こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。
そろそろ子どもに高校受験の勉強をはじめさせたいのですが、英語はどのような勉強をすれば良いでしょうか。
定期テストは出題範囲がわかっているので対策しやすいのですが、範囲が広い高校受験はどのように勉強すれば良いでしょうか。
定期テストと異なり、入試は範囲がとても広いです。
英語は何から勉強させれば良いのかと悩まれている保護者の方は多いと思います。
また、コストパフォーマンス的に、塾に通わせるべきかどうか悩まれているかもしれません。
結論
塾に通わせるのが一番安心です。
塾に通わせないのであれば、保護者の手厚いサポートが必要です。
今回は、高校受験の英語の勉強方法について解説します。
具体的な部分まで解説していきますので、塾に通う場合も、塾に通わない場合も参考にしていただけます。
私は以前、塾講師の仕事をしていました。
集団塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営の仕事をしていた時期もあります。
かれこれ20年以上、塾業界で働きました。
これまでの経験を基にお話します。
最後まで読んでいただき、お子様が効率よく受験勉強をスタートさせるための参考としていただければとてもうれしいです。
塾に通わせるのが一番安心
「塾には行きません!」という場合は、こちらをタップして「塾なしで取り組むなら」の章まで飛んでください。
「具体的な勉強法を今すぐ知りたい!」という場合は、こちらをタップして「高校受験の英語の勉強法」の章まで飛んでください。
受験勉強を本格的にスタートさせるのであれば、塾に通わせるのが一番安心です。
塾は勉強を教えてもらうだけの場所ではありません。
受験に関して、トータルでサポートしてもらえる場所です。
塾に通わせることのメリットは、たとえば次のようなものがあります。
塾に通わせるメリット
- 受験に必要な勉強に自然と取り組める
- 受験のためのカリキュラムを作ってもらえる
- 子どもが頑張れるようにサポートしてもらえる
- 勉強方法のアドバイスがもらえる
- 受験情報が集まる
- 仲間ができる
一つひとつ簡単に解説します。
メリット1 受験に必要な勉強に自然と取り組める
塾に通わせてしまえば、「受験勉強のやり方がわからない!」と悩む必要はなくなります。
塾に通っていれば、それが受験勉強に取り組んでいるということになるからです。
塾は学校の勉強のサポートというよりは、高校に合格するための勉強のサポートという面が強いです(塾によってバランスは異なります)。
受験勉強をするのであれば、やはり塾を活用するのが一番良いです。
メリット2 受験のためのカリキュラムを作ってもらえる
塾の授業のカリキュラムは、入試で合格するためのカリキュラムになっています。
入試までのスケジュールから逆算して、いつまでに何をすべきかを考えてもらえます。
塾の授業にしっかりとついていけば、合格するための力がついていくはずです。
個別指導の塾であれば、子どもそれぞれに合ったカリキュラムを作ってもらえます。
メリット3 子どもが頑張れるようにサポートしてもらえる
塾というと、「勉強をわかりやすく教えてもらえる」という点が注目されますが、それよりも「子どもに勉強を頑張らせる」という点のほうが重要です。
どんなにわかりやすい授業を受けても、結局は子ども自身が頑張れなければ力にはなりません。
塾は、子どもがちゃんと自学できるように宿題を出したり、課題のチェックをしたり、小テストを行ったりします。
状況に応じて子どもを叱ったり、励ましたり、悩みを聞いたりします。
メリット4 勉強方法のアドバイスがもらえる
勉強方法で悩んだ時に、すぐに先生にアドバイスをもらうことができます。
おすすめの問題集を聞くこともできます。
メリット5 受験情報が集まる
受験は情報戦でもあります。
塾には受験情報が集まるため、受験を有利に進めることができます。
中学校にはない、塾だけにしかない情報を持ってたりもします。
メリット6 仲間ができる
塾には受験生が集まります。
似たような目標を持っている子どもが多く集まるため、仲間ができやすいです。
受験が近づいてくるにしたがって、この仲間の存在が重要になってきます。
一緒に頑張れる仲間は、思った以上に大切です。
大手学習塾の紹介
大手の学習塾をいくつか紹介します。
近所にあるようであれば、まずは資料請求や体験授業などの問い合わせをしてみると良いです。
便宜上大手の塾を紹介しますが、大手の塾が良い塾とは限りません。
同じ名前の塾でも、教室によって雰囲気も質もまったく異なります。
地元の小さな塾も含めて情報を集めて、必ず体験授業を受けてから入塾を決めるようにしてください。
※料金は地域や校舎によっても異なります。詳細は必ず公式サイトを確認してください。
▼この表は横にスクロールできます。
