こんにちは。エデュサポです。
高校入試の英語は長文読解が中心なのに、うちの子は全然英語が読めない!
うちの子は学校の定期テストの英語はできるのに、模試で初見の長文が出題されると全然解けない
英語の長文読解は、中学生にとっては大きな壁になります。
さて、先日、次のようなツイートをしました。
公立高校の入試問題レベルであれば、英語の長文読解では単純な英語力が問われます。
読みやすい文章が出題されるため、読解力や文章の解釈については、高度な理解は問われません。
ただし、読むスピードは要求されます。一文一文を速く正確に読めるようにすることが大切です。#英語 #長文 #高校入試
— エデュサポ@元塾教室長 (@edsuppor) January 23, 2022
今回は、英文を読むための8つのコツについて解説します。
英語の長文読解の問題の解き方ではなく、速く正確に英文を理解するためのコツを解説します。
英文レベルとしては、一般的な公立高校入試の長文読解問題レベルを想定して解説します。
具体的には、次の8つになります。
英文を読むための8つのコツ
- 英単語と英熟語を覚える
- 英文法を理解する
- 日本語に訳さない
- 英語の語順で理解する
- 文の構造を理解する
- フレーズで区切りながら読む
- 体に染みこむまで音読する
- 代名詞に注意する
私は以前、塾講師の仕事をしていました。集団塾と個別塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営の仕事をしていた時期もあります。かれこれ20年以上、塾業界で働きました。
これまでの経験を基にお話します。最後まで読んでいただき、お子様の英語の長文読解の苦手を克服するための参考としていただければとても嬉しいです。
タップできる目次
コツ1 英単語と英熟語を覚える
英語の勉強は、英単語にはじまり、英単語に終わります。
英語の勉強をはじめたての頃は、知っている英単語が少ないため、単語を覚えなければ何もはじまりません。
しかし、いろいろなことを習得して、入試の直前を控えた受験生たちは、また単語暗記に戻ってきます。
たくさん勉強していろいろなことがわかるようになってくると、結局一番大事なのは語彙力ということに気がつきます。そのため、入試直前は英単語の勉強に戻ってくる生徒が多いのです。
必要な英単語の量
小学校に英語の授業が導入されて以来、覚えなければならない英単語の量は増えています。
一般的には高校入試までに2500語程度、大学入試までに5000語程度が目安とされています。
数を見てもわからないと思うので、住んでいる都道府県の高校入試の過去問を見てみてください。
1年分解いてみて、知らない単語が10個以上出てきたのならば勉強不足です。一般的な公立高校の入試問題では、難解な英単語は登場しません。一般的な公立高校入試程度のレベルであれば、知らない単語が1つも出てこない状態を目指すべきです。
多義語を押さえる
たとえば、「run」という英単語には「走る」という意味の他に、「経営する」「(機械などが)動作する」「逃げる」等の意味もあります。
「like」は動詞で「好む」という意味ですが、前置詞では「~のような」という意味になります。
「run 」という英単語を「走る」という意味だけだと思いこんでいると、英文を正しく理解できないことがあります。
同様に、「like」を「好む」とう意味だけだと思いこんでいると、英文の意味を読み取れません。
辞書の一番目に出てくる意味だけでなく、辞書の二番目以降に表示されている意味も覚えておく必要があります。
英熟語をおろそかにしない
英文読解においては、英熟語も非常に大事です。ついつい後回しにしてしまいがちな英熟語の勉強ですが、しっかりと取り組んでおくべきです。
たとえば、「run out of ~」という英熟語には、「~を使い果たす」「(物などを)切らす」という意味があります。
「runという動詞が入っているから走るっぽい意味かな。」と、思って英文を読んでいると、全然違う意味で解釈してしまうことになります。
英熟語の勉強をおろそかにしてはいけません。
覚えるだけでは不十分
英単語や英熟語は覚えるだけでは不十分です。少なくとも、頭の中から一生懸命引っ張り出さずとも意味がわかる状態にしておく必要があります。
たとえばですが、

