こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。
うちの子は試験で緊張してしまうので、なかなか実力が発揮できません。
うちの子は緊張のせいで毎回テストでケアレスミスをしてしまうので、入試本番が心配です。
子どもが試験のたびに緊張してしまい、思うように実力が発揮できないと悩まれている保護者の方は多いと思います。
また、緊張してしまう性格を直さないと、入試本番で失敗してしまわないかと心配されていることと思います。
私の生徒にも、緊張しやすい生徒は何人もいました。
緊張しやすいと悩んでいた生徒も、どうすれば緊張せずに試験をうけることができるのか、試行錯誤をしていました。
結論
「試験で緊張しない方法」は気休め程度。
緊張と上手に付き合う方法を探すべきです。
今回は、試験と緊張について解説します。
私は以前、塾講師の仕事をしていました。
集団塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営の仕事をしていた時期もあります。
かれこれ20年以上、塾業界で働きました。
私のこれまでの経験と、緊張しやすいと悩んでいた生徒に聞いた話を基にお話します。
最後まで読んでいただき、緊張しやすいお子様が、受験を成功させるための参考としていただければとてもうれしいです。
緊張することは悪いことではない
まず前提として、緊張することは悪いことではありません。
「緊張する」という言葉は比較的ネガティブな意味で使われることが多いですが、決してネガティブな言葉ではありません。
緊張は、これから起こることに身体が対応しようとしている証拠です。
何かが起こるかもしれない状況に即座に対応できるよう、心拍数が上がったり、呼吸数が増えたりするのです。
緊張は身体の正常な反応ですし、先のことをよく考えている証拠でもあります。
個人差は大きい
緊張しやすさについては、個人差が大きいように感じます。
これまでに関わった生徒たちを見てみても、ちょっとしたことですぐに緊張してしまう生徒もいれば、大舞台でもまったく物怖じしない生徒もいました。
適度な緊張は大きな試験でもポジティブな方向にはたらきますが、極度の緊張はネガティブな結果を生んでしまうことも多いです。
このような報告を受けることも多かったです。
やはり、極度に緊張してしまう子どもは、その緊張が試験中に不利な方向にはたらいてしまうようです。
極端であればカウンセラーに相談すべき
緊張の度合いが極端で、日常生活に支障をきたす可能性があるようであれば、迷わずに心理カウンセラー等に相談すべきです。
と、思われる方もいらっしゃると思いますが、悩んだらプロに相談するのが一番安心です。
私はカウンセラーではないので、この記事では極端なケースは解説しません。
あくまでも、「試験中に緊張してしまって悩んでいる」というお子様を対象に解説していきます。
試験で緊張しない方法
冒頭で、「試験で緊張しない方法というのは気休め程度」と書きましたが、気休めでも試してみたほうが良いです。
おそらく既に聞いたことがある話だとは思うので、簡単に紹介します。
ただ、記事後半の内容にも関わってくる内容ですので、気軽に読んでいただけるとうれしいです。
試験で緊張しない5つの方法
- 深呼吸する
- 身体を動かす
- 声を出す
- 楽しいことを考える
- おまじない
一つひとつ、簡単に解説していきます。
方法1 深呼吸する
緊張を抑えるのにすぐに効果を発揮するのは、深呼吸です。
なんとなく深呼吸をするのではなく、呼吸をすることに意識を集中して行うことが大切です。
と、頭の中で意識をしながら、2~3回大きく深呼吸をすると効果的です。
方法2 身体を動かす
緊張すると、何が起きてもすぐに反応できるように、心拍数が上がったり、呼吸数が増えたり、汗をかいたりします。
それであれば、思い切って身体を動かしてしまうと良いです。
試験は室内で行われるので、走ったり転がったりするのは難しいので、少し歩き回ったり、身体を伸ばして見るだけでも良いでしょう。
廊下を歩くついでにトイレに行ってしまうのも良いです。
深呼吸ついでに大きく身体を伸ばしてみるのも良いでしょう。
方法3 声を出す
「心配だ心配だどうしよう!!!」と思っている思考を止めることで、緊張をほぐすことができます。
人間は基本的には一つのことしか考えられないので、全然違うことを声に出してみると、不安な思考を止めることができます。
教室の中で突然声を出すのは難しいので、近くに話ができる友だちがいれば、試験とはまったく関係ないことを話してみると良いです。
方法4 楽しいことを考える
もし、どうしても声を出せる環境でない場合は、試験とはまったく関係のない、楽しいことを考えるというのも良い方法です。
他のことを考えることで、「心配だ心配だどうしよう!!!」と思っている思考を止めることができます。
何を考えても良いのですが、せっかくであれば楽しいことが良いでしょう。
「緊張した時に考える楽しいこと」を、普段からいくつか用意しておくと良いです。
方法5 おまじない
手のひらに「人」と3回書いて飲み込む。
緊張したらやってみるべきおまじないで断トツの1位を獲得するであろうおまじないですね。
おまじないに懐疑的な子どもも多いですが、「気休め」という意味では大きな意味があります。
世間で言われているおまじないではなく、自分オリジナルのおまじないでも大丈夫です。
おまじないそのものよりも、「緊張を解くための儀式のようなもの」や、「緊張を解くための心理的なルーティーン」と考えると良いです。