塾名 | 公式サイト | エリア | 指導タイプ | 料金 | 特徴 | 体験授業 |
森塾 | 【森塾】 | 関東 静岡 新潟 |
個別指導 |
週1回、月3回授業
|
|
▼最大1ヶ月無料の体験授業に申込む 【森塾】 |
個別指導塾WAYS | 中高一貫校専門 個別指導塾WAYS | 関東 近畿 |
個別指導 | 非公開 |
|
▼120分の無料体験指導に申込む 中高一貫校専門 個別指導塾WAYS |
個別教室のトライ | 【個別教室のトライ】 | 日本全国 | 個別指導 |
1コマ120分
|
|
▼無料体験に申込む 【個別教室のトライ】 |
坪田塾 | 個別を超えた「子」別指導【坪田塾】 | 東京 埼玉 千葉 神奈川 愛知 兵庫 大阪 |
個別指導 |
1時間あたり1,530円~2,736円 |
|
▼無料体験に申込む 個別を超えた「子」別指導【坪田塾】 |
明光義塾 | 個別指導の明光義塾 | 日本全国 | 個別指導 |
週1回税込み
|
|
▼無料 >>無料体験に申込む |
個別指導塾WAM | 個別指導塾WAM | 日本全国 | 個別指導 | 非公開 |
|
▼無料体験に申し込む 個別指導塾WAM |
スクールIE | スクールIE | 日本全国 | 個別指導 |
週1回税込み
|
|
▼無料 >>体験授業に申込む |
東京個別指導学院 | 東京個別指導学院 | 東京 神奈川 埼玉 千葉 愛知 京都 大阪 兵庫 福岡 |
個別指導 |
1コマ80分
|
|
▼無料 >>体験授業に申込む |
東進ハイスクール 東進衛星予備校 |
東進ハイスクール・東進衛星予備校 | 日本全国 | 映像授業 |
税込み
|
|
▼無料1日体験に申し込む 東進ハイスクール・東進衛星予備校 |
湘南ゼミナール | 湘南ゼミナール | 東京 神奈川 千葉 埼玉 大阪 |
集団指導 |
税込み
|
|
▼無料 >>体験授業に申込む |
臨海セミナー | 臨海セミナー | 東京 神奈川 千葉 埼玉 大阪 |
集団指導 |
税込み
|
|
▼無料 >>体験授業に申込む |
栄光ゼミナール | 栄光ゼミナール | 東京 神奈川 千葉 埼玉 茨城 栃木 宮城 京都 |
集団指導 | 教室によって異なる |
|
▼無料 >>体験授業に申込む |
Z会進学教室 | Z会進学教室 | 東京 神奈川 埼玉 大阪 兵庫 京都 奈良 静岡 宮城 |
集団指導 | コースによって異なる |
|
▼無料 >>体験授業に申込む |
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塾なしで取り組むなら
もし、塾なしで受験勉強に取りくむのであれば、必要な参考書や教材を子どもに与えるだけではダメです。
教材を与えただけでは、子どもは取り組めません。
確かに、何も言わなくても自分で勉強に取り組む子どももいます。
しかし、そのようなケースは非常に稀です。
普通はできません。
教材を与えただけでは子どもが勉強に取り組めないのは、子どもが怠けているからというわけではありません。
やるべきことが多すぎる
たとえば、1年後に完成させなければならないプロジェクトがあって、それを自分だけの力で成し遂げなければならないとしましょう。
1年後に完成させるためには、どういう順番でそれぞれのタスクに取り組んで、何をいつまでに終わらせて、どのタスクをどこまでの完成度で仕上げるべきか考える必要があります。
そして、進捗に応じてスケジュールを修正したり、突然湧いて出た問題点を修正したりしなければいけません。
相当難易度が高いことをしなければなりません。
受験勉強も同じです。
これを、10代前半の子どもに自力で挑ませるのは難しいでしょう。
保護者が手厚くサポート
勉強する内容については、参考書や問題集やインターネットを活用すれば問題ありません。
しかし、それ以外のことについては、保護者が手厚くサポートしてあげる必要があります。
先程解説した「塾に通わせるメリット」の項目の多くを、保護者が行う必要があります。
情報収集をしっかりと
がむしゃらに勉強すれば受験に合格するというわけではありません。
正しい努力の方法があります。
正しく努力できるよう、情報収集をしっかりと行うことが大切です。
幸い、今は大量の情報に簡単にアクセスできる時代です。
塾に通わなくても、必要な情報は大抵手に入ります。
やるべきことは決まっている
入試問題は毎年少しずつ変化していますが、本質的な部分が急に変わることはありません。
そのため、受験勉強でやるべきことというものは、ほとんどすべて決まっています(志望校によっては若干異なることもあります)。
何をどこまで完成させれば良いかということも、ほとんど決まっています。
そのため、情報収集をしっかりと行って、正しい努力の方法を知り、子どもが努力を続けられるように保護者が手厚くサポートできれば、高校受験の場合は塾に通わなくてもは戦えます。
>>大学受験の勉強はいつから?高校受験の意識のままでは絶対に間に合わない!
