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勉強ができない原因をチェックする3つのステップ

2021年12月19日

3ステップ

こんにちは。エデュサポです。

うちの子は勉強が苦手なんです。

うちの子は勉強がなかなかできるようになりません。

と、悩まれている保護者は多いです。

確かに、人により得意・不得意というものがあります。

しかし、ただ取り組み方や考え方が間違っているがために、「勉強が苦手だ。」と、思い込んでしまっているだけかもしれません。

そこで、今回は「うちの子は勉強ができない」「うちの子は勉強が苦手だ」と思われている保護者の方に向けて、勉強ができるようになるための3つのステップを紹介します。

3つのステップのどこでつまずいてしまっているのかがわかれば、勉強ができない原因と対処法を知ることができます

具体的な内容は次の通りです。

勉強ができるようになるための3つのステップ

  • 習慣化する
  • 正しい勉強法を知る
  • 効率化する

 

どのステップを抜かしてもダメです必ずステップ1から順番にできるようにする必要があります

いきなり一気にステップ3からやろうとしても上手くいきません。多くの方はいきなりステップ2やステップ3から挑戦させて挫折し、「うちの子は勉強ができない」と、結論づけてしまいます。

本当に勉強が苦手かどうかは、この3ステップをきっちりとやってみなければわかりません

私は以前、塾講師の仕事をしていました。集団塾と個別塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営の仕事をしていた時期もあります。かれこれ20年以上、塾業界で働きました。

多くの子どもたちの勉強を見てきた経験を基に解説します。「勉強ができない」の思い込みを払拭するきっかけとしていただければとても嬉しいです。

STEP1 習慣化する

ルーティーン

漠然と「勉強ができない。」と悩まれている方は、ほとんどの場合はこのSTEP1の「習慣化」でつまずいてしまっています。

勉強方法と言えば、すぐに「効率的な勉強方法」や「成績が上がる勉強法」に飛びついてしまいがちですが、最初のステップの「習慣化」ができていなければ何もはじまりません

はじめは正しさよりも効率よりも習慣化です。

「それでは勉強の効率が悪いのでは?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、効率の良い勉強をするためには、まずは効率の悪い勉強をする必要があります。

勉強の効率に関しては、『勉強の効率を上げる方法。それは効率の悪い勉強をすることです。』というnote記事にまとめてあります。

有料記事ですが、はじめの方は無料です。もし、ご興味があれば覗いてみてください。

習慣化のための勉強法

習慣化するための勉強は、できる限り基礎練習が良いです

はじめは正しさや効率を考えていないので、体で覚えるような勉強が良いでしょう。

具体的には、計算練習や漢字練習、一問一答などの基礎問題集が良いです。

単純な計算練習であれば、たとえ効率が悪くとも、続けていれば計算力がついていきます。

漢字練習も、「全部10回ずつ書こう!」のような効率の悪い方法であったとしても、漢字を書いていれば、ある程度覚えることができます。

逆に、1題解くのに10分以上かかるような複雑な問題は、習慣化には向きません。10分考えて1問達成では、達成感に欠けます。達成感を得られなければ、習慣化する前に飽きてしまうでしょう

