こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。
数学の応用問題が苦手だと悩む子どもは多いです。
保護者の方としても、応用問題を解けるようにするためにはどのような対策をすれば良いのかと、疑問に思われているのではないでしょうか。
結論
数学の応用問題は、問題をたくさん解けば解けるようになるわけではありません。
基本問題を考えずに解ける状態にしたうえで、条件を整理して基本を組み合わせる練習を重ねることが必要です。
今回は、中学生が数学の応用問題を解けるようにする方法について解説します。
最後までお読みになり、お子様が数学の応用問題を解けるようになるための参考としていただければとてもうれしいです。
この記事の筆者

エデュサポ
(@edsuppor)
- 元塾教室長
- 集団指導塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営責任者も務める
- 塾業界勤務経験は20年以上
- 教育業界での経験を活かして、勉強や受験に関する情報を発信するサイトやブログを開設
応用問題が解けない2つの理由
応用問題が解けない2つの理由
理由1:基本問題に頭を使ってしまっている
中学生が応用問題を解けないのは、基本的な問題を解くのに頭を使ってしまっていて、応用問題を考えるところまで頭を使うことができないためです。
中学数学の応用問題は、そのほとんどが複数の基本問題を組み合わせて考えることで答えを求めることができます。
応用問題に集中して取り組むためには、基本問題を頭をほとんど使わずに解ける状態になっている必要があります。
たとえば、九九が定着しておらず、毎回7×8の計算をするのに頭を使っていたら、計算だけで力を使い切ってしまい、面積や割合の問題の意味を考えるところまで進めません。
中学数学でも同様で、連立方程式の文章題を解く際に、途中の計算で頭のリソースを使い切ってしまい、出てきた計算の答えが何を表しているかがわからなくなってしまうようなケースは多いです。
保護者の方から見ると「基本はできているのだから、あとは応用の練習だけ」と思えるようなシーンですが、実際に足りないのは応用問題の練習量ではありません。
基本問題は「解ける」状態では不十分で、「考えなくてもスラスラ解ける」ところまで練習することが重要です。
理由2:条件を整理して組み合わせた経験が足りない
中学数学の応用問題が解けないのは、「どのような条件のときにどのような考え方を使うのか」や、「どのような問題でどの公式を使えるのか」といったことを考えた経験が少ないからです。
応用問題では、問題文に書かれている条件や情報を整理したうえで、基本問題の解法を組み合わせて使うことで解くことができる問題が多いです。
様々な単元の基本事項を組み合わせることも多いため、テストのタイトルの「単元名」を参考にしなくても、過去に学んだ解法をいつでも使えるようにしておく必要があります。
問題文を読み終えるとすぐに式を書こうとして、「式が書けないからわからない」と思ってあきらめてしまう中学生は多いです。
たとえば、図形上で点が移動していく問題を解いているのに図を書かずに考える、関数のグラフ上にある図形の面積の問題を解いているのにグラフを書かない、食塩水の連立方程式の問題で表を使って情報を整理しないといったケースです。
これは、条件や情報を整理する前に、丸暗記した「習ったことがあるやり方」を使って一発で解くことばかりを考えている状態です。
条件や情報の整理は才能ではなく、ただの手順です。
整理する手順そのものを練習していくことも大切です。
応用問題が解けるようになるための5つのステップ
応用問題が解けるようになるための5つのステップ
ステップ1:基本問題を考えずに解けるようにする
中学数学の応用問題を解けるようにするためには、まず最初に、基本問題をほとんど頭を使わずに解けるようになるまで練習することが重要です。
基本問題に力を使わずに解けるようになれば、応用問題を考えることに集中することができるからです。
ここを飛ばして応用問題の演習量を増やしても、解説を読んで納得するだけで終わってしまい、自力で応用問題を解ける状態にすることはできません。
学校のワークの基本問題を、時間を計って解いてみるとよくわかります。
応用問題が解ける子どもは、スラスラと解いてほぼ全問正解になりますが、応用問題が苦手な子どもは、正答率は高くても解き終わるまでに時間がかかってしまうことが多いです。
丸つけの結果だけを見るとどちらも変わらないので気づきにくいですが、両者には決定的な違いがあります。
家庭で確認する際は、丸つけの結果だけを見るのではなく、解いている過程を見て、考えなくてもスラスラ解けているかどうかをチェックすると良いです。
ステップ2:問題文の条件を整理する
中学数学の応用問題を解けるようにするためには、条件や情報を書き出して整理する練習に取り組むことが重要です。
応用問題は情報量が多く、条件も複数与えられていて、そのまま一つの式でパッと答えを求めることはできないことが多いからです。
たとえば、図形の上を点が移動していく問題であれば、何秒後にどの点がどこにいて、それらの点を結ぶとどのような図形になるのかといったことを、実際に図を書いて考えてみる必要があります。
また、連立方程式の食塩水や速さの問題では、表を作って情報を整理すると解きやすくなります。
難しい問題であるほど、図や表を実際に書いて考えることが大切になります。