緊張と上手に付き合うには
ここまでを読んで、
と、思われた方も多いでしょう。
冒頭でも書きましたが、ここまでで紹介した「試験で緊張しない5つの方法」は、気休めです。
この程度で解決するのであれば、緊張しやすいと悩んでしまう子どももいません。
緊張しないようにするのは無理
緊張しないようにするのは無理です。
特に、緊張しやすい子どもにとって、「緊張しないようにする」というのは無理があります。
そして、緊張しやすいという性格を直すのも無理があります。
それは個人の性格や性質のお話なので、無理をして矯正するものでもありません。
「直す」や「矯正する」という言葉が、そもそも相応しくありません。
それよりも、緊張しやすい性格であることを認め、そのうえで、どうやってその性格と付き合っていくかを考えたほうが良いです。
緊張と上手に付き合う2つの方法
私のこれまでの経験や、緊張しやすい性格の生徒の話から考えると、試験への対策という観点では、緊張と上手に付き合う方法は2つあるように感じます。
緊張と上手に付き合う2つの方法
- 勉強をする
- 場数を踏む
一つひとつ解説していきます。
方法1 勉強をする
このように思われたかもしれませんが、勉強をすることが、緊張と上手に付き合うための一番効果がある方法です。
目指すべきは、「70%のパフォーマンスでも十分な成績を取れる学力をつける」ことです。
緊張してしまうことをはじめから折り込んでおいで、緊張のせいでパフォーマンスが落ちてしまっても大丈夫なくらいの圧倒的な学力をつけて対応するという方法です。
100%の力を発揮するのは誰にでも難しい
そもそも、入試本番で100%の力を発揮できることはあまりありません。
ですので、「100%の力が発揮できれば合格できる!」という状態では、準備は不十分です。
準備は余念なく、入試本番まで本気の努力を積み重ねることが大切です。
努力は自信になる
圧倒的な努力をして試験本番を迎えることができれば、自信を持って試験に臨むことができます。
この自信が緊張をやわらげてくれます。
「全然緊張してない」状態にすることはできませんが、自信を持つことが緊張をやわらげるための一番の力になってくれることは確かです。
方法2 場数を踏む
試験本番に近い環境を意識的に作り出して、場数を踏むというのも効果的です。
試験という非日常的な状況に緊張してしまうのであれば、試験を日常のものとしてしまえば良いとうい考え方です。
場数を踏むのに一番効果的なのは模試です。
受験直前期だけでなく、早くから何度も模試を受けに行くと良いです。
ただ模試を受けるだけではダメ
模試を受ける際も、できるだけ入試本番と同じような環境を作り出すことを意識することが大切です。
自宅で受けられる模試ではなく、会場に足を運んで受ける模試のほうが良いです。
試験官の指示に従いながら、厳粛な雰囲気で受けるべきです。
筆記用具や時計は、入試本番で使う予定のものを模試でも使ってください。
季節にもよりますが、入試本番に着ていく服を着ていくのも良いです。
記事の前半で紹介した、「試験で緊張しない5つの方法」も試してみてください。
模試のたびに「緊張しない方法」を試すことによって、それ自体をルーティーンにすることができます。
緊張を解くための儀式にすることができます。
試験本番の時にだけこの儀式を行ってもあまり効果はありません。
普段からやっているルーティーンにしてしまうことに意味があります。
模試を受けるときの注意
- 会場に足を運んで受ける
- 持ち物は入試本番で使う予定のものを用意する
- 入試本番に着ていく服を着てみる
- 「緊張しない方法」をルーティーンにする
模試は失敗しても良い
大丈夫です。
模試は練習です。
模試は、結果よりもその後の対策のほうが大切です。
模試でたくさん失敗して学び、定期テストや入試本番で結果が出せるように活用することが大切です。
>>模試の復習のやり方・ノートの作り方は?模試の最強活用法8つのポイント
定期テストでの失敗もドンマイ!
定期テストは結果が求められます。
定期テストの結果が内申点につながります。
推薦入試や、高校受験を控えているようであれば、内申点は受験の結果に影響します。
そのため、定期テストは模試よりもずっと緊張しやすいです。
定期テストの点数が悪いとついついこっちが焦ってしまい、子どもを責めてしまいがちですが、ここで子どもを責めてはいけません。
子どもを責めてしまうと、次の定期テストでもっと緊張してしまうからです。
定期テストでも模試と同じように、次の試験で点数を取るため、次の試験で緊張しないためのステップアップとしてください。
>>高校入試の内申点とは?重要性・計算方法・上げ方を徹底解説!
まとめ
それでは、試験と緊張についてまとめます。
結論
「試験で緊張しない方法」は気休め程度。
緊張と上手に付き合う方法を探すべきです。
「試験で緊張しない方法」は気休めですが、それでも試してみるべきです。
模試のたびに試して緊張を解くためのルーティーンにすれば、本番でも力を発揮します。
試験で緊張しない5つの方法
- 深呼吸する
- 身体を動かす
- 声を出す
- 楽しいことを考える
- おまじない
緊張しないようにするというのは無理なので、緊張と上手に付き合っていく方法を探すべきです。
緊張と上手に付き合う2つの方法
- 勉強をする
- 場数を踏む
一生懸命に努力をして自信をつけることが一番の近道です。
模試を活用して場数を踏むのも効果が高いです。
今回の記事が、緊張しやすいお子様が受験を成功させるための参考となればとてもうれしいです。