はじめは1日10分から

まずは1日10分からでも良いです。だんだんと時間を増やしていきましょう

もし、子どもが中学生であれば、「1日10分は少なすぎる!」と思うかもしれません。実際に1日10分では少なすぎます。

しかし、多くの子どもたちは小学生の頃からコツコツと習慣化して、中学生になる頃にやっと1日4時間、1日5時間と勉強することができるようになります。

その積み重ねがなければ、いきなり1日何時間も続けて勉強することは難しいでしょう。まずは10分、一番最初が難しいのです。

最初のスタートを切ることができれば、だんだんと時間を増やすことはそれほど難しくありません。まずは10分です。

習慣化は飽きないこと、嫌にならないことが大切

習慣化に関しては、ある程度強制力は必要です。

「夕方5時から1時間は勉強の時間」のように、ご家庭でルール作りをすると良いでしょう。

ただし、強制するだけでは子どもは嫌になってしまいますし、子どもの自主性は育ちません。

ですので、習慣化させる際は、子どもが飽きないような勉強、嫌にならないような勉強を取り入れられると良いです。

たとえば計算問題に取り組むのであれば、10問中9問程度正解するような基本問題が良いでしょう。

子どもはたくさんバツがつくとやる気を失ってしまうものです。習慣化の際には、基本的な問題で、たくさん取り組めるようなものが良いです。

また、タブレット教材を利用するという手もあります。市販のタブレット教材は、子どもが勉強に前向きに取り組めるように工夫をしているものが多いです。

タブレット教材の中には無学年制の教材も多いので、学年問わず子どもにピッタリのレベルの問題に取り組むことができるのもメリットです。難しい問題ばかりで嫌になってしまうことを防ぐことができます。

タブレット教材は利用料金がかかってしまうというデメリットがあるので、もし、子どもに合いそうなものがあれば、体験してみて決めるのが良いでしょう。

>>タブレット教材の3つのデメリットと4つのメリット

STEP2 正しい勉強法を知る

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ある程度勉強が習慣化でき、勉強時間が確保できるようになったら、次は正しい勉強法を身につけましょう。

正しい勉強法を身につけられると、勉強の努力をテストの点数に結びつけやすくなります

正しい勉強を身につける上で意識すべき点は、次の2点です。

正しい勉強

  • 「わかる」を「できる」にする
  • できない問題をできるようにする

「わかる」を「できる」にする

「授業を受けることが勉強することだ。」と、思っている子どもは多いです。

授業を受けて、授業内容が「わかる」ことはとても大切なのですが、それを自分の力で「できる」ようにしなければ、テストの点数には反映されません

「できる」ようにすることを意識すると、習慣化のステップではただの「作業」となっていた取り組みを、本当の意味での「勉強」にステップアップさせることができます。

今まではただ漢字を10回ずつ練習していたものを、テストでできるようにするためには「書く」だけでなく、「覚える」必要があるのだと気がつくことができます。

例として、塾の生徒でよくあるエピソードを1つ紹介します。

正しい勉強法を意識できていない生徒に暗記課題を出すと、「(1)は江戸幕府、(2)は徳川家光」と、暗記してくることがあります。

そして、授業の際に小テストを行うと、「せんせー!宿題のときと順番が違うからわかりません!」と、言います。

暗記は関連させて覚えます。本来であれば、「(1)」と「江戸幕府」を関連させるのではなく、「1603年に徳川家康が開いた」と「江戸幕府」を関連させなければいけません。

このように、ただ漠然と勉強に取り組むのではなく、どのように勉強すればできるようになるのか、どのように勉強すればテストで正解できるのかを意識できるようにする必要があります

子どもがある程度の勉強量を確保できるようになってきたら、学校のテストが返ってくるたびに、「この問題はなぜできなかったのか」「この問題はなぜできたのか」を確認すると良いです。

ここでは必ず「なぜできなかったか」だけでなく、「なぜできたか」も確認すると良いでしょう。また、親が子どもに「教える」のではなく、子どもが自分で考えられるように「問いかける」ほうが良いでしょう。

テストの振り返りに関しては、「反省会では良かった点も!」というnote記事を書いています。もしよろしければ、こちらも参考にしてみてください。

できない問題をできるようにする

「問題を解いて丸付けをしたら勉強は終わり!」と、思っている子どもも多いです。

丸付けをしてからが勉強です

丸付けの後の勉強ができるようになるかどうかは、勉強ができる・できないの大きなターニングポイントになります

問題を解いて丸付けをすることは、「自分で解ける問題」と「自力では解けない問題」を選別するための「作業」です。「勉強」ではありません。

「自力では解けない問題」を、自分だけの力で解けるようにすることが「勉強」です。よって、丸付けの後が勉強です。

バツが付いた問題を、解説を読んだり、教科書を読んだりして、「どうすれば解けるのか」を学びましょう。

そして、もう一度同じ問題を解いてみましょう。何も見ずに、誰の助けも借りずに解けたのならOKです。

自分一人では解けなかった場合は、もう一度解説を読んだり、教科書を読んだりして、「どうすれば解けるのか」を確認しましょう。

そして、もう一度同じ問題を解いてみます。何も見ずに、誰の助けも借りずに解けるようになるまで、何度でもトライします

そうして、できない問題を一つひとつできるようにしていく必要があります。

できなかった問題ができるようになったその瞬間が、本当の意味での勉強となります

バツは悪くない!