高校受験の英語の勉強法
ここからは、高校受験のための具体的な英語の勉強法を解説していきます。
都道府県によって出題傾向は異なりますが、基本的には長文読解中心の試験です。
問題数や配点の比重は長文読解が一番重く、次いでリスニングであることが多いです。
単語や文法の問題は比重が軽いか、出題されない都道府県もあります。
2023年度東京都立高校の入試でスピーキングテストが導入されて話題になりましたが、まだ制度的にも技術的にも本格導入は難しそうです。
しばらくは長文読解中心の入試が続きそうです。
具体的に取り組むべきは、次の5点です。
高校受験の英語対策
- 英単語・英熟語
- 英文法
- 長文読解
- リスニング
- 過去問(本番直前では遅い)
一つひとつ具体的に解説していきます。
対策1 英単語・英熟語
高校受験の英語対策で一番基礎的で、一番重要な対策は、英単語と英熟語の暗記です。
言葉を知らなければ、文法の知識も読解力もリスニング力もまったくの無意味です。
英語の勉強は英単語にはじまり、英単語に終わるといっても過言ではありません。
英語の受験勉強で一番最初に取り組むべきは英単語ですし、入試本番の試験会場で最後に開くのは単語帳です。
単語帳がくしゃくしゃになるまで、何度も何度も何度も何度も繰り返し繰り返し取り組むべきです。
紙の単語帳とスマホアプリの併用がおすすめ
英単語・英熟語の勉強は、高校受験専用の市販の単語帳に取り組むのが良いでしょう。
それにくわえて、スマホアプリも併用することをおすすめします。
最近の英単語暗記用のスマホアプリは非常に優秀で、暗記効率を飛躍的に上げてくれます。
ゲーム感覚でサクサクと取り組めるので、子どもにとっても取り組みやすいです。
絶対に利用すべきです。
ただ、紙の単語帳には紙の単語帳の良いところがあるので、目的に応じてスマホアプリと使い分けると良いです。
紙の単語帳の特徴
スペルの練習なども含めて、じっくり取り組む時に使いやすい。
付箋等を利用して、なかなか覚えられない単語を何度もチェックできる。
英単語アプリの特徴
サクサクと取り組める。
スキマ時間に簡単に取り組める。
発音を音声で聞くことができる。
紙の単語帳
紙の単語帳は、机に向かってじっくり取り組みたい時に最適です。
ノートとシャーペンも用意して、スペル練習までするような場合は、絶対に紙の単語帳のほうが使いやすいです。
紙の単語帳の選び方
単語帳は、人によって合う・合わないがあります。
そのため、実際に中身を確認してから購入することを強くおすすめします。
たとえば、単語がアルファベット順に並んでいたほうが覚えやすいという子どももいれば、アルファベット順だとぜんぜん覚えられないという子どももいます。
単語だけでなく、例文もついていたほうが良いという子どももいます。
なお、できれば単語の発音もわかるものが良いでしょう。
長文読解をするのであれば発音は関係ないと思われるかもしれませんが、英語はあくまでも言語です。
音読しながら、音と一緒に覚えたほうが覚えやすいです。
以下に私のおすすめポイントを書いておきますが、あくまでも参考としていただき、子どもに合うものを購入するようにしてください。
単語帳のおすすめポイント
- 順番はアルファベット順になっていない
- 品詞ごとにまとまっている
- レベル別になっている
- 例文もついている
- 発音もわかる
英単語アプリ
英単語アプリはとにかく手軽にサクサク取り組めるので、スピーディーに何度も何度も繰り返して覚えることができます。
暗記は一度で完璧に覚えるのではなく、覚えては忘れては覚えてを繰り返すことが大切です。
