こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。
中学生になってから、急に英語がわからなくなってしまったという子どもは多いです。
保護者の方としては、子どもが中学校の英語の授業についていけないのではと、心配されているのではないでしょうか。
結論
小学校で英語が必修化したため、中学校の英語は中学1年生の学習内容からとても難しくなりました。
英語は積み上げ式の教科ですので、早期に対策をしなければ、英語が苦手になってしまう可能性が高いです。
今回は、中学校の英語が以前よりもずっと難しくなったというお話をします。
記事の後半では、中学校以降の英語を得意にするための対策についても解説します。
最後まで読んでいただき、お子様が正しく中学校英語の対策に取り組んで、英語を得意教科にするための参考としていただければとてもうれしいです。
この記事の筆者
エデュサポ
(@edsuppor)
- 元塾教室長
- 集団塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営責任者も務める
- 塾業界勤務経験は20年以上
- 教育業界での経験を活かして、勉強や受験に関する情報を発信するサイトやブログを開設
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中学英語は以前よりも難しくなった
中学校で習う英語は、大幅に難しくなりました。
新しい教科書をパラパラめくるだけでも、学習内容のレベルが上っているのを感じることができます。
特に、次の3点が注目ポイントです。
中学英語難化のポイント
一つひとつ解説します。
ポイント1 中学1年生からレベルが高い
中学1年生の学習範囲が広くなり、学習する文法内容のレベルがグッと上がりました。
小学校で既に英語を学習してきていることが前提となっているためです。
まず、最初からbe動詞と一般動詞を同時に学びます。
以前であれば、Lesson1でbe動詞を学習して、Lesson2で一般動詞を学習していました。
実際の教科書の目次を確認してみましょう。
また、以前であれば中学2年生で学習していた内容の一部を、中学1年生のうちに学習してしまいます。
以前までは中学1年生の1年間で学習していた内容を、中1の2学期までで学習し終えてしまい、中1の3学期は更に先の学習内容に取り組んでいくというイメージのスピード感です。
ポイント2 3年間で扱う文法のレベルが高い
学習内容が前倒しになったため、以前であれば高校で学習していた内容を、中学校で学習するようになりました。
増えた文法事項は4つですので、数としては少なく感じますが、体感的にはもっと多く感じるはずです。
以前であれば高校生になってから学習する内容なだけあって、理解に時間がかかる文法事項だからです。
新たに中学で学習する文法
- 感嘆文
- 原形不定詞
- 仮定法過去
- 現在完了進行形
どの文法事項も、高校生がつまずきやすい文法事項です。
高校生が質問に持ってくるランキングで常に上位に来る仮定法も入っていて、中学生が理解するにはかなりの時間がかかります。
ポイント3 覚える英単語の数が増えた
覚える英単語
1200語⇒2500語
高校受験までに覚えなければならない英単語が大幅に増えました。
今では、小学校・中学校で学習する英単語は2200語~2500語程と言われています。
以前は、中学で学習する英単語は1200語程度と言われていました。
英単語は英語学習の基礎の基礎で一番大事な部分なので、英単語暗記で一度遅れを取ってしまうと苦労することになります。
英語は中学1年生でつまずくことが多い
英語は、中学1年生でつまずいてしまう子どもが多いです。
たとえ小学校のときに英語が得意科目だったとしても、中学校に上がった途端に苦手科目になってしまうことも多いです。
小学校での英語学習と中学校での英語学習はコンセプト自体が異なり、学習方法や内容・評価基準がまったく異なるからです。
この変化に対応できた生徒はその後も英語を得意教科にし続け、変化に対応できなかった生徒はずるずると成績を落として英語を苦手教科にしてしまいます。
能力や地頭の問題ではなく、変化に適切に対応できたかどうかが大きな分かれ道となります。
実際のデータを2つ見てみましょう。
引用:教科書改訂で激ムズ化の結果「中1英語力」に格差の危機!原因は「小学英語」の指導方針にあり!? [高校受験] All About
2つのデータからわかること
- 中1の最初の定期テストの平均点が大きく低下
- 塾で適切に対策した生徒は高得点を維持
- 39点未満の英語超苦手層が急増
- 中1の3学期までには、英語が得意な生徒と苦手な生徒が二極化
以前であれば、中学1年生の最初の定期テストの英語は、誰でも満点が狙える簡単なテストでした。
それが大きく難化しています。
また、中学1年間で、英語が得意な生徒と苦手な生徒の得点の開きが大きくなっています。
ですので、早い時期に適切な対策をすることが、中学以降の英語を苦手にしないために非常に大切です。
中1でつまずく理由
ここからは、中学校1年生で英語につまずいてしまう理由を詳しく解説していきます。
中1で英語につまずいてしまう理由は、主に次の4つです。
中1で英語につまずいてしまう理由
