こんにちは。エデュサポです。
高校入試もなんとかなったし、大学入試もなんとかなりそうかな
今は部活に一生懸命だし、大学入試のことは高校3年生になったら考えよう
そんなふうに考えられている保護者の方も多いでしょう。
しかし、大学入試は早期から準備をしておかなければ、当然のように浪人コースへ進むことになります。
そこで、今回は大学入試の勉強を早期にはじめるべき理由を解説します。
また、記事の後半では、大学入試のための勉強をいつからはじめて、どのように準備をすべきかを解説します。
私は以前、塾講師の仕事をしていました。集団塾と個別塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営の仕事をしていた時期もあります。かれこれ20年以上、塾業界で働きました。
これまでの経験を基にお話します。最後まで読んでいただき、大学入試で成功するための参考としていただければとても嬉しいです。
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大学入試の勉強を早期にはじめるべき2つの理由
それでは、さっそく大学入試の勉強を早期にはじめるべき2つの理由を紹介します。
2つの理由
- 「MARCHくらいは」は幻想
- 一貫校生・浪人生は強敵
それでは、1つずつ解説していきます。
理由1 「MARCHくらいは」は幻想


これらは、高校生の三者面談での頻出セリフです。
本題に入る前に、MARCHについて念の為解説します。ご存知の方は読み飛ばしてください。
MARCHとは、関東地方にある5つの難関私立大学を示す通称です。それぞれの大学の頭文字を取っています。次の5つの大学を示します。
MARCH5大学
- Mー明治大学
- Aー青山学院大学
- Rー立教大学
- Cー中央大学
- Hー法政大学
近畿地方には同様の大学群として「関関同立」があります。関関同立は次の4つの大学を示します。
関関同立4大学
- 関ー関西大学
- 関ー関西学院大学
- 同ー同志社大学
- 立ー立命館大学
「MARCHくらいは」も、「関関同立くらいは」も同じニュアンスですが、私が関東の人間なので、今回は代表して「MARCHくらいは」の方で解説していきます。
高校入試はヌルゲーである
この間まで高校入試を戦い抜いて、やっと第一志望校合格を果たした方には大変申し訳ないのですが、高校入試はヌルゲーです。
ちなみに「ヌルゲー」というのは、「ぬるいゲーム」という意味です。難易度が低いゲームのことを指します。
高校入試はいろいろなセーフティーネットが張り巡らされており、一般的な公立高校や、その併願校として受験した私立高校への入学を目指すのであれば、「浪人」ということになることはまずありません。
進学校や難関校に合格した受験生はすごいです。そこはヌルゲーではありません。よく頑張りました!
中学受験や大学受験は、高校受験とは難易度が格段に違います。しっかりと準備をしておかなければ、受験した学校すべてが不合格ということが、当然のように起こります。
中学受験を経験せずに、高校受験で難関高を目指さなかったのであれば、大学受験の難易度の高さに愕然とすると思います。
MARCHは難関校である
高校受験の時は、「いやー、進学校なんて全然無理ですよ。」と言っていた生徒や保護者が、大学受験になるとなぜか、「大学に行くならMARCHくらいは」と話すようになります。
勘違いされている方も多いのですが、MARCHは難関校です。進学校に通っている生徒がバッタバッタと不合格を出すような学校です。決して誰でも行ける大学ではありません。
MARCHの偏差値はだいたい60〜65くらいです。なお、偏差値50が平均点です。
偏差値60だと、全体の上位約15%程になります。
これは、通っている高校の学年の中で上位15%に入れば良いというわけではありません。
高校入試の時に「到底手が届かない」と思った進学校や難関校に合格した生徒も含めて、上位15%です。「一部の天才だけが行く」と思っていた、最難関高校に合格した生徒も含めての上位15%です。
比較的ランダムに子どもが集まる、地域の公立小学校に通っていた時のことを思い出してみてください。
1クラスに40人近くいたと思います。上位15%というのは、その中の上位6人以内の成績であることを示します。
これに関しても、都心の小学校と地方の小学校では状況は異なります。都心の方が学力の高い子どもが集まるからです。
理由2 一貫校生・浪人生は強敵
