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受験勉強と定期テスト対策はどっちを優先するべきか【元塾教室長が解説】

2022年11月12日

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受験と定期テスト

こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。

 

受験勉強と定期テスト対策は、どちらを優先した方が良いのでしょうか

うちの子を塾に入れようと思っているのですが、その塾は受験勉強優先のようです。受験勉強を優先してしまうと、学校のテストがおろそかになってしまわないでしょうか

 

受験勉強が先か、学校の定期テストの勉強が先か、悩まれている保護者の方もいらっしゃると思います。

実際に、このような相談は、生徒・保護者双方からよくあります。

結論

受験勉強をして、定期テストでも高得点を取る!

 

保護者
保護者
両方取ろうなんて、そんな欲張りな!

 

欲張りましょう!
エデュサポ
エデュサポ

 

今回は、受験勉強と定期テスト対策どちらを優先すべきか問題について解説します。

今回は中学生と高校生を対象に解説します。中学受験を目指す小学生の場合はあてはまらないの注意してください。

私は以前、塾講師の仕事をしていました。

集団塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営の仕事をしていた時期もあります。

かれこれ20年以上、塾業界で働きました。

これまでの経験を基にお話します。

最後まで読んでいただき、受験も定期テストもどちらも勝つための参考としていただければとてもうれしいです。

入試も定期テストも出題範囲は同じ

試験範囲

当たり前ですが、高校入試の試験では、中学までで学習した範囲しか出題されません。

同様にして、大学入試の試験では、高校までで学習した範囲しか出題されません。

そのため、入試も学校の定期テストも、出題される範囲が異なるということはありません

ですので、そもそも「どちらか一方を選ばなければならない。」という思い込みが間違っています。

対策すべきことは同じなのです。

実情は大学受験優先派の方が強い

入試

高校生
高校生
定期テストでは高得点が取れるのに、模試では全然点数が取れません!

 

このような悩みを持つ子どもは多いです。

しかし、逆に「模試では高得点が取れるのに、定期テストでは全然点数が取れない」という悩みを持つ子どもはほとんどいません。

模試は入試本番の試験を研究して作られているので、模試で点数が取れないということは、入試本番で点数が取れないということです。

つまり、入試で点数が取れる勉強をしていれば、定期テストでもしっかりと点数が取れるということです。

>>定期テストではできるのに模試の点数が取れない!たった1つの理由と3つの対策

定期テストを優先すべきという人も多い

定期テスト

高校生
高校生
でも、東大に合格した先輩が、まずは定期テストの勉強をしっかりとやるべきと言っていました!

 

定期テストを優先すべきという人も、実は多いです。

その人達の主張も合っています。

というよりは、私もその人達も、おそらく同じことを考えていると思います。

同じことを考えながら、結論だけ言葉にすると、全く逆の主張になってしまっているのです。

ですので、「どっちを優先すべきか」という結論にはあまり意味がありません。

「なぜ優先すべきなのか」という理由が重要です。

ここからは、そのあたりのことを詳しく解説していきます。

定期テストで点数を取るためだけの対策は危険

危険

定期テストのために一生懸命勉強することはとても良いことです。

ですが、定期テストで点数を取るためだけの対策をするのは非常に危険です。

子ども
子ども
違いがわからんが?

 

そう思われた方も多いと思いますので、悪い定期テスト対策例を3つ紹介します。

悪い定期テスト対策

  • 教科書本文を丸暗記
  • 暗記事項をテスト前日と当日に頭に詰め込む
  • 数学は解き方を暗記

 

一つひとつ解説します。

悪い対策1 教科書本文を丸暗記

教科書

英語や古文の定期テスト対策として、教科書の本文とその訳を丸暗記してしまう子どもはかなり多いです。

これは定期テストで点数を取る上ではかなり効果の高い対策です。

本文と訳を丸暗記しておけば、本文の穴埋め問題や下線部訳問題は満点を取れてしまいます。

しかし、よく考えてみてください。

本文とその訳を丸暗記してしまっても、その定期テストが終わってしまえばもう一生使わない知識になってしまいます。

これでは本質を理解したことにならず、テストで点数を取れるようにしただけで、「勉強をした」とは言えません。

悪い対策2 暗記事項をテスト前日と当日に頭に詰め込む

一夜漬け

子ども
子ども
テストが終わったからすべて忘れた!