そのため、スマホアプリは暗記勉強と相性が良いのです。
パッと英単語見て、パッと日本語にする練習ができるので、長文読解のための英単語暗記としては非常に良いです。
長文読解は時間勝負になることが多いので、英単語の意味をパッと思い出す力は大きな武器になるからです。
発音を、耳で音として聞きながら単語暗記ができる点も良いです。
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一気に取り組み、コツコツ続けるのがコツ
英単語などの暗記勉強は、コツコツ取り組むことが大事です。
しかし、まずは一気に一通り取り組んでしまうことを私はおすすめします。
まずはスマホアプリで中学3年分の英単語を一気に取り組んでしまいます。
その際には、スペルまで完璧に覚えてしまう必要はありません。
英単語を見て、発音と日本語の意味が分かれば十分です。
ポロポロと忘れていってしまっても大丈夫です。
一通り一気に取り組んでから、コツコツと何度も何度も繰り返すのがコツです(コツコツだけに)。
繰り返す際は紙の単語帳とスマホアプリを併用しましょう。
スペル練習までじっくり取り組むときは紙の単語帳を、寝る前やスキマ時間にちょっと取り組むときにはスマホアプリをという感じです。
>>効率的な暗記方法!長期記憶にするための19のコツ【元塾教室長が解説!】
未習の単語を調べるのは時間がもったいない
英単語をまず一気に一通り取り組んでしまうべきと考える理由は、単語を調べる時間を節約するためです。
英文法や長文読解の勉強をしている時にわからない単語が出てくると、その意味を調べるために時間をロスしてしまいます。
また、何度もわからない単語が出てくると、英文法や長文読解の勉強に集中できません。
ですので、まずは一通り英単語を覚えてしまうと良いです。
ただ、単語を辞書などで調べることは悪いことではありません。
調べることで新しい発見があったり、印象として頭に残りやすくなったりするからです。
ですが、初めて見る単語を調べるよりも、一度覚えたことがある単語を調べたほうが、勉強効率は高いです。
暗記は繰り返すことが大切だからです。
多義語も大事!
英単語には(英単語に限りませんが)、同じ単語なのに意味がぜんぜん違う「多義語」があります。
多義語の例
book → 本、予約する
like → 好む、~のような
run → 走る、経営する
right → 右、正しい、権利
長文読解をしている時に「book」という単語が出てきて、「本」だと思ったら、「予約する」という意味で使われているなんてことがよくあります。
ぜんぜん異なる意味なので、「book = 本」だと思っていると、間違った解釈をしてしまいます。
英単語を覚える際は、意味を1つだけ覚えるだけでは不十分です。
多義語も意識して覚える必要があります。
最初は主要な意味だけをざっと覚えて、それから多義語も含めてじっくりコツコツと覚えていくのが良いでしょう。
英熟語も大事!
ここまで英単語の話ばかりしてきましたが、英熟語もとても大事です!
子どもたちは英単語ばかりに気を取られてしまい、英熟語をおろそかにしてしまう傾向があります。
繰り返しますが、英熟語の暗記もとても大事です!
単語からは推測できない英熟語は多い
英熟語の中には、英単語の意味とはかけ離れた意味のものも多いです。
英熟語の例
look for ~ → ~を探す
look forward to ~ → ~を楽しみにする
look after ~ → ~の世話をする
look out! → 気をつけて!
