短期間のトレーニングでは上達しないからです。
入試直前や英検の試験の直前だけリスニングの練習をしても、成果を得るのは難しいです。
リスニング力は一日にしてならず!です。
リスニングの勉強は、1日のルーティーンの中に組み込んでしまうと良いです。
たとえば、月曜日・水曜日・金曜日の夕飯後は30分間リスニングの勉強に取り組むなど、ルールを決めてしまうと取り組みやすいです。
忙しいときは1日1フレーズだけでも良いので取り組みましょう。
ポイント8:シャドーイングに挑戦
オーバーラッピングで詰まらずにネイティブの音声についていけるようになるまで練習したら、同じ文章でシャドーイングに挑戦できると良いです。
シャドーイングとは、台本(スクリプト)を見ずに、聞こえてきた音声のすぐあとを追って発音することです。
オーバーラッピングでは台本を見ることができるので、目からの情報に頼ることができます。
しかし、シャドーイングでは台本を見ずに発音するので、耳からの情報だけを頼りに発音しなければなりません。
オーバーラッピングよりもシビアなリスニング力が要求されます。
シャドーイングはやり込んだ題材で挑戦
シャドーイングは多くのことを瞬時に処理しなければならないので、非常に高度な練習方法です。
まずはスクリプト(台本)を見ながら音読できるオーバーラッピングで、文章に慣れることをおすすめします。
何度もオーバーラッピングの練習をしていれば、本文をほとんど暗記してしまっている状態になると思います。
「ネイティブの音声を聞きながら頭に染み付いた英文を発音していくだけ」という状態にしてからシャドーイングに挑戦したほうが挫折しません。
初見シャドーイングも大事
とはいえ、何も事前情報がない状態でシャドーイングをすることも大切です。
耳だけの情報を頼りにして英語を理解する練習は、より実践的なリスニング力をアップさせることができるからです。
初見(初聞?)でシャドーイングをする場合は、「少し簡単すぎるかな?」というレベルのものを教材とすると良いです。
たとえば、中学3年生であれば、中学1年生や2年生レベルの英文を教材とすると良いでしょう。
ポイント9:洋楽や洋画を楽しむ
英語のリスニングを得意にするためには、英語を聞くことを楽しむこともとても大切です。
楽しく勉強できたほうが長続きしますし、頭に残りやすいからです。
たとえば、歌詞が英語の歌を聞くと良いです。
ただ歌を聞くだけでなく、歌詞を確認しながら歌えると、自然とオーバーラッピングの練習ができます。
また、映画が好きなようであれば、洋画を楽しむのも良いでしょう。
英語字幕で見たほうが効果は高いですが、難しいようであれば日本語字幕でも大丈夫です。
日本語の字幕に頼りっきりになるのではなく、セリフや音を一生懸命理解しようとしながら見ると効果があります。
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ポイント10:英語で会話する
英語のリスニングを得意にするためには、実際に英語を使って会話ができると良いです。
会話こそが一番実践的なリスニングトレーニングだからです。
最近は、昔よりも英語話者が身近になりました。
学校にはALTの先生がいますし、インターネットを活用すれば世界中の人たちとつながることができます。
英会話スクールも増えましたし、オンラインで海外に住む先生と会話できるようなスクールもあります。
英語で会話する機会は格段に増えましたので、積極的に活用できると良いでしょう。
英語リスニングの教材選びのポイント
ここからは、英語のリスニングを勉強するときに使う教材について解説していきます。
英語のリスニングの教材を選ぶときのポイントは、主に次の5つです。
中学2年生から本気の受験勉強をはじめるべき理由
一つひとつ解説します。
ポイント1:ネイティブスピーカーの音声
英語のリスニングの教材を選ぶときは、必ずネイティブスピーカーの音声が聞けるものを購入してください。
あたり前ではありますが、音声がついなければリスニングの対策はできません。
最近の英語の教材は、スマートフォンやパソコンを利用して音声を聞けるものが多いです。
英文法の問題集や、長文読解の問題集にもネイティブスピーカーによる音声がついていることが多いです。
英文法や長文読解の問題集を購入するときに、音声がついているものを購入すると、リスニングの練習もできて一石二鳥です。
