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勉強する意味を子どもに聞かれたら答えてほしいたった1つのこと

2022年5月14日

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意味

こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。

 

子どもに勉強することの意味を聞かれたのですが、どう答えれば良いのかわかりません。

勉強することの意味を子どもに話しましたが、子どもが納得したかどうかわかりません。

 

子ども
なんで勉強しなくちゃいけないの?

 

子どもに勉強する意味を聞かれて困ってしまった保護者の方も多いのではないでしょうか。

価値観が多様化している中、答えを1つに絞ることは難しいですよね。

また、子どもにわかりやすく伝えるのも難しいです。

勉強する意味を1つだけ答えるとしたら、私は次のように答えます。

結論

知識や能力は財産。

お金以上の価値がある。

 

今回は、勉強する意味を子どもに聞かれたら答えてほしいたった1つのことについて解説します

私は以前、塾講師の仕事をしていました。集団塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営の仕事をしていた時期もあります。かれこれ20年以上、塾業界で働きました。

これまでの経験を基にお話します。最後まで読んでいただき、お子様に勉強する意味を伝えるための参考としていただければとてもうれしいです。

知識や能力はお金以上の価値がある財産である

財産と価値

たとえばここに、1億円を持った2人の人間がいるとします。

仮に、カイジさんとハジメさんとしましょう。

  • カイジさんはギャンブルでたまたま大当たりして1億円を手に入れました
  • ハジメさんは自作のアプリがヒットして1億円を手に入れました

カイジさんもハジメさんも大金を持っていますが、状況はまったく異なります。

1億円を使い切ってしまったら

お金は使えば減っていきます。

2人が1億円を使い切ってしまったあとのことを考えてみましょう。

カイジさんは自分の力で1億円を手に入れたわけではないので、新たにお金を稼ぐのは難しいでしょう。

一方、ハジメさんはアプリを作る能力があるので、その後もお金を稼ぎ続けることができます。

つまり、お金だけではなく、知識や能力も財産として考えることができます

お金は価値が変わる

日本円を持っているとあまり感じることはありませんが、お金の価値は常に変動しています

お金は情勢が不安定になればただの紙くずになってしまう可能性もありますし、理不尽に他人に奪われてしまう可能性もあります。

しかし、知識と能力は他人に奪われることはありません。

学び続ける限り、たたのゴミくずになってしまうこともありません。

つまり、知識や能力はお金以上に価値がある財産なのです

このことは、植松努さんが「思うは招く」という有名なプレゼンテーションの中でもお話されています。

心から感動するプレゼンですので、ぜひご覧ください!

Hope invites | Tsutomu Uematsu | TEDxSapporo

 

>>将来の夢がない子どもに見てほしい動画5選【保護者の方にも見てほしい】

本当は子どももわかっている

子どもは理解している

子どもたちも、本当は勉強が大切なことはわかっています。

しかし、学校の勉強では興味のないことも学ばなければなりません。

テストで点数を取るために、一生懸命勉強しなくてはなりません。

つまらない時も辛い時もあるので、ついつい、

子ども
勉強したって意味ないじゃん!

 

と、言葉にしてしまうのです。

そんな時は、

保護者
知識や能力は財産なんだよ。お金以上の価値があるだよ。

 

という話を皮切りに、子どもとゆっくり話をしてみてください

子どもの疑問

疑問

勉強の意味について、子どもはいろいろな反論をしてくるでしょう。

反論の形を取ってはいますが、そのほとんどは子どもの率直な疑問です。

面倒がらずに話をしてあげてください。

よくある子どもの反論例を4つ挙げて、それに対する話の例を紹介します。

子どもの反論例

  • ググれば出てくる
  • 計算は電卓でできる
  • 日本語は話せる
  • 翻訳アプリを使えば他の言語でも会話できる

 

一つひとつ解説します。

例1 ググれば出てくる

ネット検索

子ども
ネットで検索すればわかるのだから、覚える必要なんてないじゃん!