このように思っていると、ぜんぜん大丈夫じゃないことは多いです。
特に、入試は受験者の理解度を測るテストですから、子どもたちが勘違いしやすい部分を問題にすることも多いです。
ですので、英熟語の暗記を怠ってはいけません。
難関私立を受験するなら、レベルの高い英単語まで
公立高校の受験であれば、中学校の教科書レベルの英単語・英熟語を覚えれば十分です。
ですが、難関私立高校を受験する予定であれば、もうワンランク難易度の高い英単語・英熟語まで覚えておくべきです。
目安としては、英検準2級で出題されるレベルの英単語・英熟語まで取り組んでおくと良いです。
対策2 英文法
英単語・英熟語に次いで高校受験の英語対策で重要なのは、英文法です。
英文法の問題はあまり出題されませんが、そもそも英文法を理解していないと、正しく長文を読むことはできません。
公立高校レベルの問題であれば、難しい英文法問題を解けるようにする必要はありませんが、学校の定期テストで出題されるようなレベルの英文法問題であれば、ほぼ満点が取れる程度の理解は必要です。
特に中学生はまだ英文法の基礎の基礎を理解できていない場合が多いです。
英文法の理解を怠ると、すべての単語の意味がわかっているのに長文をまったく理解できないなんてこともありえます。
私立を受験するなら英文法の難問も
私立高校の入試では英文法の問題がモリモリ出題されることもあります。
また、難関私立高校を受験するようであれば、英文法の難問が出題されます(受験する学校の出題傾向によります)。
受験する学校の過去問をチェックしてみてください。
英文法の勉強は問題集がおすすめ
英文法は、問題を解きながら覚えていくのが一番です。
参考書を読んで理解しようとする子どもも多いですが、英語は言語ですので、実際に自分の頭をはたらかせて考えなければ定着しません。
そうは言っても、文法をまったく理解していない状態で問題を解いても意味がありません。
ですので、はじめに文法に関する解説がついていて、その後に問題がたくさん載っているような問題集がおすすめです。
購入する問題集は子どもの学習理解度によって異なりますが、基礎をしっかりと練習できるレベルの問題集をおすすめします。
結局最後に一番頼りになるのは、基礎の基礎の基礎だからです。
繰り返し解くこと
問題集は、最低2周は解くべきです。
できれば、何周も繰り返して、すべての問題を自分だけの力で解けるようにするべきです。
何冊も問題集を解くよりも、1冊を完璧にしたほうが効果が高いです。
音読する
問題集の問題を解くだけでなく、解いた問題を音読するともっと効果的です。
英語は言葉ですので、声に出したほうが頭に定着しやすいです。
ただ音読するだけではなく、勉強した英文法のことを思い出しながら音読すると良いです。
対策3 長文読解
さて、メインの長文読解の勉強ですが、英単語・英熟語と英文法の勉強がしっかりできていれば、それほど苦労することはないと思います。
特に、公立高校入試レベルの問題であれば簡単な文章が多く、大きなひっかけ問題も出てきません。
「英語の長文読解が苦手なんです。」という相談をよく受けますが、ほとんどの場合は英単語・英熟語や英文法がしっかり定着していません。
このように思ってしまう子どもは多いのですが、それはあまり意味がありません。
長文読解に苦手を感じたら、もう一度基礎の見直しをすることをおすすめします。
>>英語の長文読解を速く正確に読むためのコツとおすすめの問題集
後ろから訳さない。前から理解していく
「英語は日本語と語順が逆だから、後ろから訳しなさい。」と、教わった方も多いかもしれません。
しかし、今は後ろから訳すことは絶対にしません。
日本語と語順が逆であったとしても、前から順番に意味を理解していきます。
少し分かりづらいかもしれないので、東京都立高校の実際の入試問題から一文を抜粋して解説します。
次の一文を読んでみます。
I will tell my sister about those events.
