こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。
小学生の子どもへの算数の教え方に悩む保護者の方は多いです。
「教えているケンカになってしまう」「昔と解き方が違うので戸惑う」と、悩まれているのではないでしょうか。
結論
小学生の算数を親が教えるとき、大切なのは説明のうまさではありません。
つまずいた場所まで戻り、学校のやり方に沿ってスモールステップで進められると、家庭でも算数の力は伸ばせます。
今回は、小学生の子どもへの算数の教え方について解説します。
最後までお読みになり、お子様が楽しく算数を学び、算数の力を伸ばしていくための参考としていただければとてもうれしいです。
この記事の筆者

エデュサポ
(@edsuppor)
- 元塾教室長
- 集団指導塾と個別指導塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営責任者も務める
- 塾業界勤務経験は20年以上
- 教育業界での経験を活かして、勉強や受験に関する情報を発信するサイトやブログを開設
親が算数を教えるときの大前提
親が算数を教えるときの大前提
前提1:算数は積み上げの教科|つまずきは「今の単元」より前にある
保護者の方が算数を教えるときは、算数が積み上げ式の教科であることを強く意識することが重要です。
算数がわからない原因は、過去の単元を理解できていないことが原因である場合が多いからです。
算数は、過去の単元の理解の上に新しい学習内容を積み上げていく教科です。
土台が出来上がっていないと、その上に積み上げていくことはできません。
今取り組んでいる単元を理解できないときは、今の単元を繰り返し説明するよりも、「どこまでもどればスラスラ解けるか」を一緒に確かめ、つまずきの出発点まで戻るようにするほうが近道になります。
前提2:学校・教科書のやり方に合わせて教える
保護者の方が算数を教えるときは、過去に学習した自分流のやり方で教えるのではなく、学校や教科書のやり方に合わせて教えることが重要です。
家庭で別の解き方を教えると、子どもが学校と家で2つのやり方を抱えて混乱してしまうからです。
まずは教科書やノートを確認して、「学校ではどのように習ったのか」を確認し、そのやり方に沿って教えるようにすると効果的です。
別解や他の考え方は、「学校でのやり方」が定着してから教えたほうがスムーズです。
教え方の基本のコツ5つ
教え方の基本のコツ5つ
コツ1:具体物で「見える形」にする
算数を教えるときのコツは、具体的な物を使って「目で見えるように」することです。
特に低学年のうちは、「数字」だけで教えるのではなく、おはじきやプロック、お菓子などの身近なものを使い、数字と具体的な量の関係を目で見える形にしてから「式」や「計算」につなげると理解度が上がります。
コツ2:答えではなく考え方を問いかける
算数を教えるときのコツは、答えや手順を教えるのではなく、考え方を「問いかける」ことです。
「ここはこう解くんだよ」と手順を先に教えてしまうと、考えることを子どもが手放してしまうからです。
解き方や考え方を暗記しようとする小学生は多いのですが、解き方暗記は算数の本質ではありません。
算数を教えるときは、「次はどうすればいいと思う?」「これってどうしてこうなるんだっけ?」と問いかけながら、子どもの口で説明させるようにすると効果的です。
自分の言葉で説明できたことは、確実に定着します。
コツ3:スモールステップで進める
算数を教えるときのコツは、スモールステップで進めることです。
成功体験が、算数への取り組みを前向きにするからです。
いきなり難しい問題に挑戦させるのではなく、確実に解けるレベルから一段ずつ難易度を上げていきます。
「できた」の回数を増やすことが、算数への自信と学習の継続につながります。
つまずいたときは、ためらわずに1つ前のステップに戻るべきです。
コツ4:結果ではなく過程を褒める
算数を教えるときのコツは、正解したかどうかだけでなく、取り組み方についても褒めることです。
長い目で見れば、今の問題ができたかどうかよりも、どのように取り組むかのほうが重要だからです。
「ちゃんと図を書いて考えたね」「筆算がきれいに書けているね」「昨日よりも速くできたね」というように、取り組みの過程を褒めるようにすると良いです。