などと考えているようでは定着不足です。英単語を思い出すことに思考がそれてしまうと、英文の理解に思考を集中させることができません。
また、単語を一生懸命思い出している状態では、英文を読むのに時間がかかってしまい、時間内に問題をすべて解くことができなくなってしまいます。
できるだけ、日本語の意味を思い浮かべなくても意味がわかるという状態まで定着させられると良いです。
たとえば、しっかりと英語を勉強していれば、「haveは持っているという意味だ。」と思わなくても、「have」という単語を見ただけでなんとなく意味がわかると思います。
英単語や英熟語の暗記は、そこまで頭に染みこませることを目標としましょう。
英単語・英熟語の勉強法
英単語や英熟語は暗記学習なので、コツコツと取り組んで積み上げていく必要があります。
そして、何度も繰り返して定着させていく必要があります。
暗記学習の勉強方法については、『効率的な暗記方法!暗記の苦手克服のための11個のコツ』という記事で詳しく解説しているので、こちらも参考にしてください。
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効率的な暗記方法!暗記の苦手克服のための11個のコツ
暗記の苦手を克服するための11個のコツを解説しています。
続きを見る
また、特に英単語の勉強方法については、『【簡単!】英単語を覚えるための3つのコツ』という記事で詳しく解説しています。こちらも参考にしてみてください。
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【簡単!】英単語を覚えるための3つのコツ
英単語学習には努力が必要ですが、効率的な学習方法を知っていれば必要な努力量を削減することができます。英単語を覚えるための3つのコツについて解説しています。
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コツ2 英文法を理解する
英文を読むことが苦手な子どもの中には、英文中に出てくる英単語を適当にくっつけて、自分流の理解をしようとする子どもがいます。
これは、国語の読解が苦手な子どもにも多いです。
たとえば、次のような日本語の文章があったとします。
マイクはボブよりも背が高く、ボブはマイクよりも2歳年上である。
読解が苦手な子どもの中には、この文章の「マイク」「ボブ」「背が高い」「年上」という単語を見て、自分勝手に文章を理解します。
たとえば、「マイク」と「ボブ」の名前のイメージで、「ボブの方が背が高いなー」と解釈することがあります。
または、「マイクのほうが背が高いのだから、マイクの方が年上だ」と解釈することもあります。
日本語の文章ですらこのようなことがあるので、英語の文章であればなおさら適当に解釈をしようとする子どもは多いです。
たとえば、次のような英文があったとします。
Mike wants to play basketball with Rui if it's sunny today.
この英文から「play 」「basketball」「sunny」「today」という単語を抜き出して、勝手に「マイクは今日晴れてたからバスケをした。」という意味に解釈してしまう子どもも多いです。
ちなみに正解は、「もし今日晴れたら、マイクはルイと一緒にバスケがしたい。」です。
日本語においても英語においても、単語のつなぎ合わせではなく、文法のルールに則った文であることを意識する必要があります。
まずは、一文一文、文法のルールに従って英文の意味を理解できるようにする必要があります。
学校の定期テスト対策にしっかり取り組む
一般的な公立高校の入試問題レベルであれば、基本的な英文法を理解していれば、十分に英語の長文を正しく読むことができます。マニアックな文法の知識は必要ありません。
基本的な英文法を身につけるためには、学校の授業にしっかりと参加し、定期テスト前の勉強にしっかりと取り組むのが良いです。
学校の定期テストの問題は、基本的な英文法を理解していれば高得点が取れるように作られていることが多いからです。学校の定期テストで、いつも80点以上取れるよう努力しましょう。
ただ、定期テストで点数が取れたとしても、定期的に復習をしなければ忘れてしいます。復習用に、中学レベルの英文法がまとまっている参考書や問題集を1冊持っておくと良いです。
また、英語は積み上げていく教科なので、以前の学習内容につまずきがあると、今の学校の授業についていけません。
たとえば、「be動詞」の文法を理解していなければ、中学2年生で「受動態」の単元を理解することは難しいです。なぜなら、受動態は「be動詞+過去分詞」の形になっているので、be動詞を理解していることが前提で説明されるからです。
そのような状態になってしまった場合は、学年をさかのぼってつまずきポイントを潰していきましょう。
基本的な文法だけ理解できれば良いので、大きなつまずきがあっても大丈夫です。必ず克服できます。
中学レベルの英文法がわかりやすくまとめられている参考書はたくさん販売されています。お子様に合ったものを選ぶと良いでしょう。
参考書を買っても、しっかりと取り組めない場合もあります。買うには買ったけど、ほとんど中身を開いていなくて、「本がキレイなまま!」という状態になってしまうことはよくあります。
そういった場合は、塾や通信教育教材を検討してみてください。
「塾に行ったら安心!」「通信教育の教材を与えたら解決!」というわけではありませんが、参考書に取り組ませるよりは保護者の負担は軽くなります。
コツ3 日本語に訳さない
英語の長文を読んでいるときは、日本語に訳しません。一文一文日本語訳をしていたら、時間が足りないからです。
たとえば、長文中に次のような英文があったとします。
Did you go to school yesterday?
この文章を読んだ時に、