先程の上位15%以内には、中高一貫校に通う生徒や、浪人生等も含まれます。
中高一貫校生や浪人生は、高校入試のときにはライバルにならなかった人たちです。大学入試では、彼らとも競い合うことになります。
浪人生は現役生よりも1年以上長く勉強しているので、時間的なアドバンテージがあります。
中高一貫校生は時間的なアドバンテージがあるわけではないのですが、最難関大学の合格はこの中高一貫校の生徒がごっそりと持っていってしまいます。
灘高校は、2021年度入試で、216人中75人が現役で東京大学に、21人が京都大学に合格しています。
開成高校は、2021年度入試で、約400人中107人が現役で東京大学に、2人が京都大学に合格しています。
中高一貫校は、中学生のうちから高校の勉強に取り組んでいます。そして、高校1年生か2年生までの間に、高校3年生までに必要な勉強を一通り終えます。
つまり、大学入試までの残りの1年間か2年間は、浪人生と同様の時間的アドバンテージを作ることができます。
こういった一貫校の生徒や、浪人生もライバルとなります。一般的な公立高校へ進学し、3年間かけて高校3年生までの学習を終えるスタイルは、現役で難関大学合格を目指すとなると大変難しいです。
このような理由から、「MARCHくらいは行ってほしい」という考えは幻想です。難関大学合格を目指す覚悟で、しっかりと時間をかけて準備を行う必要があります。
じゃあ、いつはじめるか
では、一般的な公立高校へ進学した生徒は、MARCH以上の難関校合格は無理なのかというと、まったくもってそんなことはありません。
実際に、現在通っている高校の合格実績を確認してみてください。「〇〇高校 合格実績」で検索すれば確認できます。同じ高校で学んだ先輩が、難関大学に合格していることがわかるはずです。
早期から大学入試を意識して準備をはじめれば、難関大学合格を目指すことも可能です。
林先生の回し者ではありませんが、具体的な時期を問われれば、「今です。」とお答えします。
受験勉強にフライングはありません。スタートする時期は早ければ早いほど良いです。そして、今よりも早いスタートを切ることはできません。
「明日から」でも、「来週から」でも、「定期テストが終わってから」でもなく、「今」です。
ぜひ、この記事を読み終わったらすぐにはじめてください。
では、具体的にどのように準備をすれば良いでしょうか。塾や予備校や問題集の利用を考えても良いですが、ここではその前に、どのようなことを意識して準備すべきかを解説します。
受験勉強の早期準備として意識すると良いことは、次の2つです。
意識すべき2つのテーマ
- 自分流の効率の良い勉強法を確立しておく
- 受験勉強をすることで定期テスト高得点を狙う
1つずつ解説します。
テーマ1 自分流の効率の良い勉強法を確立しておく
たとえば、部活を引退してから「さあ!高3の夏休みから気合いを入れて頑張ろう!」と思っても、いきなりテンションマックスで勉強に取り組むことはできません。
夏休み最初の1、2週間は、勉強をできるようにする体と頭を作ることに時間を使ってしまいます。
高3の夏休みといえば、受験の天王山です。1日10時間〜15時間ほど勉強することになりますが、いくら部活で根性を鍛えた猛者といえども、最初からそれだけの時間机に向かっていることは難しいのです。
さらに、1日10時間以上勉強ができる体と頭が仕上がってきも、どのように勉強すれば効率よく勉強ができるのかがわからず、しばらくは試行錯誤することになるでしょう。
勉強には「習慣化→正しい勉強法を知る→効率化」というステップがあります。
はじめからいきなり「効率化」することはできません。本格的な受験勉強をはじめる時に、最初から効率的な勉強に取りかかれるよう、「習慣化」「正しい勉強法を知る」というところまでは出来るように準備をしておきましょう。
「習慣化→正しい勉強法を知る→効率化」については、「勉強ができない原因をチェックする3つのステップ」という記事で詳しく解説しています。ぜひ、そちらも参考にしてください。
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勉強ができない原因をチェックする3つのステップ
勉強をできるようにするためには、3つのステップを着実に上っていく必要があります。勉強をできるようにするための3ステップを解説します。
続きを見る
テーマ2 受験勉強をすることで定期テスト高得点を狙う
受験勉強と学校の試験対策って、どれくらいのバランスで取り組めばいいですか?