後ろから訳す場合は次のように考えます。
上のような順番で訳していき、「私は、それらの行事について私の妹に話すつもりです。」と訳します。
それに対して、前から理解していく場合は次のように考えます。
上のような順番で頭の中で理解していき、「私は、話すつもり、私の妹に、それらの行事について」と理解します。
速く読むことが大事
なぜ英文を前から理解していく必要があるのかというと、後ろから訳してしまうと時間がかかってしまうからです。
入試問題は分量が多いので、読むのに時間がかかってしまうと終わりません。
速く読むために、英文を前から順番に理解していきます。
英文を前から理解するコツ
英文法がしっかりと理解できていれば、英文を前から順番に理解していくことは簡単です。
「前から順番に、前から順番に」と意識していれば、自然とできるようになります。
できないようであれば、長文読解に力を入れる前に、英文法の勉強にもっと時間を使ったほうが良いでしょう。
「念のため、前から順番に英語を理解する練習をちゃんとやっておきたい!」ということであれば、スラッシュリーディングを使って解説している長文の問題集を1冊用意してみると良いでしょう。
スラッシュリーディングとは、英語の長文をある程度大きなまとまりでスラッシュで切っていき、まとまりごとに文の前の方から意味を理解していく読み方です。
基礎は理解しているだけでは不十分
英単語・英熟語や英文法などの英語の基礎は、理解しているだけでは不十分です。
長文を読んでいる途中で、うんうんと単語を思い出そうとしたり、文法を思い出そうとしていると、あっという間に時間切れになってしまいます。
いろいろと考えてしまうと、文章の内容がよくわからなくなってしまったりもします。
つまり、基礎は理解しているだけではなく、頭に染み込んでいる状態にしなくてはなりません。
考えなくても頭から取り出せる状態にしておかなければなりません。
ほとんど日本語に訳さずに、英語のまま理解できるようにすることが理想です。
基礎はそこまでやり込みましょう。
長文読解は英検の勉強のついでがおすすめ
高校受験の英語の長文読解の対策は、英検の勉強をするついでに取り組むのがおすすめです。
英検の長文読解問題は素直な問題が多いため、良い基礎練習になります。
また、級によって文章のレベルも異なるので、ちょうど良いレベルの文章を選んで練習することができます。
公立高校レベルであれば英検3級、難関私大レベルであれば英検準2級がちょうど良いでしょう。
そう思っている子どももいるのですが、高校受験を考えるのであれば、英検は必ず取っておくべきです。
英検は受験そのものに対しても有利になりますが、受験勉強をするうえでも非常に有効だからです。
>>英検が高校受験に超絶有利な3つの理由!中学生は英検を絶対に受けるべき
英検の過去問は最高の教材
高校受験の英語の長文読解の対策は、英検の過去問を利用するのがおすすめです。
過去問集には、だいたい6回分の過去問が載っています。
6回分解けば、演習量としては十分です。
「6回だけじゃ足りないよ!不安だよ!」という場合は、さらに予想問題集等を買い足すと良いでしょう。
対策4 リスニング
リスニング対策は、普段から取り組むことが大切です。
ある日突然一生懸命に取り組んでも、いきなりリスニング力が上がることはありません。
リスニング単体で対策するよりも、英単語や英熟語、英文法、長文読解の勉強と一緒に取り組むと効率的です。
英文法の勉強をしている時に、問題を解くだけではなく、音読してみるだけでリスニング対策になります。
長文読解の問題を解いた後に、本文を音読するだけでリスニング対策になります。
音読をすれば内容も頭に残りやすくなるので、勉強したことが定着し、リスニング対策にもなり、まさに一石二鳥です。
リスニング対策のやり方
ただボーっと音読するだけでは、リスニング対策としては不十分です。
リスニングをマスターするためには、正しい勉強法で対策する必要があります。
【基本編】英語リスニング勉強法のポイント
- 正しい発音を知る
- リーピーティング
- オーバーラッピング
- ネイティブスピーカーの音声を使う
- スクリプト(台本)は事前にチェック
- リーディングの勉強と組み合わせる
- ついていけるまで繰り返す
- 習慣化する
リスニングの勉強法についての詳細は、『【中学生・高校生】英語リスニングの効果的な勉強法!伸ばすコツとおすすめの教材』で解説しています。
▼あわせて読みたい
>>【中学生・高校生】英語リスニングの効果的な勉強法!伸ばすコツとおすすめの教材
対策5 過去問(本番直前では遅い)
高校受験の英語対策の教材の決定版は、ズバリ過去問です。
「過去問は本番直前に取り組むもの」というイメージを持っている子どもは多いのですが、本番直前では遅いです。
本番直前に出題傾向を知っても、もう時間がないため対策ができません。
本番直前に自分の実力がわかっても、もう時間がないため対策ができません。
過去問は入試本番に取り組みはじめても遅いです。
過去問が入試本番では遅い理由
- 出題傾向は早めに知っておくべき