英語の教材を購入するときは、ネイティブスピーカーの音声がついているかどうかをチェックして購入できると良いです。
できればスピードや訛りも
教材を購入する前にサンプルの音声を聞けるようであれば、読み上げスピードを確認しておくと良いです。
読み上げスピードが速すぎると、効果的な練習ができないからです。
実際にオーバーラッピングに取り組んでみるとわかるのですが、お手本と同じスピードで音読するのは思った以上に難しいです。
少しゆっくりに聞こえるくらいのスピードで読み上げてくれる音声がついている教材を選ぶと良いです。
また、イギリスのアクセントやインドのアクセントの音声が収録されている教材もあります。
そのような教材を利用して、訛りのあるアクセントの英語にも触れておけると良いです。
ポイント2:スクリプト(台本)
英語のリスニングの教材を選ぶときは、必ずスクリプト(台本)がついていることを確認してください。
文字情報がなければ、リスニングの勉強の効率が悪いからです。
リスニングの勉強をするためには、「文字」と「音声」は必ずセットで必要です。
ポイント3:英語の構文と意味
英語のリスニングの教材を選ぶときは、英語の構文や意味が書いてあるものを選べると良いです。
英文法や構文をしっかりと理解したうえでオーバーラッピングに取り組む必要があるからです。
しっかりと構文の解説がされていなかったとしても、スラッシュリーディングの解説がついているだけでも十分です。
ポイント4:少し簡単過ぎると感じるレベル
英語のリスニングの教材は、少し簡単すぎると感じるレベルからはじめると良いです。
オーバーラッピングやシャドーイングは、思ったよりも難しいからです。
特に、リーディングが良くできている中学生・高校生は、難しいリスニング教材を選んでしまう傾向があります。
文字だけを読むと簡単に見えるのですが、音で聞いてみると難しく感じることも多いです。
文字で読んだ感覚的には「簡単過ぎる」くらいの教材がちょうど良いレベルです。
ポイント5:費用
英語のリスニングの教材を選ぶときは、費用のことも考えて選びます。
リスニングは習慣化して取り組むことが大切なので、費用が高すぎると続けることができません。
長期に渡って続けられるかどうかを良く考えて選んだほうが良いです。
英語リスニングにおすすめの教材
ここからは、中学生・高校生におすすめな英語のリスニングの教材を紹介していきます。
紹介する教材は次の4種類です。
おすすめ1:学校の教科書
中学生・高校生に一番のおすすめの英語のリスニングの教材は、学校の教科書です。
学校の授業の予習復習を兼ねてリスニングの勉強に取り組めるからです。
学校の教科書であれば、英単語や英熟語、英文法、構文などはしっかりと勉強することになります。
リーディングの教材としてしっかりと勉強した文章を使ってオーバーラッピングに取り組めるので、非常に効果的です。
今の教科書は基本的に音声がついている
教科書の本文の音声は、教科書についているQRコードを読み込むことで聞くことができます。
昔はCD付きの教材を購入する必要がありましたが、今はスマートフォンがあれば無料で気軽に教科書の本文を流すことができます。
これは控えめに言って最高と言えます。
中学生・高校生にとって、学校の教科書は英語リスニングの神教材です。
おすすめ2:長文読解の問題集
中学生・高校生のリスニング対策の教材には、音声ダウンロードがついている長文読解問題集もおすすめです。
教科書以外の勉強や、受験勉強などで長文読解の勉強をしている場合に特におすすめです。
最近の長文読解の問題集には、ネイティブスピーカーによる音声がついていることも多いです。
問題集を購入するときに、音声がついているか確認して購入すると良いです。
英語長文レベル別問題集
英語長文レベル別問題集 | |
教材レベル |
|
構文解説 | 全文詳しく解説 |
全文和訳 | あり |
音声データ | あり |
英語長文レベル別問題集は、細かくレベル分けされている長文読解問題集です。
細かくレベル分けされているので、子どもに合ったレベルからスモールステップで長文読解問題やリスニング対策に取り組むことができます。
どんどん次のレベルに進もうとするのではなく、一冊一冊を丁寧にやり込むことをおすすめします。
