こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。
うちの子は中学生なのですが、英語の長文読解問題が苦手なようです。どのように対策すればよいでしょうか。
高校入試の英語の問題は、長文読解問題が中心と聞きました。高得点を取るためのコツはありますでしょうか。
英語の長文読解問題を苦手とする中学生は多いです。
高校入試の英語の問題は長文読解問題が中心なので、不安に感じられている保護者の方も多いです。
結論
高校入試レベルの英語の長文読解は難しくありません。
基礎を固め、適切に対策すれば必ず得意にすることができます。
今回は、中学生向けに英語の長文読解について解説します。
解くためのコツや勉強法、おすすめの教材についても解説します。
私は以前、塾講師の仕事をしていました。
集団塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営の仕事をしていた時期もあります。
かれこれ20年以上、塾業界で働きました。
これまでの経験を基にお話します。
最後まで読んでいただき、中学生のお子様が英語の長文読解問題を得意にするための参考としていただければとてもうれしいです。
タップできる目次
高校入試レベルの英語長文読解は難しくない
一般的な高校入試レベルの英語長文読解は難しくありません。
高校の入試問題は、中学校の基本的な学習内容が身についているかどうかを測るテストだからです。
中学校で学習した英単語・英熟語・英文法がしっかりと定着していれば、長文読解問題も解けるように作られています。
具体例として、東京都公立高校の2023年度の英語の入試問題を見てみましょう(一部抜粋)。
まず、基本的な単語ばかり並んでいます。
アスタリスクがついている「exchange student(交換留学生)」は、注釈として文末に意味が記載されています。
そして、一文一文が短く区切られています。
構造が複雑な英文や、微妙なニュアンスを表現する英文法も登場しません。
また、内容についても「Nanamiが高校1年生のときに、交換留学生のGraceがやって来た」というような、日常的な内容です。
自然科学や歴史をテーマとした内容に比べると、ずっと読みやすい内容です。
中学校の英語の授業の内容をしっかりと理解していれば、簡単に読める文章です。
難関高校の入試問題は難しい
同じ高校入試であっても、難関高校の入試問題はレベルが高いです。
難関高校入試の英語の長文読解問題を解けるようにするためには、一般的な中学生向けの対策だけでは不十分です。
精読をして英文の文構造(構文)を分析する力をつけるなど、大学入試対策に近い対策をする必要があります。
>>英語の長文読解問題はまず精読!速く読むためにゆっくり読め!
>>英語の長文読解ができない!不足しているのは本当に英語力?
英語長文読解が解けない理由
高校入試レベルの英語の長文読解は難しくないのですが、ではなぜ子どもたちは長文読解問題が解けないのでしょうか。
その理由は、主に次の4つです。
英語長文読解が苦手な理由
一つひとつ解説します。
理由1 英単語・英熟語がわからない
英語の長文読解問題が解けない理由で一番多のは、語彙力不足です。
語学学習においては、語彙力の強化が一番最初の課題です。
文章中に知らない単語が数個出てくる程度であれば、文章全体を理解するためにはそれほど問題にはなりません。
しかし、文章中に知らない単語がチラホラと出てきてしまうと、途端に文章の流れについていけなくなってしまいます。
英単語・英熟語に本気で取り組むことで、あっという間に長文読解問題を得意にしてしまう中学生も多いです。
理由2 英文法を理解できていない
英語の長文読解問題が解けない理由で二番目に多いのは、英文法の理解不足です。
文の中の全ての英単語の意味を知っていたとしても、英文法が理解できていなければ、文の意味を正確に解釈することはできません。
単語の意味を並べて、「恐らくこういう意味だろうな。」と、推測することしかできません。
その推測が間違っていれば、文章全体の解釈が不正確になってしまい、問題も解けません。
理由3 代名詞が何を指しているのかわかっていない
高校入試レベルの英語の長文読解では、代名詞が何を示しているのかを理解しているかどうかを問う問題が非常によく出題されます。
そのため、代名詞に注目して英文を読めていないと問題を解けません。
代名詞とは、人・事物・場所・方向などをその名前を言わずに指し示す語のことです。
例:「私」、「彼ら」、「それ」、「そこ」、「あっち」など
具体例として、次の日本語の指示語が何を指し示しているか考えてみましょう。
向こうにイヌとネコとペンギンがいます。
あなたはそれらの中でどれが一番好きですか。