慣れれば頭の中に図や表を書けるようにもなっていきますが、慣れないうちは手を動かして書き出してみることが重要になります。
書いてみて、目に見えるようにすることで、次のことを考えることに集中することができます。
ステップ3:どの基本を組み合わせるかを考える
中学数学の応用問題を解けるようにするためには、どのような条件のときに、どの基本解法を使えるのかを知っておく必要があります。
応用問題は複数の基本解法を組み合わせることで解ける場合が多く、それにも関わらず、どの単元のどの解法を使うかは自分で考えなければならないからです。
たとえば、三平方の定理を使って辺の長さを求めた後に、相似を使って別の辺の長さを求めたり、円錐の体積を求めたりします。
いろいろな学年の、いろいろな単元を組み合わせていきます。
解説を読むと解き方に納得することができても、問題文を読んで自分でどの解法を使うのかを判断できない場合は、ただ解法を丸暗記しているだけで、その解法をどのような場面で使えるのかを理解することができていません。
基本問題を解くときにも、正解・不正解をチェックするだけでなく、「なぜその解法で解けるのか」や、「なぜその解法を使ったのか」を子どもに聞いてみて、正しく答えられるかどうかを確認してみることが大切です。
ステップ4:解き直して自分の力だけで解く
中学数学の応用問題を解けるようにするためには、解説を読んで理解した問題を、何も見ずに自分の力だけで解けるようになるまで繰り返し解くことが重要です。
自分だけの力で解けるようにならなければ、テストで出題されたときに解けないからです。
解説を読んでわかった気になっていても、次の日に同じ問題を解いてみると解けない場合は多いです。
1ヶ月後に同じ問題が出題されても、何も見ずに自分の力だけで解ける状態にするための訓練をすべきです。
ステップ5:よく出る問題は型が身につくまで繰り返す
応用問題を解けるようになったあとは、よく出る応用問題は型として身につけておくと有利です。
実際のテストで出題された際に、確実に得点できるようになるからです。
入試や模試で繰り返し出題される応用問題の型は多いです。
このような問題をスラスラ解けていると、テスト時間に余裕ができ、見直しの時間を確保することができます。
また、応用問題の型を身につけておくと、さらに難しい応用問題を解くときにも役立ちます。
よく出題される応用問題については、類題をたくさん解いて「型」を身につけ、それすらもあまり頭を使わずに解けるようにしておくと良いです。
間違えても大丈夫だと思える環境づくりが重要
間違えても大丈夫だと思える環境づくりが重要
「習っていないから解けない」と言うとき
応用問題を見たときに、「習ってないから解けない!」と言って、すぐにあきらめてしまう中学生は多いです。
しかし、中学数学の応用問題は、実際には習ったことがある問題の組み合わせである場合が多いです。
このことに気づけるかどうかは、応用問題を解けるようなるための最初の一歩ともいえます。
問題文が長い、図が見慣れない、数字が文字や分数で抽象的といった、問題文の見た目だけで「これは習っていない」と判断していまう中学生は多いです。
やる気がないだけのようにも見えますが、本当の原因は「こんなの自分に解けるはずがない」という思い込みにある場合が多いです。
たとえ答えまでたどり着けなかったとしても、「前に習ったこれを使ってみたら、ここまではわかりそうじゃない?」「表にまとめてみたら、前に習ったあれで解けそうじゃない?」といった声がけをすると、「未知の問題ではなさそうだ」ということをわかってもらうきっかけになります。
間違えるのを怖がっているとき
間違えることを怖がってしまい、難しい問題に挑戦することをやめてしまう中学生は多いです。
間違いを指摘されて怒られた経験を積み上げてしまっているからです。
応用問題では、正しい方針にたどり着くまでにいろいろなことを試してみる必要がある問題も多いです。
このような問題では、試したことがうまくいかないことを確認したうえで、他の方法を試してみることになるので、「試して間違える」こと自体が重要になります。
しかし、間違えることを恐れている場合は、この試行錯誤に取り組むことすらできず、正しい方針が思いつくまで頭の中でぐるぐると考えて、最後にはあきらめてしまいます。
答案も問題も真っ白なまま何も書かない場合や、ちょっとでも間違ってそうと思ったらすぐに消してしまような場合は、間違えることを怖がっているサインです。
家庭では正解したかどうかよりも、果敢に挑戦したこと、ちゃんと努力したこと、答えまでたどり着けなくても途中までは考えてみたことなどを認め、褒めるようにしてください。
挑戦しなければ失敗することもありませんが、成長もありません。
成長するためには、安心して挑戦し、安心して失敗できる環境が、子どもたちにとってとても重要になります。
応用問題を捨てられない理由
応用問題を捨てられない理由
理由1:定期テストで高得点に届かない
応用問題を捨てるべきではないのは、応用問題が解けなければ、定期テストで高得点を取ることはできないからです。
定期テストは基本問題を確実に解けるようにするだけでも、80点前後までは取れてしまいます。
一方で、80点以上を目指す場合は、応用問題も解けるようにする必要があります。
定期テストでは、高校受験を意識した問題も数問出題されることが多いからです。