などと考えていると、試験時間はあっという間に終わってしまします。
では、どうするかというと、英文のまま理解します。日本語訳はしません。「そんなことできるの?」と思うかもしれませんが、できます。もうすでにやっていると思います。
たとえば、次の英文を読んでみましょう。
I don't like milk.
この英文、「私は牛乳が好きではありません。」と、日本語に訳さなくても意味がわかりませんか?
この英文でも日本語に訳さないとわからないという場合は、次の英文を読んでみてください。
I love you.
「私はあなたを愛しています。」と、日本語訳にしなくても意味がわかりますよね。
これが、英文のまま理解するという感覚です。
では、なぜ日本語に訳さなくても意味がわかるのでしょうか。
理解だけでは足りない
英文を英文のまま理解するためには、英文法を「理解する」だけでは足りません。英文法を「染みこませる」ところまで定着させなくてはなりません。
たとえば、

と、頭の中で考える必要なく疑問文を作れるようにならなければなりません。
もちろん、最初はしっかりと文法の規則を考えながら取り組まければなりません。最初を適当にしてはいけません。
しかし、何度も何度も繰り返し練習していると英文法のルールが体に染みこんで、自然と英文を理解できるようになります。
たとえば、次の日本語を英語にしてみましょう。
私は牛乳を飲みません。
正解は、「I don't drink milk.」です。
簡単な英語ではありますが、この一文の中にも文法事項が詰まっています。

一般動詞の否定文なので、動詞の前に「don't」をつけます。
こんな細かい文法事項を考えなくても、「I don't drink milk.」という英文を作ることができたと思います。
それは、一般動詞の文法事項を理解しているだけでなく、体に染みこませることができているからです。
では、どのようにして英文法を体に染みこませればよいでしょうか。
繰り返し練習する
英文法を体に染みこませるためには、何度も何度も繰り返し練習するしかありません。大変ですが、努力が必要です。
まずは、学校の授業にキチンと参加することです。ただ授業に参加するだけではいけません。
大事なところをノートにまとめ、音読するところではしっかりと声を出し、生徒同士のアクティビティに前向きに取り組みましょう。
学校の先生は、子どもたちが英文法を体に染みこませることができるよう、一生懸命授業を設計してくれています。
学校の授業にキチンと参加し、定期テストでしっかりと点数が取れるよう準備をすれば大丈夫です。
また、英語学習においては「音読」も効果が大きいです。
後ほど詳しく解説しますが、英語の勉強中は積極的に音読することをおすすめします。
基礎が一番大事
英語の基礎は、「英単語・英熟語・英文法」の3点です。

そう思っている子どもも多いですが、長文読解が苦手である原因は十中八九「英単語・英熟語・英文法」にあります。
英単語・英熟語・英文法を体に染みこませることが一番重要です。ここをサボってしまうと、どんなにたくさん英語の長文を読んでも上達しません。
英語の長文読解が苦手だと感じたら、まずは基礎の復習からです。
では、基礎がしっかりできていれば英語の長文をスラスラ読めるのかといえば、そうではありません。
ここからは、英語の長文をさらにスラスラと読めるようにするためのコツを解説していきます。
コツ4 英語の語順で理解する
英語と日本語は語順が異なります。英文をスラスラと読めるようにするためには、英語の語順で英文を理解できるようする必要があります。
昔は「英語は後ろから訳せ!」と言われていた時期もありました。今はそんなことを言う人はいないと思います。
先程のコツ3「日本語に訳さない」でも触れましたが、英文を英語のまま理解する必要があるので、語順も英語の語順のまま理解しなければなりません。
たとえば、次の英文がどういう意味か考えてみましょう。ちょっと複雑な英文なので、英語が苦手な方はなんとなくわかっていただければ大丈夫です。
Judy likes to talk about cats with Mary who likes dogs very much.
この英文を読んで、「ジュディは、犬を大好きなメアリーと一緒に、猫について話すことが好きだ」と、日本語の語順で理解していてはいけません。
英文を読んでいるときは、