上の文章の中で下線が引いてある「それら」は、「向こうにいるイヌとネコとペンギン」のことを指し示しています。
したがって、「あなたは向こうにいるイヌとネコとペンギンの中でどれが一番好きですか。」と質問されていることになります。



国語の文章中であっても指示語が何を示すのかがわかっていない中学生は多く、それが英語になるのですから余計に理解できません。
理由4 時間が足りない
中学生が高校入試の過去問を解きはじめるようになると実感するのですが、とにかく時間内に解き終わりません。
特に、長文読解問題に時間を取られてしまい、最後の大問はほとんど白紙という状態にしてしまう中学生は多いです。
高校入試の問題はただ英文を正確に読めるかどうかを測っているのではなく、早く正確に読めるかどうかを測っています。
ですので、ゆっくり読んで解けば満点が取れるという状態では、英語の長文読解問題対策は不十分です。
英語長文読解を解くコツ
ここからは英語の長文読解問題を解くときのコツを解説します。
がむしゃらに長文読解問題をたくさん練習すれば、早く正確に文章が読めるようになるわけではありません。
しっかりとポイントを押さえて問題に取り組む必要があります。
英文長文読解問題を解くコツは、主に次の8つです。
長文読解問題を解くコツ
一つひとつ解説します。
コツ1 設問を先に読む(本文を読みながら解く)
英語の長文読解問題は、本文よりも先に設問を読みます。
正確には、本文の最初の導入部分(最初の数行)だけ読んで、その次に設問を読み、それから本文の続きを読んでいきます。
メモ
読む順番
本文の最初の数行→設問→残りの本文
これは、解く時間を節約するためです。
いきなり本文を一通り読もうとしてしまう中学生は多いですが、それでは時間がかかり過ぎてしまいます。
本文を読みながら問題を解く
本文を全部読んでから設問を読むと、

というように、もう一度本文を読み返す必要があります。
これでは大きなタイムロスになってしまいます。
ですので、先に設問の内容を確認して、本文にメモをしておきます。
たとえば、「下線部①のようになるのはなぜですか。」という問題が出ていたら、本文の下線部①のところに「なぜ?」とメモしておきます。
そうすれば、本文を読みながら「なぜ?」の答えを探すことができますし、答えを見つけたらその場で問題を解くことができます。
何度も本文を読み返す必要がなくなるので、解くスピードを格段に速くすることができます。
コツ2 本文を読む前に注釈をチェック
英語の長文読解問題は、文末に注釈として難しい単語の意味が書いてあることが多いです。
この注釈は事前に読んでおきましょう。
注釈を事前に確認することで、文章の内容のテーマが推測できることが多いからです。
具体例として、先程の東京都公立高校の2023年度の英語の入試問題の注釈を見てみましょう。
この注釈を見ると、「交換留学生との関係を築いていくお話かもしれない。」という予測を立てることができます。
「raw(生の)」という単語も出てきているので、寿司か刺し身を振る舞った話も出てきそうだということまで予測できます。
特に論説文を読む際には、事前にある程度のテーマを把握していると非常に読みやすいです。
コツ3 登場人物にチェックを入れる
登場人物にはチェックを入れていきます。
英語の長文読解問題を読んでいると、誰が誰の友達で、誰が先生で、誰がオーストラリア出身なのかなどがわからなくなってしまうからです。
人物ごとに□で囲ったり、△で囲ったりして、誰が誰で、誰がどんな性格なのかを把握しやすいようにすると良いです。
このテクニックは、国語の文章読解問題でも活用することができます。
コツ4 わからない単語で悩まない
英語の長文読解を読んでいてわからない単語が出てきたときは、悩まずに読み進めます。
単語で悩んでしまうと時間を無駄に使ってしまううえに、文章の内容に集中できなくなってしまうからです。
知らない単語はどんなに悩んでも意味はわかりません。
前後の文脈から意味を予測して、続きを読み進めてください。
最悪、「ポジティブな意味の単語か」「ネガティブな意味の単語か」だけでも予測できると、文章全体を理解するうえでとても役立ちます。
コツ5 スラッシュリーディングをする
英語の長文読解を読むときは、文の中のまとまりをとらえて意味を理解していきます。
まとまりをとらえて意味を理解していくと、英文を前から順番に理解していくことができるので、読むスピードが格段に上がります。
慣れるまでは文のまとまりをスラッシュで区切って読み取っていきます。
スラッシュで区切るので、スラッシュリーディングと呼ばれます。
具体例として、次の文を和訳する場合の考え方と、スラッシュリーディングをする場合の考え方で比較してみます。
I will tell my sister about those events.