特に、定期テストで80点前後取れていても、最後の方の問題でいつも失点してしまっている場合は、応用問題を解けるようにすることでさらに点数を伸ばせる可能性が高いです。
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理由2:高校入試は各大問の後半の小問で差がつく
応用問題を捨てるべきではないのは、高校受験で上位校を目指す場合、基本問題を解けることは当たり前で、応用問題を解けるかどうかが合否を分けることになるからです。
高校入試では、志望校の難易度ごとに、「この辺りの問題で差がつきやすい」というポイントがあります。
公立高校の入試は各大問の(1)は基本問題になっていて、小問を解き進めるごとに応用問題になっていく作りになっています。
上位校であればあるほど、各大問の後ろの方の小問が「差がつきやすいポイント」になります。
理由3:高校から先でも同じ力が必要になる
応用問題を捨てるべきではないのは、応用問題を解くための力が、中学卒業後、高校から先でも必要になるからです。
高校数学や大学受験の数学では、中学の時以上にいろいろな解法を組み合わせる機会が増えます。
応用問題では、情報や条件がさらに複雑になり、多くのことを一つひとつ解決しながら答えを求めていく必要があります。
社会に出て仕事をするようになってからも、条件や情報を整理して、手持ちの方法を組み合わせて、習ったことがない問題の解決方法を考えるシーンは多いです。
中学のうちに応用問題に挑戦していく経験を積み重ねておくことが、その後もずっと活用できる財産になります。
家庭で教えるのが難しいと感じたら
家庭で教えるのが難しいと感じたら
条件の整理と組み合わせは塾で見てもらう
数学の応用問題を解けるようにするのであれば、塾に通って教えてもらうのが近道です。
塾であれば、学校の定期テスト対策から高校受験対策まで任せることができるからです。
多くの塾では高校受験を見据えたカリキュラムが組まれるので、基本的な問題から入試レベルの問題まで扱われることが多く、応用問題の解き方に触れる機会も多くなります。
講師が生徒の理解度を確かめながら授業を組み立てるので、どの段階でどのような問題に挑戦すべきかも判断しながら対策をしてもらえます。
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基本問題の反復はタブレット教材が向く
まずは基本問題の反復から進めたい場合は、「タブレット学習教材・通信教育教材」が向いています。
最近のタブレット学習教材には、子どもの理解度に合わせて必要な問題が出題される仕組みがついているものも多く、必要な問題を必要な回数だけ演習することができるからです。
丸つけや解説も自動で行われるため、保護者の方が付きっきりになる必要がありません。
効率よく基本の定着から応用問題まで練習するのであれば、タブレット学習教材が便利です。
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解き直しと反復は問題集1冊をやり込む
数学の応用問題を解けるようにするためには、解き直しや反復練習で1冊の問題集をやり込むのもおすすめです。
数学は、同じ問題に繰り返し取り組むことで定着していくからです。
問題集は何冊も取り組むのではなく、子どもに合う1冊を選んでやり込んだほうが成果を得やすいです。
難しい問題集を何冊も買って取り組ませようとする家庭も多いですが、冊数を増やしたところで解けないものは解けません。
1冊を決めて、すべての問題を一人で解けるようになるまでやり込んだほうが効果的です。
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数学の応用問題に関するよくある質問
ここからは、数学の応用問題に関するよくある質問にお答えしていきます。
数学の応用問題に関するよくある質問
質問1:応用問題はいつからはじめると良いですか?
学年や時期で決めるのではなく、基本問題を考えずに解けるようになっているかどうかで決めると良いです。
基本ができていれば中1から取り組みはじめても良いですし、中3であっても基本問題を解くのに時間がかかるようであれば、基本問題の演習に取り組むべきです。
質問2:難しい問題集を買えば解けるようになりますか?
いいえ、冊数や難易度を上げても解けるようにはなりません。
1冊を何度も解き直し、よく出る型が身につくまで繰り返すほうが効果的です。
買い足すよりも、今ある1冊を正しく活用したほうが効果的です。
質問3:応用問題はセンスで決まりますか?
センスだけでは決まりません。
条件の整理も、基本問題の組み合わせ方も、練習すれば身につきます。
ステップに分けて一つひとつできるようにしていけば、解ける問題は増えていきます。
まとめ
それでは、中学生が数学の応用問題を解けるようにする方法についての解説をまとめます。
結論
数学の応用問題は、問題をたくさん解けば解けるようになるわけではありません。
基本問題を考えずに解ける状態にしたうえで、条件を整理して基本を組み合わせる練習を重ねることが必要です。
応用問題が解けない2つの理由
応用問題が解けるようになるための5つのステップ
間違えても大丈夫だと思える環境づくりが重要
応用問題を捨てられない理由
家庭で教えるのが難しいと感じたら
数学の応用問題に関するよくある質問
今回の記事が、お子様が数学の応用問題を解けるようになるきっかけになればとてもうれしいです。