 

これは正論も正論で、正論ど真ん中です。

これからの教育の本質をついた意見です。

これからは知識量よりも、検索やデータベースを活用して知識をどのように活用するかということの方が重視されます

つまり、「ググれば出てくる」という発言は正しいのです。

 

ググるための知識が必要

ネット検索をするためには、ネット検索をするための知識が必要になります。

本当に知識が乏しいと、検索することもできないのです

たとえば、ある所で次のような文章を目にしたとしましょう。

春はあげもの

 

少なくとも、これが古文の一節に関係があるという知識を持っていれば、「春はあげもの 古文」と検索すれば元ネタがわかります(本当にわかるので試しに検索してみてください)。

しかし、何も知識がなければ、これはただの「春はあげもの」という意味のわからない文章でしかありません。

「検索してみよう」という発想すら出てきません。

 

新発見のベースには知識がある

新発見

新しい物事や現象が発見される時、それが観測されるだけでは発見にはなりません。

必要な知識を持った人間が観測をして、「これは新発見だ!」と認識をして、初めて新発見となります。

知識がなければ、それが新発見であることに気がつけないのです

 

基礎知識は持っておくべき

確かに、知識の多さはそれほど価値を持たなくなりました。

それでも、最低限の知識は持っておくべきです。

最低でも中学校までに学習する知識は、頭の片隅に残る程度には持っておくべきでしょう。

できれば、高校までに学習する知識をある程度持っておくと将来の選択肢を広げることができます。

例2 計算は電卓でできる

電卓

子ども
計算なんて電卓がやってくれるんだから、算数なんてやらなくてもいいじゃん!

 

これは正論も正論で、正論ど真ん中です。

電卓に計算をやってもらえば、計算ミスをすることもありません

最高じゃないですか!

 

算数や数学は論理的な思考力を育てる

算数や数学は、学校のテストで高得点を取る程度であれば簡単です。

学校で教わった解き方を覚えて、それを自力で使いこなせるように練習すれば良いのです。

ですが、それは算数や数学の学びの本質ではありません。

 

難関校の入試問題は解き方を覚えても解けない

やり方

次の問題は、2019年灘中学校算数の過去問です。

難しい計算はありませんので、挑戦してみてください。

灘中学校過去問算数

引用:入試問題解説PDF|logix出版

 

こちらが解説動画になります。

【中学受験】2019年 灘中入試問題 1日目第9問目、無理ゲー?いやパッと見でひらめくか ?! 解説あり【中学入試】

 

この問題に挑戦する小学生たちは、この問題の解き方を知っているわけではありません。

今まで解いてきた問題や経験をベースにして、どうやって解くかをその場で考えます

 

算数や数学の学びの本質は計算ではない

算数や数学の学びの本質は、論理的思考力を育てることです

計算ができるようにすることではありません。

未知の問題に出会った時に、どのようにアプローチして、どのように解答を導き出すかを論理的に考えることが大切です。

これは、現代の人材に求められる課題解決能力に結びつきます

>>数学の応用問題の苦手を克服するための3つのステップ

例3 日本語は話せる

会話

子ども
日本語話せてるし、国語の勉強なんていらなくない?
子ども
漢字いらなくない?全部ひらがなでよくない?

 

国語の勉強不要論については、子どもにわかってもらうのは難しいですよね。

国語の勉強をしっかりやらなければ、

保護者
ああ、国語の勉強って大事だよなぁ

 

と、思えないですからね。

 

実は日本語を話せていない

大人の方でも、日本語が下手な人は多いものです。

自分の日本語がどんなに下手でも、聞き手の日本語レベルが高いと会話が成立してしまいます。

聞き手側が頭の中でいろいろな事を考えて、「たぶん、こういうことを伝えたいんだろうな。」と、察してくれるからです。

その結果、自分の日本語が下手であることになかなか気づけません

 

親子は非言語コミュニケーション

表情

親子間では、言葉以外でコミュニケーションを取っていることが多いです。

仕草や態度、雰囲気、表情等から、お互いのことがなんとなく読み取れてしまいます。

そのため、日本語が下手でも会話は成立します。

仲の良い友達との会話でも、親子間と似たような状態になります。

子どもは全く知らない人間と会話をすることが少ないので、自分が日本語をちゃんと話せていると勘違いしがちです

 

漢字は便利!