和訳の場合
スラッシュリーディングの場合
このように、スラッシュリーディングをすると英文を前後に行ったり来たりしながら理解する必要がないので、スピーディーに読み進めることができます。
コツ6 代名詞が何を指すのかを考える
英語の長文読解を読んでいるときは、常に代名詞が何を指すのかを考えながら読み進めます。
代名詞を曖昧に把握したままに読み進めてしまうと、文章の意味が全くわからなくなってしまうからです。
私の母はよく、

というようなことを言うのですが、これでは何を言っているのかサッパリわかりません。
「あそこ」が具体的にどこで、「あの人」が具体的に誰で、もらってきた「あれ」が具体的に何なのかがわからないからです。
代名詞が何を指すのかを考えなければ、英語の長文も私の母のセリフと同じようにサッパリわかりません。
コツ7 おおまかな文脈を意識する
英語の長文読解問題では、一文一文の細かい意味を取っていくだけでなく、文章全体のおおまかな文脈も意識する必要があります。
細かい部分を問う問題だけでなく、ストーリー展開を問う問題や、文章構成を問う問題も出題されるからです。
特に論説文であれば、段落構成や段落ごとの要旨をとらえながら読めるようになると、より難しい文章にも対応できるようになります。
木を見て森を見ずの状態にならないように意識すると良いでしょう。
コツ8 接続詞に注目する
英語の長文を読むときは、接続詞に注目しながら読んでいくと読みやすいです。
接続詞に注目すると
- その後の文章展開を予測しながら読むことができる
- 設問の答えとなる部分を見つけやすくなる
- からない単語が出てきたときに意味を推測できる
たとえば、「because(なぜなら)」のあとには、理由や原因が説明されるはずです。
「so(だから)」のあとには、結果やまとめが書かれているはずです。
「for example(たとえば)」や「for instance(たとえば)」のあとには、具体例とともに詳しい説明が書かれているはずです。
「but(しかし)」や「however(しかしながら)」のあとには、前の文とは逆のことが書かれるはずです。
接続詞に注目して英文を読むと、文章展開を予測しながら読み進めていくことができます。
英語長文読解の勉強法
ここからは、英語長文読解の効果的な勉強法を解説していきます。
ここまで解説してきた英文読解問題を解くコツを、「知っている」だけでは問題を解けるようにはなりません。
コツを「使える」ようにするためには、問題演習に取り組む必要があります。
英語長文読解の効果的な勉強法は、次の7ステップスです。
効果的な勉強法の7ステップス
一つひとつ解説します。
ステップ1 まずは基礎
英語の長文読解問題に取り組む前に、英単語・英熟語・英文法の3つはある程度仕上げておいてください。
基礎ができていなければ、どんなに長文読解の演習に取り組んでも力はつきません。


長文読解の演習をしているときに知らない単語がたくさん出てきたり、よくわかっていない文法事項がボロボロと出てくると、読解に集中することができません。
意識が単語に飛んだり文法に飛んだり文脈把握に飛んだりと分散してしまい、結果として何も得ることができません。
具体的には、学校の定期テストで80点以上を狙えないようであれば基礎力不足です。
長文読解の演習に入る前に、英単語・英熟語・英文法の演習から取り組みましょう。
基礎が定着すれば読解もできる
「長文読解が苦手です。」と相談に来る中学生のほとんどは、それ以前の基礎力が不足しています。
体感では、相談に来る中学生の80%くらいは、英単語・英熟語・英文法の知識が不足しています。
逆に、基礎の復習にしっかりと取り組むだけで、どんどん英語の長文が読めるようになってしまう中学生も多いです。
基礎が一番大事なのです。
>>英語が全然できない中学生のための苦手克服勉強法!【元塾教室長が解説!】
ステップ2 制限時間を気にしない
英語の長文読解の演習に取り組むときは、最初は制限時間を気にせずに解きます。
最初は時間内に解くことよりも、英文を正確に理解する力をつけることのほうが大事だからです。
制限時間を気にしながら曖昧なまま演習に取り組むよりも、一題一題時間をかけてできる限り多くのことを身につけていくように意識して取り組めると良いです。
ステップ3 スラッシュリーディングの練習をする