 

子どもたちからよく聞く言葉です。

定期テストの一週間前に暗記をしてもテスト当日までには忘れてしまうから、前日の夜や当日の朝に詰め込んでテストに臨むという対策です。

記憶が消える前にテストを受けられるので、定期テストで点数を取る上ではかなり効果の高い対策です。

しかし、よく考えてみてください。

テストが終わったら綺麗サッパリと忘れてしまうのであれば、その定期テストが終わってしまえばもう一生使えない知識になってしまいます。

これでは本質を理解したことにならず、テストで点数を取れるようにしただけで、「勉強をした」とは言えません(2回目)。

悪い対策3 数学は解き方を暗記

数学暗記

子ども
子ども
速さを求める時は、距離÷時間をすればいい!
子ども
子ども
方程式の計算で「=」をまたぐ時は、符号をひっくり返す!

 

数学や算数の公式や解き方を、このように丸暗記してしまっている子どもは多いです。

公式や解き方を暗記してしまうことは悪いことではありませんが、必ず「なぜ」それで答えを求められるかを理解しておかなければなりません

定期テストの範囲は狭いので、全てを丸暗記してしまえば問題なく高得点が取れます。

しかし、よく考えてみてください。

入試のように範囲が広くなってしまうと、膨大な量の公式と解き方を暗記して乗り切るのは無理があります。

さらに、丸暗記だけでは応用問題に対応できません。

これでは本質を理解したことにならず、テストで点数を取れるようにしただけで、「勉強をした」とは言えません(3回目)。

悪い対策の根底にあるもの

悪い対策を3例あげましたが、どの例も根底にあるものは同じです。

その対策をしても本質を理解したことにならず、テストで点数を取れるようにしただけで、「勉強をした」とは言えないということです(4回目)。

定期テストの勉強は受験を見すえて

一生懸命

逆に言えば、本質を理解するつもりで定期テスト対策をしていれば、それはとても良い定期テスト対策になります

定期テストが終わっても使える知識となるため、受験にも使えるのです。

先程紹介した「定期テストを優先すべき」と主張する人たちは、こういったことを念頭に置いています。

範囲を短く区切った定期テストで、本質的な理解を一つひとつ積み上げていけば、受験でも通用する力になるのです。

私と正反対の主張をしているように見えて、実は全く同じ主張をしています。

時間が足りない

短時間

保護者
保護者
確かに本質的な理解をすることは大事ですが、それでは時間が足りなくなってしまいませんか?

 

確かに、しっかり理解をするためには時間がかかります。

数学にしても、公式や解き方を覚えるだけでなく、「なぜ」の部分まで掘り下げて勉強しなければなりません。

そのため、時間が足りなくなってしまいがちです。

限られた時間内で意義のある定期テスト対策をするには、コツが必要です。

>>効率的な暗記方法!長期記憶にするための19のコツ【元塾教室長が解説!】

定期テストの勉強で本質的な理解を目指すための対策

テスト対策

それでは、ここからは定期テストの勉強で本質的な理解を目指すための対策を解説します。

具体的には次の3項目に分けて解説します。

意義のある定期テスト対策をするコツ

  • 先手を打て!
  • 繰り返すことが大事
  • 部活が忙しければ塾を活用すべき

 

一つひとつ解説します。

良い対策1 先手を打て!

先手

定期テスト対策の時間が足りなくなってしまうのは、対応が後手に回ってしまっているからです。

定期テストの日程はあらかじめ決まっています。

先手を打ちましょう!