と、いう感じに、前から順番に理解していきます。
説明するために細かく書きましたが、実際にはこんなに細かくは考えておらず、日本語訳もしていません。英語のまま、このような順序で英文の意味を読み取っています。
このように読み取れるようにするためには、英文の構造を理解しておく必要があります。
コツ5 文の構造を理解する
英文を英語の語順のまま、日本語訳せずに意味を理解するためには、英文の構造を理解する必要があります。
まずは、英語の5つの文型を勉強しましょう。いわゆる、「SVO」とか「SVOC」というやつです。
英語の構文の基礎の部分で、「主語、動詞、目的語、補語」がどのような構造になっているのかを勉強する単元です。中学校の英語の授業で扱っているはずです。
この「文型」の単元を軽く見てしまう子どもは多いのですが、英文読解ができるようにするためには超重要な単元です。
「軽く流してしまった・・・。」という場合は、しっかり復習をするべきです。
修飾語や接続語も大事
英文のどの部分が、どの単語を詳しく説明しているのかを理解できるようになると、英文読解はより正確になります。
特に、中学で勉強する英文法の中でも難易度の高い、分詞や関係代名詞の理解に大きく役立ちます。
たとえば、先程の英文をもう一度考えてみましょう。
Judy likes to talk about cats with Mary who likes dogs very much.
この英文の「Mary」の後ろの「who」以下が関係代名詞になっています。
「関係代名詞」なんていう難しい用語が使われていますが、簡単に言えば修飾語(修飾部)です。Maryのことを詳しく説明しているだけです。
実際にこの英文を読んでいるときは、「Mary who」のところまで読んだ時点で、


というふうに、英文の内容を読み取っていきます。
このように、どの部分がどの単語を詳しく説明しているのかを意識しながら読めると、英文の読解は正確になります。
また、たとえば次の英文についても考えてみましょう。
We couldn't study English because May was crying.
この英文は、「メイが泣いていたので、私たちは英語の勉強ができなかった。」という意味です。
この英文の場合は、「because May」のところまで読んだ時点で、


というふうに、次に書かれることを予想しながら読み取っていきます。
このように、接続語や修飾語を意識できると、複雑な文章でもフレーズごとに区切って英文全体を読み取ることができます。
コツ6 フレーズで区切りながら読む
一文が長い文ほど、フレーズで区切りながら読み取っていくことが大切になります。
たとえば、次の英文の意味を考えてみましょう。
Jack studies English very hard to become a doctor because he wants to save many people living in developing countries.
パッと見ると、「こんな長い英文読めるわけないよー!!」と思ってしまうかもしれませんが、実際に読むときはフレーズで区切りながら意味を理解しているので、実はそれほど難しくありません。
フレーズの区切り方は人によって微妙に異なりますが、多くの人は次のように区切って意味を理解すると思います。
Jack studies English very hard to become a doctor because he wants to save many people living in developing countries.