間違えた時に問い詰めるのは逆効果で、算数への苦手意識を強めてしまいます。
コツ5:短時間でも毎日続ける
算数を教えるときのコツは、「習慣化」することです。
1回で長時間まとめて取り組むよりも、1日10分や15分でも良いので、毎日続けたほうが定着度が高くなります。
勉強する時間を生活の中の決まった時間に組み込み、習慣化することを目指せると良いです。
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学年別に見る教え方のポイント
低学年(小1・小2)|具体物と学習習慣づくりの時期
低学年は、数の概念そのものを身につけることが重要な時期です。
教えるというよりも、普段の生活の中で具体物を使った遊びに取り組むことと、机に向かう習慣づくりが保護者の方の主な役割となります。
繰り上がりや繰り下がり、九九の理解が、この先の計算のすべての土台になるため、時間をかけて確実に定着させることが重要です。
中学年(小3・小4)|抽象的な内容への入口を支える時期
中学年では、「どこからわからなくなってしまったか」を一緒に探す関わりが一番重要になります。
割り算や分数、小数といった、具体物だけでは説明できない抽象的な内容が増えてきて、つまずきが増えはじめる時期だからです。
苦手を残さずに一つひとつ丁寧に取り組ませることが大切です。
高学年(小5・小6)|親がすべて教えなくてよい時期
高学年は、保護者の方がすべて教えようとするのではなく、教材や塾など外部の力を借りることも含めて、学習環境を整える視点に切り替えていくことが重要です。
割合や速さといった、小学算数でも最難関の単元を学んでいくことになり、大人でも筋道立てて説明するのが難しい内容になってくるからです。
教えるのに時間がかかる内容も多くなり、子どもの勉強に関われる時間のやりくりも難しくなってくる時期です。
必要に応じて外部の力を活用できると効果的です。
単元別の教え方ガイド|つまずきやすいポイント一覧
単元別の教え方ガイド|つまずきやすいポイント一覧
足し算|繰り上がりが最初の壁
小1の繰り上がりがある足し算は、算数でぶつかる最初の大きな壁です。
数えて足す段階から「10のまとまり」で考える段階への切り替えがポイントで、学校で習うさくらんぼ計算も、この感覚を育てるための方法です。
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引き算|繰り下がりでつまずく子が多い
引き算は足し算よりも抽象度が上がり、特に繰り下がりでつまずく子どもが目立ちます。
10から引く数の分解の手順と、足し算との関係づけがポイントになります。
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筆算|位取りの理解がすべて
筆算のミスの多くは、手順暗記ではなく、位取りの理解不足から生まれます。
位をそろえる意味からの確認が重要になります。
時計|生活の中で身につける単元
時計の読みや時間の計算は、机の上の勉強だけでは定着しにくい単元です。
「あと何分で出発する?」のように、日常会話の中で時計に触れる回数を増やすことが一番の練習になります。
九九・掛け算|暗唱と意味理解の両輪で
九九は暗証だけでなく、「同じ数のまとまりがいくつ分」という、掛け算の意味とセットで身につけることが重要です。
掛け算の意味を定着させておくことが、今後の割り算や文章題の理解につながります。
割り算|「分ける」の2つの意味
割り算には「等しく分ける」と「いくつ分取れる」の2つの意味があり、ここを曖昧なままにしてしまうと文章題が解けません。
具体物を使って、両方の意味を具体的な場面を想定して経験させると効果的です。
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単位換算|「基準の単位」に立ち返る
単位変換のつまずきは、すべてのパターンを換算表の暗記に頼ることから生まれます。
1mは100cmといった、基準となる関係に毎回立ち返り、身近なものの長さや重さ、かさ(体積)と結びつけて量の感覚を育てることが大切です。
分数|初めての本格的な抽象概念
分数は「1個、2個」で数えられない世界への入口で、多くの子どもが戸惑います。