一つひとつ解説します。
理由1 中学英語では「読む」「書く」が中心
中学校の英語では、英語4技能のうちの「読む」「書く」が重視されます。
英語4技能とは、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4つの力のことです。
小学校の英語では「聞く」「話す」を中心に学習していたので、中学になって「読む」「書く」が中心になったという変化に対応できないと、成績を大きく落としてしまうことになります。
ペーパーテストの立ち位置が異なる
小学校の英語の成績は、ペーパーテストがあまり重視されません。
ペーパーテストをほとんど実施しない先生も多いです。
それに対して、中学校の英語の成績では定期テストの点数が重視されます。
「聞く」「話す」がどれだけ得意であっても、ペーパーテストで「読む」「書く」ができなければ評価してもらえません。
もちろん、ペーパーテスト以外の機会に(たとえば授業中など)、「聞く」「話す」も評価してもらえます。
ですが、一番重視されるのは定期テストでの点数です。
>>【簡単!】小学校の英語で良い成績を取るためにするべきことは?
理由2 英単語暗記が本格化する
中学校の英語では、英単語の読み書きができるようになる必要があります。
定期テストで、英単語の意味を答えたり、英単語のスペルを書いたりする問題が出題されるからです。
小学校の英語では、英単語を「音」として覚えることに注目されます。
耳で聞いて覚えたり、声に出したり歌を歌ったりして覚えたりします。
そのため、「文字」として書いてある英単語を読む練習が不足しがちです。
また、英単語のスペルを書く練習も不足してしまいます。
それでも小学校で習ったこととされる
中学校の英語では、小学校で学習した英単語は既に習ったものとなっています。
ところが、実際には英単語を読んだり書いたりはできない状態ですので、再度「読む」「書く」の練習をし直す必要があります。
また、小学校の時と同じように英単語学習に取り組んでしまうと、中学校ではすぐに置いていかれてしまいます。
「聞く」「話す」の英単語学習から、「読む」「書く」の英単語学習に変える必要があります。
理由3 英文法学習が本格化する
中学校の英語では、英文法の学習が本格化します。
小学校の英語の授業はいわゆる文法学習ではなく、場面や状況に応じて、どのような英語を使ってコミュニケーションを取るのかを学習するスタイルです。
英文法に関する詳しい解説はありません。
「読む」「書く」を中心に本格的な英文法の学習をはじめるのは、中学校に上がってからです。
それでも小学校で習ったこととされる
中学校の英語の教科書は、小学校で英文法をある程度習ってきたことを前提として書かれています。
そのため、学習内容は中学校1年生からレベルが高いですし、中学3年間で学習する文法事項はとても多いです。
小学校で授業内容をほとんど理解できていないまま中学校に上がってしまうと、最初の定期テストでつまずいてしまいます。
理由4 中学英語では「聞く」「話す」が不足
ここまで解説してきた通り、中学校の英語は「読む」「書く」の学習が中心となります。
そのため、小学校のときは逆に、「聞く」「話す」の学習が不足してしまいます。
4技能のバランスが大事
英語学習は4技能の学習バランスが大切です。
英語4技能とは、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4つの力のことです。
小学校の英語では、授業中に「聞く」「話す」の学習をしますので、学校の授業とは別に「読む」「書く」の対策を行うと良いです。
逆に、中学校の英語では授業中に「読む」「書く」の対策を行うので、学校の授業とは別に「聞く」「話す」の対策を行うとよいです。
インプットとアウトプットのバランスも大事
どの教科の勉強であっても、インプット学習とアウトプット学習のバランスが大切です。
「読む」「聞く」で知識を頭の中に入れ、「書く」「話す」で頭の中にある知識を使って外に発信することが大切です。
小学校の英語の授業はアウトプット学習が多いので、学校の授業とは別にインプット学習を行うと良いです。
逆に、中学校の英語の授業はインプット学習が多いので、学校の授業とは別にアウトプット学習を行うと良いです。
中学生は英会話に取り組むと良い
中学生には英会話がおすすめです。
英会話に取り組むことで、中学校の英語の授業で不足しがちな「聞く」「話す」の学習と、「アウトプット学習」に取り組むことができるからです。
実際に英語を話す機会があったほうが、英語の勉強に取り組むことの意義を感じてもらえることもメリットです。
中学生が英会話をはじめるべき理由
- アウトプット不足を解消できる
- 英語を「言葉」として認識できる
オンラインの英会話スクールであれば、料金を安く抑えて気軽に通うこともできます。
ぜひ、検討してみてください。
英会話スクールについては、『中学生からの英会話教室は英語の成績アップに効果的!通うメリットと教室選びのポイント!』で詳しく解説しています。
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中学生からの英会話教室は英語の成績アップに効果的!通うメリットと教室選びのポイント!