漢字

この記事を読まれている方は既にご存知のこととは思いますが、漢字って本当に便利ですよね

まったく知らない言葉でも、漢字を見ればなんとなく意味がわかってしまいます。

たとえば、「寒暖差」という言葉を知らなかったとしても、漢字を見れば意味がわかります。

読み方がわからなくても意味がわかってしまいます。

これが、「かんだんさ」と表記されていたらそうはいきません。

「どういつろうどうどういつちんぎん(同一労働同一賃金)」、「しゅびょうせいさん(種苗生産)」、「しんきゅうし(鍼灸師)」等も同様です。

 

子どもにわかってもらうのは難しい

国語の勉強はとても大切なのですが、それを子どもにわかってもらうのは難しいです。

ですので、「国語の大切さを知ってもらう」ことに加えて、「読書の楽しさを知ってもらう」というアプローチも良いと思います。

子どもの性格によって、どちらのアプローチが心に響くかは異なります。

バランスを考えながらアプローチすると良いでしょう

>>塾の教科選びに迷ったら国語は必ず入れておくべき3つの理由

>>国語の苦手は読書で克服!ただし読むだけではダメです

例4 翻訳アプリを使えば他の言語でも会話できる

翻訳

子ども
翻訳アプリを使えば英語でも会話ができるのだから、英語の勉強なんて意味ない!

 

翻訳アプリ、便利ですよね。

私もよく利用してます。

最近は音声入力の精度も上がっていて、会話でも使い勝手が良くなってきました。

 

今のアプリでは会話は無理

試しにやってみるとわかりますが、今の翻訳アプリではスムーズな会話は無理です。

海外で道に迷って、ちょっと道を聞く分には問題ありませんが、テンポのある会話のキャッチボールはできません

アプリでは同時翻訳ができません。

そのため、会話が途切れ途切れになってしまいます。

また、3人以上で会話することもできません。

ですので、現状では英語の勉強は重要です。

 

精度はまだまだ

精度

私は会話以外の用途で翻訳アプリを利用しますが、アプリを使ったあとに必ず自分で間違い直しをします。

精度はまだまだですし、自然な言い回しにならないことも多いです

ですので、現状では英語の勉強は重要です。

 

5年後、10年後ならわからない

今はまだアプリが発展途上です。

しかし、これからもアプリ開発はどんどん進んでいきます。

精度が上がって、同時通訳ができるようになれば、母国語を話すように多言語の話者同士が自然な会話をすることができるようになるかもしれません。

素敵ですね!!

でも、そんな世界が訪れるまでに何年かかるかはわかりません。

今はまだ英語を勉強することに大きな意味があります。

 

言葉の仕組みを知ることに意味がある

英語の勉強というと、コミュニケーションという部分に焦点が当てられがちです。

しかし、言葉の仕組みを知ることも大切です

仕組みを知って、それを論理的に組み立てて文章を作ることは、算数や数学の論理的思考に共通する部分が多いです。

>>英語の長文読解を速く正確に読むためのコツとおすすめの問題集

テストで良い点数を取ることが勉強ではない

テスト

勉強というと、ついついテストで良い点数を取ることを考えてしまいがちです。

以前、テレビで次のようなやり取りを見ました。

子ども
僕、第二次世界大戦中の日本海軍の軍艦の名前全て知ってます!