このようにフレーズに区切ることができれば、長い文であっても怖くありません。
ただし、前提として、英文法がしっかりと定着している必要があります。また、どのフレーズがどんな役割をしているのか、英語構文を意識できている必要もあります。
「英単語・英熟語・英文法」の英語の基礎3点セットが定着してきたら、次に目指すのは、この「フレーズで区切りながら読めるようにすること」です。
長文読解の勉強法
文の構造を理解したり、フレーズで区切りながら英文を読めるようにするための教材というものは、中学生レベルのものではあまり販売されていません。
一般的な公立高校入試レベルの長文読解問題であれば、そこまで複雑な文が出てくることは少ないからでしょう。
大学入試向けということであれば、英語構文に関する参考書は数多く販売されています。
ただ、高校入試向けの英語長文読解問題集のようなものを購入すると、英語の構文や、どのようにフレーズで区切って読むべきか解説されていることが多いです。
そのため、基本的には長文読解の問題集を購入して、文の構造やフレーズを意識しながら取り組むのが良いでしょう。
やっぱり英語の構文をしっかりと勉強したいということであれば、英語の文型に特化した参考書を活用するのも良いです。
数は少ないですが、探せば中学生向けのものも販売されています。
コツ7 体に染みこむまで音読する
英語は音読が効果的です。英文法のところでも書きましたが、音読をして体に染みこませるようにすると良いです。
長文読解問題も、解いたら終わりにするのではなく、解いたあとも音読の教材として活用しましょう。最近の問題集には、CDがついていたり、音声ダウンロードができるようなものも多いです。
音声がついていると、ネイティブの発音を聞きながら音読練習ができるのでおすすめです。
ただし、ただ音読するだけは効果が薄いです。次の5点に注意して音読に取り組むと良いです。
音読の注意点
- 普段話す時の声量で音読
- 文法を意識しながら音読
- フレーズで区切りながら音読
- 意味を考えながら音読
- 何度も繰り返し音読
注意点1 普段話す時の声量で音読
音読する時の声の大きさも重要です。普段話している時の声の大きさを意識すると良いです。
恥ずかしがってボソボソと音読するよりも、ハキハキと音読したほうが効果が大きいです。
部屋で一人で大きな声を出して音読するのは恥ずかしいということであれば、保護者に向かって音読させるようにしてみてください。
お忙しいようであれば、保護者は何か別の仕事をしながら聞いていても良いです。内容を理解する必要もありません。
外国語を習得する際は、話し相手が内容を理解しているかどうかに関わらず、人に向かって話したほうが効果的です。
注意点2 文法を意識しながら音読
無意識で音読をしても意味がありません。
音読をしながら、この文章にはどんな文法事項が含まれているか考えながら音読しましょう。
そうすることで、英文法の復習にもなり、英文法の定着につながります。
注意点3 フレーズで区切りながら音読
フレーズの切れ目で軽く文章を切りながら音読すると、文の構造を意識しながら音読することができます。
実際に英語を話すときも、フレーズの切れ目で一呼吸置くことが多いです。
フレーズを区切る練習になるだけでなく、実践的な英会話の練習にもなります。
注意点4 意味を考えながら音読
文法を意識して、フレーズの切れ目も意識しながら音読していれば、自然と文の意味を考えながら音読できるようになっていると思います。
ここまで意識して音読ができるようになれば、既に音読マスターです。
とても効率的な英語学習ができています。音読学習を有意義なものにするために、このレベルを目指しましょう。
注意点5 何度も繰り返し音読
同じ文章を何度も繰り返し音読することが大切です。
最初はいろいろなところでつっかえつっかえの音読になりますが、繰り返していればつっかえることもなくなります。
最初は文法やフレーズや意味を考えながら、頭をパンパンにして音読することになりますが、繰り返していれば思考速度も速くなっていきます。
そうして練習をしていくうちに、英文が体に染みこんでいきます。
英文が体に染みこめば、英文を読むスピードはどんどん上がっていきます。
「理解する」だけではなく、「体に染みこませる」ことが大切です。その手段は音読だけに限りませんが、多くの子どもたちにとって音読は効果的です。
コツ8 代名詞に注意する
一般的な公立高校入試レベルの問題であれば、それほど高度な英文解釈をする必要はありませんが、代名詞だけはしっかり意識しておくと良いです。
これだけで、20点くらい一気に点数を上げられたりします。
代名詞というのは、「you(あなた)」「he(彼)」「she(彼女)」「it(それ)」といった単語のことです。
「彼って誰のことだろう」「それって何のことだろう」といったことを意識できるようになると、飛躍的に文章全体を理解できるようになる場合があります。
また、公立高校の入試では、代名詞を正確に読み取れているかどうかを問う問題が出題されやすいです。
そのため、代名詞を意識するだけで点数を大きく伸ばすことができる場合もあります。
特に「they、their、them、theirs」には、「彼ら、彼女ら、それら」という意味があるので注意です。複数の「男性、女性、物」を指し示すことができます。
長文を読んでいる時に「they」を「彼ら」と解釈して、ずっと人間のことを指し示していると思ったら、実は「それら」という意味で使われていて、物のことを指し示していたという勘違いはよく見かけます。その場合は、すべて解釈が間違っていたということになってしまいます。
最後に急に細かい話をしましたが、代名詞を正確に読み取る事は非常に大事です。
まとめ
それでは、英文を読むための8つのコツをまとめます。
英文を読むための8つのコツ
- 英単語と英熟語を覚える
- 英文法を理解する
- 日本語に訳さない
- 英語の語順で理解する
- 文の構造を理解する
- フレーズで区切りながら読む
- 体に染みこむまで音読する
- 代名詞に注意する
英文を読むことが苦手だと思っている子どものほとんどは、英文を読むことが苦手なのではなく、「英単語・英熟語・英文法」の基本3セットが定着していないことが多いです。
まずは基本3セットにしっかりと取り組むべきです。
そのうえで、日本語に訳さずに英文を理解できるように練習をしていきます。
そのために、英語の文の構造を理解したうえで、フレーズで区切りながら英語の語順で意味を理解していく必要があります。
理解するだけでなく、練習や音読を繰り返して、体に染みこむレベルまでやり込みましょう。
今回の記事が、お子様が英文読解マスターへの道を歩みはじめるきっかけとなればとても嬉しいです。