できない問題をできるようにすることが勉強なので、問題を解いてバツがつくことは悪いことではありません

むしろ、課題が見つかって嬉しいことです

しかし、子どもはバツがつくことを嫌がります。

「できないと面白くない」という理由もありますが、「できないと怒られる」という理由も強いです。

少し根気が必要ですが、「バツがつくことは悪いことじゃない!」「バツがついたものをできるようにすれば、もっと勉強ができるようになる!」と、子どもに言い続けてください。

子どもが「バツがつくこと」にネガティブなイメージを持たなくなるまで、何度でも伝え続けてください

以前noteに書いた「失敗することの大切さを子どもたちに知ってほしい」という記事で、間違えることの大切さについて解説しています。よろしければ覗いてみてください。

STEP3 効率化する

OODA

ステップ1の「習慣化」、ステップ2の「正しい勉強法」ができるようなってくると、ようやく「効率化」の話が出てきます

みなさん初めからこの「効率化」を目指してしまって失敗します。

「勉強の効率化」というものは、かなり高度なテクニックなのです。しっかりと前段階を踏まなければ到達できないものです。

逆に、しっかりとステップアップしてここまで来ていれば、親としての仕事はあまりありません。

効率的な勉強を調べて、それを子どもに紹介するだけで良いでしょう

実際に子どもがやってみて結果が出たものを取り入れて、結果が出なかったものを切り捨てていけば良いです。

効率化にはある程度の定石はありますが、個人の合う・合わないが大きいです。

多くの人が「この勉強は最高だ!」と、紹介しているような勉強法でも、合わないものは全く合いません。

一つひとつ試しては採用・不採用を考え、試しては採用・不採用を考えの繰り返しです。

そうして積み上げて、自分に最も合った効率的な勉強方法を確立していきます

各スッテプをマスターすべき時期

各ステップのマスターは、早ければ早いほど良いです

特に、中学受験を考えているようであれば、小学6年生になるまでにはステップ3の「効率化」までたどり着く必要があります。

中学受験をしない場合であっても、遅くとも小学生のうちにはステップ1の「習慣化」、高校受験までにはステップ2の「正しい勉強方」、大学受験までにはステップ3の「効率化」ができるようにするべきです。

ただ、高校生になってからステップ1に挑戦しても大丈夫です。スタートは早いに越したことはありませんが、遅くても大丈夫です。まずはスタートすることが大切です

スタートが遅れてしまっても、まずは「習慣化」からです。いきなり「効率的に勉強したい!」「すぐに勉強ができるようになりたい!」と、「効率化」に手を出すと失敗します。

着実にステップアップすることを目指してください

「受験直前に本気出す!」は危険

「今は青春を目一杯楽しんで、受験直前になったら勉強に本気出す!」と、思っている子どもは多いのですが、これは大変危険です。

なぜなら、いきなり効率の良い勉強はできないからです。

「本気出す!」と思っても、いきなり1日5時間以上勉強するのは難しいです。まずはスッテプ1の「習慣化」からはじめて、1日の勉強時間を頑張って増やしていく必要があるのです。

普段から勉強していれば、もう「習慣化」と「正しい勉強法」くらいまではマスターしているので、受験直前になったらいきなり「効率化」を意識しながら、「正しい勉強法」で、長時間勉強することができます。

どちらが有利かは、一目瞭然です。

まとめ

それでは、勉強ができるようになるための3つのステップをまとめます。

勉強ができるようになるための3つのステップ

  • 習慣化する
  • 正しい勉強法を知る
  • 効率化する

勉強ができるかどうか、勉強が得意かどうかの判断は、この3ステップを順番にマスターしていかなければわかりません

時間はかかりますが、時間をかける価値はあります。

この3ステップは、勉強以外のあらゆるものに応用できるからです。

ぜひ、勉強ができるようになるための3つのステップに挑戦していただき、「勉強が苦手」「勉強ができない」の思い込みを払拭してください。

そして、勉強の楽しさを知る子どもが1人でも増えれば、私はとても嬉しいです。

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