「何等分したうちのいくつ」を、折り紙や図で繰り返し体験させることで土台が育ちます。
小数|位取りのつまずきに注意
小数は、整数の位取りの延長で理解できるかが分かれ目です。
0.1が10個で1になる関係を、図や数直線を使って何度も確認できると良いです。
割合|小学算数の最難関
割合は、「くもわ」の公式に頼ると応用が利かなくなります。
「もとにする量の何倍か」という、意味の理解に何度も立ち返ることが一番の近道です。
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速さ|割合と並ぶ小5の壁
速さは「単位量あたりの大きさ」の考え方が土台となっています。
「きはじ」や「みはじ」の公式の丸暗記では、今後の文章題や応用問題に対応できません。
「1時間あたりに進む道のり」という、土台となる概念を定着させることが重要です。
図形|経験の差が出やすい単元
図形は計算と違い、日常での折り紙、積み木、パズルなどの経験が理解を支える単元です。
手を動かして描く、切る、組み立てる活動を家庭に入れることが一番の対策になります。
文章題|式の前に「場面の理解」を
文章題が苦手な子どもの多くは、問題の場面を思い浮かべる段階でつまずいてしまっています。
いきなり式を立たせるのではなく、絵や図に描き起こすことからはじめると良いです。
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家庭で教えるのが難しいと感じたら
家庭で教えるのが難しいと感じたら
家庭学習を続けたい場合
自分のペースで家庭学習を進めたい場合や、紙のドリルがなかなかな続かない子どもには、ゲーム感覚で楽しみながら取り組めるタブレット学習教材が向いています。
保護者の方が教える負担を減らしながら、学習習慣づくりに集中することができます。
算数特化のタブレット学習教材もあるので、他教科の対策とのバランスを見ながら、適切な教材を選べると効果的です。
小学生向けのタブレット学習教材については、『小学生におすすめのタブレット学習教材10選!』で詳しく解説しています。
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人に教えてもらう環境が合う場合
わからない所をその場で質問したい場合や、家庭学習では集中が続かない子どもには、算数を見てもらえる塾が向いています。
プロの目でつまずきの原因を特定してもらえるのは、家庭学習にはない利点です。
塾によってカリキュラムや指導方針が異なりますので、子どもに合った塾を選べると算数の力が伸びやすいです。
小学生向けの算数塾については、『小学生におすすめの算数塾10選|苦手克服から中学受験まで選び方を解説』で詳しく解説しています。
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算数を教えることについてのよくある質問
ここからは、算数を教えることについてのよくある質問にお答えしていきます。
算数を教えることについてのよくある質問
質問1:教えているとつい感情的になってしまいます。
「できなくて当然、できたらすごい」を前提にすると気持ちが楽になります。
それでも難しければ、教える役割を教材や塾に任せ、親は見守りと声かけに回るのも立派な選択です。
質問2:何年生まで親が教えられますか?
明確な線引きはありませんが、小5の割合・速さあたりから教えるのが難しくなる家庭が多くなります。
高学年では「教える」から「学習環境を整える」へ、親の役割を切り替えていくのが現実的です。
まとめ
それでは、小学生への算数の教え方について、この記事のポイントをまとめます。
結論
小学生の算数を親が教えるとき、大切なのは説明のうまさではありません。
つまずいた場所まで戻り、学校のやり方に沿ってスモールステップで進められると、家庭でも算数の力は伸ばせます。
親が算数を教えるときの大前提
教え方の基本のコツ5つ
単元別の教え方ガイド|つまずきやすいポイント一覧
家庭で教えるのが難しいと感じたら
算数を教えることについてのよくある質問
今回の記事が、お子様への算数の教え方に悩む保護者の方の参考になればとてもうれしいです。
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