英語の長文読解の演習に取り組むときは、必ずスラッシュリーディングで意味を取っていくようにしてください。
今の入試問題は、スラッシュリーディングができなければ時間内に解き終わりません。
何も意識しなくてもスラッシュリーディングができるようになるまで、普段の演習で頭と体に染み込ませる必要があります。
最初はやりにくい場合もあるかもしれませんが、時間がかかってしまっても大丈夫なので、スラッシュリーディングで読んでください。
ステップ4 完全な和訳はしない
スラッシュリーディングをしていくので、英文の完全な和訳はしません。
英文のまとまりごとに、前から順番に意味を理解していきます。
「ちゃんと日本語にしないと意味がわからなくなっちゃいます。」という人もいるかもしれませんが、和訳せずに読むことに続けて取り組んでいれば慣れます。
そもそも、英語を使って会話をするときは、いちいち日本語訳している時間はありません。
英語をちゃんと使えるようにするためにも、前から順番に意味を理解できるようになる必要があります。
ステップ5 知らない英単語・英熟語は書き出す
英語の長文読解の演習に取り組むときは、問題を解きながらも、知らない英単語・英熟語には印をつけておきましょう。
問題を解いて丸付けをしたあとに、知らなかった英単語・英熟語をすべて専用のノートに書き写し、意味を調べて、その場で練習をして覚えます。
そもそも、英単語や英熟語は長文読解の演習に取りかかる前に仕上げておくべきものです。
長文読解の演習中に出てきたわからない英単語・英熟語は、その場で対処すべきです。
ノートに書き溜めておくと、苦手語彙ノートを作ることができるので、後で復習をする際に便利です。
ステップ6 あやふやな英文法を復習する
英語の長文読解の演習に取り組んでいると、文法的な解釈の間違えで正しく意味が取れていなかったり、問題を間違えてしまうことがあります。
その場合は、問題の解説を読んで終わりにするのではなく、教科書や参考書を使ってあやふやな文法事項全体を復習しましょう。
そもそも、英文法は長文読解の演習に取りかかる前に仕上げておくべきものです。
長文読解の演習中に出てきたあやふやな英文法は、その場で完璧にすべきです。
ステップ7 音読する
英語の長文読解の演習で解いた問題は、何度も繰り返し音読しましょう。
噛まずに、詰まらずに、スラスラと読めるようになるまで音読を繰り返します。
英語はあくまでも言葉ですので、声に出して話すことで効果的に身につけることができます。
ですが、ただ読むだけでは身につきません。
次の5点に気をつけると、より効率的に英語の力を伸ばすことができます。
音読のときに気をつけること
- 英文の意味を意識する
- どんな文法が使われているか意識する
- スラッシュリーディングを意識する
- 感情を込める
正しい発音を聞きながら音読
音読をする際は、正しい発音を聞きながら取り組むようにすべきです。
英語は言葉ですので、音として相手に正しく伝わるようにしなければ意味がありません。
お手本のあとに続けて音読するのではなく、お手本の音声に重ねて音読します(オーバーラッピング)。
スラスラと音読できるまで繰り返したら、今度は本文を見ずに、お手本の音だけを頼りに音読してみます(シャドーイング)。
シャドーイングまでできれば完璧ですが、まずはオーバーラッピングでスラスラと音読できる状態を目指すのが良いでしょう。
人に向かって音読すると良い
音読するときは、人に向かって話すと効果が高いと言われています。
相手が聞いていなくても大丈夫です。
音読している内容を相手が理解していなくても大丈夫です。
料理をしている人の背中に向かって音読するだけでも効果があります。
お気に入りのぬいぐるみに向かって音読するだけでも効果があります。
大切なことは、相手に向かって話しかけるつもりで音読に取り組むことです。
英会話スクールの利用もアリ
人に向かって話すという意味では、英会話スクールを利用するのも良いです。
英会話スクールであれば、発音の間違えや不自然な英語を先生に指摘してもらえます。
オンラインのマンツーマンの英会話スクールであれば、カリキュラムに沿った授業だけでなく、こちらの要望通りの授業をしてもらえます(サービスによって異なります)。
また、費用を安く抑えたうえで、実際に海外に住んでいる先生にレッスンをしてもらえるのは魅力的です。
>>中学生が英語の成績を上げるために英会話をはじめるべき2つの理由!