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中1でつまずかないようにするための対策
ここからは、中学校1年生で英語につまずかないようにするための対策を解説します。
つまずかないための対策
一つひとつ解説します。
対策1:英語を楽しむ
中学英語でつまずかないようにするための一番の対策は、英語を楽しむことです。
英語が楽しいと思えれば自然と勉強量が増え、勉強量が増えれば自然と英語の力が育っていくからです。
学校の成績を上げるためにやらなければならいことはたくさんありますが、まずは楽しみながら英語を学ぶことが大切です。
英語がつまらないと思って勉強に取り組んでいると、ちょっとつまずいただけでモチベーションが下がって、勉強に取り組まなくなってしまいます。
楽しく学んでモチベーションを上げ、ちょっとつまずいてしまっても前向きに学べるようにできると良いです。
対策2:英単語暗記に取り組む
中学校の英語でつまずかないようにするために、英単語の暗記にしっかりと取り組めると良いです。
「英語がわからない!」と思うときは、「英単語がわからない!」という場合が多いからです。
英単語暗記を頑張っていると、「英語がわからない!」と思う回数は劇的に少なくなります。
漢字を覚えるときと同じように、「読み」「書き」「意味」を暗記できるまで繰り返し取り組みます。
表面的になんとなく覚えるのではなく、英単語テストで満点を取れるようにしっかりと覚え、そのうえで長期記憶にできるようにコツコツと取り組んでいくことが大切です。
▼あわせて読みたい
>>【元塾教室長が解説!】英単語の覚え方20のコツ
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対策3:英文法の勉強をする
中学校の英語でつまずかないようにするためには、英文法の勉強に取り組む必要があります。
中学校の英語は、英文法の学習の比重が大きいからです。
英文法の勉強に取り組むときは、次の2つのポイントを意識すると効果的です。
英文法学習のポイント
ポイント1:基礎から取り組む
英文法の勉強に取り組むときは、焦らずに、基礎から取り組むことが大切です。
英語は積み上げ式の教科だからです。
基礎ができていない状態で先に進んでも身につきません。
わからない部分やあやふやな部分が見つかったときは、必ず基礎に戻って復習することが大切です。
ポイント2:授業を受けてインプットする
英文法のインプット学習は、授業を受けて学ぶことを強くおすすめします。
英文法は概念的な理解が必要になり、概念を理解するためには、実力講師によるわかりやすい授業を受けるのが一番効果的で効率的だからです。
本を読んで学ぶよりも遥かに効果的です。
英文法の授業は、『東進オンライン学校中学部』の映像授業がおすすめです。
東進オンライン学校の英語の授業は、日本人講師とネイティブ講師のかけあいが面白く、楽しく英語を学ぶことができます。
また、映像授業ですので、いつでも基礎に戻って復習することができますし、どんどん先取りで学習を進めることもできます。
東進オンライン学校中学部については、『東進オンライン学校中学部は映像授業で「先取り+定期テスト対策」ができる!料金・口コミは?』で詳しく解説しています。
▼東進オンライン学校中学部の公式サイトはこちらから
東進オンライン学校 中学部
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対策4:演習でアウトプットする
中学校の英語でつまずかないようにするためには、演習に取り組んでアウトプットすることが大切です。
どれだけ理解できていても、テストで点数を取れなければ評価されないからです。
学習内容を理解するだけでなく、テストで点数を取れるように練習をする必要があります。
演習は問題集を購入して取り組むのが良いですが、効率を追い求めるのであればタブレット学習教材がおすすめです。
タブレット学習教材であれば、AIやデジタルの力を借りて、子ども一人ひとりに合った演習に取り組むことができます。
英語対策におすすめのタブレット教材
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※書いて学べる!英検対策も充実! - Z会の通信教育 中学生コース
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タブレット学習教材については、『中学生におすすめのタブレット学習教材6選!目的別に元塾教室長が徹底比較!』で詳しく解説しています。