受験勉強ばかりに取り組んでいたら、学校の成績が下がってしまいませんか?
このように思われている方も多いのではないでしょうか。
学校の勉強か受験勉強か、どちらか一方を選ばなくてはいけないと考えられている方も多いですが、選ぶ必要はありません。欲張って、どちらも取ってしまいましょう。
受験勉強というのは、あくまでも学校の勉強の延長線上にあります。別々の道にはなっていません。普段から受験勉強に向けて勉強を進めていれば、学校の定期試験でもしっかりと高得点が狙えます。
受験勉強で学校の予習を
先ほど、中高一貫校に通う生徒が、早期に高校3年間分の勉強を一通り終わらせて時間的アドバンテージを作り出すというお話をしました。
一般的な公立高校に通っていると、学校の授業の進度では、この時間的アドバンテージを作ることはできません。
そこで、学校の予習を行って、学校に頼らずに前倒しで勉強してしまいましょう。
独学であれば、学校の教科書や市販の参考書を使って、自分でどんどん学校より先まで進めてしまいましょう。
独学では難しいようであれば、塾や予備校等の力を借りることも考慮してください。
できる範囲で先取りを
では、どこまで先取りをするべきでしょうか。
もちろん、先取りできればできるほど良いです。
しかし、部活や学校行事の事情は生徒それぞれです。それぞれの子どもの状況を考えて目標を設定すると良いでしょう。
高2の夏休みが終わるまでに高校3年間分の勉強が終われば、相当余裕を持って受験勉強に取り組むことができます。
高3生になるまでに終われば、十分に難関校を狙えます。
少なくとも、高3の夏休みに入る前には終わらせておきたいところです。
学校の授業も活用する
勉強というものは、一度取り組んだだけでは定着しません。そのため学校の授業も活用して、繰り返し学習を行いましょう。
受験の準備のために勉強を前倒しで進めていき、学校の授業で復習をしてください。
受験準備のための勉強と、学校の授業を掛け合わせれば、曖昧な理解になってしまうこともありませんし、繰り返し学習することで学習内容が定着します。
さらに、定期テスト前はしっかりと定期テストの勉強に取り組みましょう。ここでもう一度繰り返しの勉強を行い、さらに大量に演習をして、「わかる」を「できる」に変えましょう。
これだけ繰り返して同じ内容を勉強すれば、「定期テストが終わったら内容を全部忘れちゃいました\(^o^)/」ということにもならずに済みます。
受験勉強を進めながら、学校の授業をしっかりと活用し、定期テスト前の準備も怠らない。これで、受験勉強も学校の成績も、とちらも取ることができるのです。
難関校の合格は努力の末に
部活も学校行事も学校の課題も忙しいのに、そんな時間ありませんよ!
そう思われたかもしれません。
それでもなんとか時間を作って取り組むのです。
そのテレビを見ている時間を勉強時間に変えてください。友達とSNSでやり取りしている時間を勉強時間に変えてください。部活で疲れてちょっと休憩している時間を勉強時間に変えてください。
どうしても忙しければ、1日30分でも良いです。
「できない!」と言わずに、「できるようにする方法はないか」考えてみてください。
はじめることが一番難しいのです。大変だと思いますが、はじめてみてください。はじめてしまえば、少しずつ勉強時間は増やしていけます。はじめることが一番難しいのです。
その、「あとちょっとの努力」が合否を分けます。しっかりと努力をした人間だけが、難関校合格を勝ち取れるのです。
まとめ
それでは、大学入試の勉強を早期にはじめるべき理由をまとめます。
2つの理由
- 「MARCHくらいは」は幻想
- 一貫校生・浪人生は強敵
受験勉強の早期準備として意識すると良いことは、次の2つです。
意識すべき2つのテーマ
- 自分流の効率の良い勉強法を確立しておく
- 受験勉強をすることで定期テスト高得点を狙う
「大学入試の勉強っていつからはじめればいいんだろう?」と、思ったその瞬間こそがスタートを切るチャンスです。
今より早くスタートを切ることはできません。憧れの第一志望校合格を目指して、今すぐスタートを切りましょう!
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