中学生の英語長文読解の教材を選ぶときのポイント
ここからは、中学生の英語長文読解の教材について解説していきます。
長文読解の問題集を選ぶときのポイントは、主に次の5点です。
教材を選ぶときのポイント
ポイント1 レベルは背伸びせずに
問題集のレベルは、背伸びせずに選んだほうが良いです。
せっかくだから難しい問題集に挑戦したいと思う中学生は多いのですが、レベルが高すぎる問題集では学習効率が悪いです。
スモールステップで学習したほうが、結果的に効率的に英語の力を伸ばすことができます。
「自分のレベルにちょうど良い」か、「少し簡単すぎるかもしれない」くらいのレベルの問題集を購入するようにしてください。
ポイント2 解説が丁寧
問題集は、問題そのものよりも解説のほうが大切です。
丸付けが終わってからが本当の勉強だからです。
丸付けが終わったあとに、できなかったことをできるようにすることで勉強ができるようになっていきます。
ですので、解説がわかりやすくなければ、本当の勉強に取り組むことができません。
購入前に必ず、丁寧な解説がついているかどうか確認すべきです。
ポイント3 スラッシュリーディングの解説がついてる
スラッシュリーディングに関する解説がついているかどうかは、問題集選びでは大切なポイントです。
長文読解の演習中はスラッシュリーディングで読んでいくので、正しくスラッシュリーディングができていたかをチェックする必要があるためです。
ポイント4 全文和訳がついてる
長文読解の演習中に自分が考えていた意味と、本当の意味が合っているかどうかを確認するために、問題文の全文和訳が必要になります。
実際に問題文を読むときは和訳はしないのですが、解説には全文和訳がついていたほうが便利です。
ポイント5 音声データがついてる
音声データがついている問題集を選ぶべきです。
演習が終わったら、何度も繰り返し音読するからです。
CD付きの教材でも良いですが、最近は音声ファイルをダウンロードできるものが販売されています。
QRコードを読み込むと音声が流れるものもあります。
いずれも、スマートフォンやタブレットを使って手軽に音声を流せるので、CDよりもずっと便利です。
中学生の英語長文読解におすすめの教材
ここからは、中学生の英語長文読解の演習におすすめの教材を紹介します。
具体的には次の6つです。
長文読解向けに4つ、英文法の復習向けに2つ紹介します。
究極の英語リーディングVol. 1
究極の英語リーディングVol. 1 | |
教材レベル | 高校入試基礎レベル |
スラッシュリーディング | 解説あり |
全文和訳 | あり |
音声データ | あり |
究極の英語リーディングVol. 1は、英語の長文読解の演習に必要な要素が一通り詰まっている問題集です。
全文和訳もスラッシュリーディング形式で訳されているため、最初のスラッシュリーディング練習におすすめです。
ただ、中学生向けに作られた問題集ではありません。
中学生が取り組んでも全く問題ありませんが、高校入試に特化した問題集ではありません。
音声データもついているので、音読にも取り組みやすいです。
ハイパー英語教室 中学英語長文1
ハイパー英語教室 中学英語長文1 |
|
教材レベル | 中学基礎レベル |
スラッシュリーディング | 解説なし |
全文和訳 | あり |
音声データ | あり |
ハイパー英語教室中学英語長文1は、英語長文読解の基礎の基礎を学べる問題集です。
60語程度のやさしい英文からスタートするので、英語に苦手意識がある子どもでも取り組みやすいです。
スラッシュリーディングについての解説がついていないのですが、そもそもスラッシュリーディングが必要ないような短い文が多いです。
音声データもついているので、音読にも取り組みやすいです。
英語長文レベル別問題集1 超基礎編
英語長文レベル別問題集1 超基礎編 |
|
教材レベル | 高校入試レベル
英検3級レベル |
スラッシュリーディング | 解説なし(構文解説あり) |
全文和訳 | あり |
音声データ | 動画&音声 |
英語長文レベル別問題集1超基礎編は、高校入試向けの長文読解問題集には珍しく、全ての問題文に詳しい構文の解説がついている問題集です。
もともとは大学入試向けの長文読解問題集ですが、レベル1のみ高校入試レベルになっています。
スラッシュリーディングの解説はありませんが、より細かい英語の文構造分析(構文)の解説がついています。
音声データもついているので、音読にも取り組みやすいです。
中学 英語長文 標準問題集
中学 英語長文 標準問題集 |
|
教材レベル | 定期テストレベル
高校入試基礎レベル |
スラッシュリーディング | あり |
全文和訳 | あり |
音声データ | なし |