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この記事では、中学生におすすめのタブレット学習教材を徹底比較しています。
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小学校のうちにできる対策
※お子様が中学生の場合は、ここをタップして「中学英語でつまずいてしまったときの対処法」に進んでください。
中学校に上がったときに英語につまずいてしまわないようにするために、小学生のうちから取り組んでおくべき具体的な対策は、主に次の3つです。
具体的な対策(小学生)
- 英単語暗記に取り組む
- 英文法を勉強する
- インプット学習に取り組む
詳しくは、「小学校の英語が苦手になってしまう理由と4つの対策法【元塾教室長が解説!】」という記事で解説しています。
ぜひ、そちらも参考にしてください。
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小学校の英語が苦手になってしまう理由と4つの対策法【元塾教室長が解説!】
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中学英語でつまずいてしまったときの対処法
中学生になってから英語につまずいてしまった場合は、できる限り早く対策をする必要があります。
一度授業についていけなくなってしまうと、途中から理解するのは不可能ですし、学校の授業はどんどん前に進んでいってしまうからです。
対策をはじめるのであれば、早ければ早いほど良いです。
英語が苦手にってしまった中学生が取るべき具体的なステップは、次の4ステップスです。
具体的な対策(中学生)
- 小学校の時と勉強方法を変える
- まずは学校の授業に追いつく
- 英語を得意にするために予習・復習をする
- 定期テスト対策に取り組む
詳しくは、「英語が全然できない中学生のための苦手克服勉強法!おすすめの教材や得意にするための対策も!」という記事で詳しく解説しています。
ぜひ、そちらも参考にしてください。
-
英語が全然できない中学生のための苦手克服勉強法!おすすめの教材や得意にするための対策も!
英語は一度つまずいてしまうと、その後の学校の授業についていけなくなってしまいます。一方で、英語はちゃんと勉強し直せば必ずできるようになります。この記事では、英語が全然できない中学生のための英語の勉強法について解説しています。
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まとめ
それでは、中学校の英語が以前よりもずっと難しくなったというお話をまとめます。
結論
小学校で英語が必修化したため、中学校の英語は中学1年生の学習内容からとても難しくなりました。
英語は積み上げ式の教科ですので、早期に対策をしなければ、英語が苦手になってしまう可能性が高いです。
中学校の英語が難しくなった点で、特に注目すべきポイントは次の3点です。
中学英語難化のポイント
- 中学1年生からレベルが高い
- 3年間で扱う文法のレベルが高い
- 覚える英単語の数が増えた
英語は中学1年生になったときにつまずいてしまう子どもが多いです。
中1で英語につまずいてしまう理由
- 中学英語では「読む」「書く」が中心
- 英単語暗記が本格化する
- 英文法学習が本格化する
- 中学英語では「聞く」「話す」が不足
中学校1年生で英語につまずかないようにするための対策は、主に次の4つです。
つまずかないための対策
- 英語を楽しむ
- 英単語暗記に取り組む
- 英文法の勉強をする
- 演習でアウトプットする
中学校に上がったときに英語につまずいてしまわないようにするために、小学生のうちから取り組んでおくべき具体的な対策は、主に次の3つです。
具体的な対策(小学生)
- 英単語暗記に取り組む
- 英文法を勉強する
- インプット学習に取り組む
英語が苦手にってしまった中学生が取るべき具体的なステップは、次の4ステップスです。
具体的な対策(中学生)
- 小学校の時と勉強方法を変える
- まずは学校の授業に追いつく
- 英語を得意にするために予習・復習をする
- 定期テスト対策に取り組む
小学校までの英語学習と、中学校以降の英語学習は大きく異なります。
適切に対策をすることで、英語を得意に変えていくことができます。
この記事がきっかけでお子様が適切な対策を行い、英語を得意科目にしていただければとてもうれしいです。
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