- 弱点を対策するための時間が必要
- 早くから取り組めば、それだけたくさん問題を解ける
できれば中3の夏休み頃から
過去問を解きはじめるタイミングは、できれば中3の夏休み頃からが良いです。
遅くとも、11月の下旬には過去問を解きはじめられると良いです。
志望校にもよりますが、12月中に解きはじめられればまだギリギリ間に合います。
それまでに、過去問に取り組めるだけの基礎力をつけておく必要があります。
はじめは公立高校の過去問から
過去問は、受験する都道府県の公立高校のものからはじめましょう。
公立高校の入試で出題される問題は、ほとんどが基本問題です。
ですので、基本問題の演習としてはとても優秀です。
公立高校の過去問で力をつけ、それから私立高校の難しい問題に挑戦していくと効率良く力をつけていくことができます。
受験しない学校の過去問も
過去問は演習教材として非常に優秀なので、自分が受験しない学校の過去問もどんどん解いて練習しましょう。
入試直前期の英語の対策は、いろいろな学校の過去問演習を中心に取り組み、演習で見えてきた弱点部分の基礎を復習して弱点克服をしていくと良いです。
いつからはじめるか
受験にフライングはありません。
そして、今より早いスタートを切ることはできません。
やるべきと思ったその時にスタートを切るべきです。
これは、受験直前期の子どもに言われる言葉ダントツのナンバー1です。
塾に通わせるにしても、今は塾に通わせないとしても、少しずつであっても、今この瞬間から取り組ませはじめるべきです。
今から積み上げていったものが、受験のための確かな力になります。
タブレット教材もおすすめ
保護者がサポートできるようであれば、タブレット教材を活用することもおすすめします。
塾ほど費用もかからず、時間に制約がないため、部活などで忙しくても少しずつ取り組むことができます。
タブレット学習教材のメリット
- 費用が安い
- さかのぼり学習や先取り学習がしやすい
- その場で採点されるので、すぐに復習できる
- 時間に縛られない
- 動画やアニメーションでの解説がわかりやすい
ただ、子どもに教材を与えるだけでは、子どもはしっかりと取り組めません。
あくまでも、保護者の手厚いサポートが前提です。
上手に利用すると大きな成果を生みますので、選択肢の一つとして検討してみてください。
▼あわせて読みたい
>>タブレット教材の8つのメリット・デメリットを元塾教室長が解説!
英語対策におすすめのタブレット教材
- ◆スマイルゼミ◆中学生向け通信教育
※書いて学べる!英検対策も充実! - 東進オンライン学校 中学部
※4技能を伸ばせる楽しい授業!英検3級対策も! - Z会の通信教育 中学生コース
※個別AIプログラムで4技能を鍛える! - 塾に通わず自宅で学習!自分のペースで学習できる!【すらら】
※苦手克服に特化!担当コーチがつく!
中学生向けのタブレット学習教材については、『中学生におすすめのタブレット学習教材6選!目的別に元塾教室長が徹底比較!』で解説しています。
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中学生におすすめのタブレット学習教材6選!目的別に元塾教室長が徹底比較!
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まとめ
それでは、高校受験の英語の勉強方法をまとめます。
結論
塾に通わせるのが一番安心です。
塾に通わせないのであれば、保護者の手厚いサポートが必要です。
塾に通わせれば、勉強以外の受験に関することをトータルでサポートしてもらえます。
本気で受験勉強をはじめるのであれば、やはり塾に通わせることをおすすめします。
塾に通わせるメリット
- 受験に必要な勉強に自然と取り組める
- 受験のためのカリキュラムを作ってもらえる
- 子どもが頑張れるようにサポートしてもらえる
- 勉強方法のアドバイスがもらえる
- 受験情報が集まる
- 仲間ができる
ただ、高校受験の英語の受験勉強でやるべきことというものは、ほとんどすべて決まっています。
塾に代わって保護者が手厚くサポートをしてあげれば、塾に通わずに受験対策をすることは可能です。
高校受験の英語対策
- 英単語・英熟語
- 英文法
- 長文読解
- リスニング
- 過去問(本番直前では遅い)
テキストや問題集だけで対策をしていくことも可能ですが、タブレット教材の導入も検討してみると良いでしょう。
タブレット学習教材のメリット
- 費用が安い
- さかのぼり学習や先取り学習がしやすい
- その場で採点されるので、すぐに復習できる
- 時間に縛られない
- 動画やアニメーションでの解説がわかりやすい
まずはテキストや問題集、タブレット教材などを活用して基礎力を積み上げていき、もう少し受験が近づいてきてから塾に通うというのも良いでしょう。
今回の記事が、お子様が効率よく受験勉強をスタートさせるための参考となればとてもうれしいです。
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