中学英語長文標準問題集は、基礎レベルからはじめられるので、長文読解が不安な中学生でも安心して取り組むことができる問題集です。
解説には文法事項の解説もついているので、英文法の復習をしながら長文読解問題に取り組むことができます。
音読用に音声データがあると良いのですが、ついていないようです。
中学英文法 (スーパーステップ)
中学英文法 (スーパーステップ)は、中学校で学習する全範囲の英文法を学習できる参考書です。
この1冊で高校入試に必要な英文法の知識は押さえられるので、長文読解の演習中に見つかった、理解があやふやな英文法を復習することができます。
日本語索引もあるので、学習したい英文法が載っているページを探しやすいです。
スタディサプリ
スタディサプリ | |
料金 | 2,178円/月 |
教科 | 5教科 |
おすすめポイント |
|
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スタディサプリは、映像授業を提供しているサービスです。
小1から高3までの全学年の授業を受講し放題なので、長文読解の演習中に見つかった理解があやふやな英文法を、授業を受けて復習することができます。
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東進オンライン学校中学部と比較
映像授業といえば、東進オンライン学校も人気です。
東進オンライン学校も質の高い英語の授業を提供していますが、英文法の復習という点に注目するならばスタディサプリのほうがおすすめです。
▼この表は横にスクロールできます。
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教科 | 5教科 | 5教科 |
学習範囲 | 小1~高3 | 中1~中3 |
授業 | 一般的な文法授業 板書と解説が中心 |
楽しい授業 「話す」「聞く」が中心 |
学習管理 | 保護者にメール | 保護者サポートページあり |
問題演習 | アプリ | 確認テスト |
英単語 | アプリ | アプリ |
体験授業 |
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スタディサプリと東進オンライン学校とでは、授業のスタイルが全く異なります。
長文読解の演習のために英文法の復習をするのであれば、板書と解説が中心のスタディサプリのほうが学びやすいです。
ただ、子どもによって好き嫌いは大きく異なりますので、公式サイトでどちらの授業も見てみることをおすすめします。
スタディサプリも東進オンライン学校も14日間は無料で体験できますので、実際に授業を受けてみて判断してみるのも良いでしょう。
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まとめ
それでは、中学生向けの英語の長文読解についての解説をまとめます。
結論
高校入試レベルの英語の長文読解は難しくありません。
基礎を固め、適切に対策すれば必ず得意にすることができます。
高校入試レベルの英語の長文読解は難しくないのも関わらず、子どもたちが長文読解問題が解けない理由は、主に次の4つです。
英語長文読解が苦手な理由
- 英単語・英熟語がわからない
- 英文法を理解できていない
- 代名詞が何を指しているのかわかっていない
- 時間が足りない
英文長文読解問題を解くコツは、主に次の8つです。
長文読解問題を解くコツ
- 設問を先に読む(本文を読みながら解く)
- 本文を読む前に注釈をチェック
- 登場人物にチェックを入れる
- わからない単語で悩まない
- スラッシュリーディングをする
- 代名詞が何を指すのかを考える
- おおまかな文脈を意識する
- 接続詞に注目する
英文読解問題を解くコツを「知っている」だけでは解けるようにはなりません。
コツを「使える」ようにするためには、問題演習に取り組む必要があります。
英語長文読解の効果的な勉強法は、次の7ステップスです。
効果的な勉強法の7ステップス
- まずは基礎
- 制限時間を気にしない
- スラッシュリーディングの練習をする
- 完全な和訳はしない
- 知らない英単語・英熟語は書き出す
- あやふやな英文法を復習する
- 音読する
長文読解の問題集を選ぶときのポイントは、主に次の5点です。
教材を選ぶときのポイント
- レベルは背伸びせずに
- 解説が丁寧
- スラッシュリーディングの解説がついてる
- 全文和訳がついてる
- 音声データがついてる
中学生の英語長文読解の演習におすすめの教材を紹介しました。
長文読解向けに4つ、英文法の復習向けに2つ紹介しました。
今回の記事が、中学生のお子様が英語の長文読解問題を得意にするための参考となればとてもうれしいです。