具体的には、授業の予習と復習をしましょう

普段の学校の授業の予習復習をしっかりと行うことで、普段の勉強でわからないことを積み残さなくて済みます。

普段の授業を良く理解できていれば、定期テスト前の勉強をスムーズに進めることができます。

そうすることで、本質的な理解をするための勉強に時間を使うことができます。

良い対策2 繰り返すことが大事

繰り返し

普段の学校の授業の予習復習にはもう1つ利点があります。

それは、同じ内容を繰り返し学習できるということです。

先程の「暗記方法11個のコツ」の中に、「何度も繰り返す」という項目があります。

同じ内容を何度も繰り返し学習することで、頭に定着しやすくなります。

良い対策3 部活が忙しければ塾を活用すべき

ノート

子ども
子ども
普段は部活が忙しくて、予習復習をしている暇なんてありません!

 

忙しくて時間が無い場合は、塾や予備校を活用することをおすすめします

保護者
保護者
塾に行ったら、それこそ時間がなくなってしまうのではありませんか?

 

塾や予備校は、学校よりも先取りして授業をしてくれます。

そのため、塾や予備校に通うことで自然と予習ができるようになります。

自分一人で教科書を眺めて予習するよりも、わかりやすい先生の授業を受けながら予習をした方がはるかに効率的です。

大丈夫です!塾なんて週に数時間です。

テレビや動画投稿サイトの視聴、SNS閲覧の時間を削ればチョチョイのチョイのチョイです!

忙しい子どもほど、独力ではなく、第三者の力を頼るべきです。

 

時間が合わない?

部活の時間の関係で、塾の時間割に合わせられない場合もあると思います。

ですが、今はいろいろなタイプの学習方法を選べるので活用してみてください。

たとえば、個別指導塾であれば、比較的自由に時間割を組むことができます。

タブレット学習教材を活用すれば、時間割に関係なく取り組むことができます。

個別指導塾やタブレット学習教材にもデメリットがありますのでよく検討する必要はありますが、選択肢の一つとしておくのも良いと思います。

タブレット教材・通信教育教材の特徴

  • 学習内容や時間の自由度が高い
  • AIの活用で効率化されている
  • 費用が安い
  • 保護者のサポートが必要

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受験勉強でどんどん予習

予習復習

普段の授業の予習・復習ができるようになったら、今度はもっと先までどんどん予習を進めていきましょう。

予習を進めれば進めるほど、同じ内容を復習できる機会が増えるので、知識がより頭に定着しやすくなります

また、基礎基本の勉強だけではなく、応用問題に挑戦する勉強時間も作り出すことができます。

この先取り学習が、いわゆる「受験勉強」になります。

この記事の冒頭で書いた結論「受験勉強をして、定期テストでも高得点を取る!」とは、このような状況を指します。

受験勉強で先取りして予習を行い、学校の授業や定期テスト前の勉強を活用して学習内容の本質的な理解を目指し、学校の定期テストでも高得点が取れるようにするのがベストです!

受験勉強も定期テスト対策も、欲張ってどっちも取っちゃいましょう!

>>中学生の英語の先取りは受験で勝つために超重要!【元塾教室長が解説!】

まとめ

それでは、受験勉強と定期テスト対策どちらを優先すべきか問題についての解説をまとめます。

結論

受験勉強をして、定期テストでも高得点を取る!

 

本質的な理解を目指さず、定期テストで点数を取るためだけの対策をするのは危険です。

悪い定期テスト対策

  • 教科書本文を丸暗記
  • 暗記事項をテスト前日と当日に頭に詰め込む
  • 数学は解き方を暗記

 

ですが、限られた時間の中で効率的に本質的な理解を目指すにはコツが必要です。

意義のある定期テスト対策をするコツ

  • 先手を打て!
  • 繰り返すことが大事
  • 部活が忙しければ塾を活用すべき

 

普段の授業の予習・復習ができるようになったら、もっと先をどんどん予習しましょう

その先取り予習が受験勉強となります。

今回の記事が、お子様が受験でも定期テストでも勝てるようになるための参考となればとてもうれしいです。

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