構文解説や音声データなど、リスニング対策に必要な要素はすべて入っています。
大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス
大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス |
|
教材レベル |
|
構文解説 | 全文詳しく解説 |
全文和訳 | あり |
音声データ | あり |
大学入試問題集関正生の英語長文ポラリスシリーズは、高校生に圧倒的人気の問題集です。
レベル別に分かれているので、子どもにピッタリのレベルのものを選ぶことができます。
1冊に収録されている問題数は多くありませんが、1題1題しっかりオーバーラッピングに取り組むのであれば十分な分量です。
物足りなくなったら、もう一つ上のレベルのものを購入すると良いでしょう。
構文解説や音声データなど、リスニング対策に必要な要素はすべて入っています。
おすすめ3:英検の問題集
英検を受験するようであれば、英検の過去問問題集もリスニング対策の良い教材です。
英検であれば、子どものレベルに合ったレベルでリスニングの練習をすることができます。
英文法や構文の解説が詳しく載っているわけではありませんが、英検のリスニングの練習として取り組むと効率的です。
おすすめ4:英会話スクール
教材ではありませんが、英語のリスニング対策には英会話スクールもおすすめです。
特に中学生や高校生は、学校の授業では「読む」「書く」の勉強に傾いてしまいがちですが、英会話スクールを利用すると「聞く」「話す」にも力を入れられ、4技能をバランス良く学習することができます。
英語4技能とは、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4つの力のことです。
学校の授業や受験対策だけでは、実際に英語でコミュニケーションを取れるようにはなかなかなりません。
大人になってからも活用できる英語力を育てるために、中学生や高校生のときに英会話の練習ができると有意義です。
英会話スクールは、オンラインのスクールがおすすめです。
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クラウティ
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まとめ
それでは、中学生・高校生が英語のリスニングを得意にするための勉強法の解説をまとめます。
結論
英語のリスニングは、正しい勉強法で対策すれば必ず得意にすることができます。
英語のリスニングを聞き取れるようになることにはメリットが多いので、しっかりと対策すべきです。
中学生・高校生が、英語のリスニングを後回しにせずにしっかりと対策すべき理由は主に次の6つです。
英語リスニングを対策すべき理由
- 入試での重要度が上がっている
- 入試で伸ばしやすい
- 検定試験で必要
- 就職や昇進に役立つ
- ビジネスに役立つ
- 豊かな人生にするために役立つ
英語のリスニングが聞き取れない理由は、主に次の3つです。
リスニングが聞き取れない理由
- 英語の発音がわかっていない
- 英語の音のつながりを理解していない
- 英語の意味を理解するスピードが追いついていない
中学生・高校生の、よくある間違ったリスニング勉強法は主に次の4つです。
英語リスニングのNG勉強法
- ただリスニングの問題を解く
- ただ英語を聞き流す
- スクリプト(台本)を見ない
- 難しい教材で勉強する
英語のリスニングの勉強法のポイントは、主に次の10個です。
英語リスニング勉強法のポイント
- 正しい発音を知る
- オーバーラッピング
- ネイティブスピーカーの音声を使う
- スクリプト(台本)は事前にチェック
- リーディングの勉強と組み合わせる
- ついていけるまで繰り返す
- 習慣化する
- シャドーイングに挑戦
- 洋楽や洋画を楽しむ
- 英語で会話する
中学生・高校生におすすめな英語のリスニングの教材を紹介しました。
今回の記事が、お子様が英語のリスニングを得点源にしつつ、大人になっても活用できる英語力を育てていくきっかけとなればとてもうれしいです。
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