 

くだらないことしてないで勉強しなさい!
大人

 

この大人の人にとっては、「軍艦の名前はテストでは出題されないから勉強ではない」という認識です。

テストのためだけの勉強は窮屈

テストに出ないものも勉強です

電車に詳しいことは良いことです。

お魚に詳しいことは凄いことです。

本の虫も良いです。

株式の仕組みに詳しいことも素晴らしいことです。

ここで挙げたものは全部テストには出ませんが、素晴らしい勉強です。

テストに出ないのに勉強しているということは、よっぽど好きなのでしょう。

好きなことを自由に勉強することができたら、勉強は本当に楽しいものです。

子どもは、「テストの点数を取ることが勉強」と思わないこと。

大人は、「テストに出ないこと」でも存分に勉強させてあげること。

これらのことを意識すると、「勉強する意味」の見え方が変わってくるはずです。

>>勉強はなぜ辛いのか。勉強を楽しむための6つのポイント

財産の意味

財産

「知識や能力は財産」という話を子どもにすると、

子ども
でも、別に財産とかお金とかいらないし。
山で狩りとかして生きていけばいいし。

 

というような話になることがあります。

私は何度かこのようなことを言われたことがあります。

おもしろい発想です。

子どものうちは「財産」とか「お金」とか言われても、あまりピンとこないのかもしれません。

財産は自由を手に入れるための手段である

財産と自由

子どもたちは、「お金は、欲しい物を手に入れるための道具」程度に思っていると思います。

やりたくない「勉強」とか「仕事」を頑張るくらいなら、欲しい物を我慢する方が良いと考えるようです。

ですので、財産やお金は「自由を手に入れるための手段」であることを知ってもらう必要があります

財産の有無が選択肢を増やす

人生において、お金が無いからあきらめなければならないことは多いです。

進学する時、就職する時、転職する時、結婚する時、子どもを育てる時、仕事を辞める時、旅行に行くとき、住む場所を決める時、老後を迎える時。

お金が無かったから選べなかった道、お金があれば選べた道。

財産は、人生の選択肢を増やし、人生を自由に生きるための手段です

子どもにわかってもらうのは難しい

子どもにとって、遠い未来のことを想像することは難しいかもしれません。

なので、進学の話や就職の話をしてもピンと来ないかもしれません。

その場合は、子どもが好きなことやハマっていることに関連したことを話すと良いです。

たとえば、子どもが電車が大好きな場合は、電車に関連した話をすると良いでしょう。

電車の運転士になる時に起こりうることや、憧れのあの路線に乗るためにはどうするかや、好き勝手に電車に乗りながら仕事をするにはどうすれば良いかなど、子どもと一緒にアイデアを出し合いながらお金や財産を持つことの大切さを学べると楽しそうです

可能であればもっと先のことも

子どもの興味の幅が広いようであれば、もっと未来のことまで話せると良いです。

たとえば、「人の役に立つ仕事をしたい」と思う子どもは、私たちが思っている以上に多いです。

そのような場合は、「具体的に何をしたいか」を考えてみて、「そのために今どのような勉強が必要なのか」を話してみると良いでしょう。

ここまで未来の話ができると、勉強することの意味をより分かってもらえると思います。

東進オンライン学校』では、社会の第一線で活躍されている方の講演動画『未来発見講座』を視聴することができます。

「未来発見講座」という名前の通り、未来や将来のことを考えるきっかけとなる内容です。

講演内容は毎月更新です!

※資料請求は無料です。

 

まとめ

それでは、勉強する意味を子どもに聞かれたら答えてほしいたった1つのことについての解説をまとめます。

結論

知識や能力は財産。

お金以上の価値がある。

 

お金は価値が変わってしまったり、人に奪われてしまう可能性があります。

それに対して、知識や能力は誰にも奪うことのできない自分だけの財産にすることができます

しかし、この話をしただけでは子どもは納得出来ないかもしれません。

その場合は、子どもと一緒に勉強することの意味を話し合えると良いでしょう。

また、そもそもなぜお金や財産を持つことが大切なのかについて対話することも大切です。

今回の記事が、勉強することの意味を改めて子どもと一緒に考えるきっかけとなればとても嬉しいです。

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