こんにちは。エデュサポ(@edsuppor)です。
塾に通わせているのに、子どもの成績が全然上がらない
成績が上がらないので、別の塾に変えるべきでしょうか
そんな悩みを抱えている保護者の方も多いのではないでしょうか。
さて、先日、次のようなツイートをしました。
塾に通っているのに成績が上がらない場合、塾を辞めるか、塾を変えるかを考えられると思います。
適切な学習環境というものは子どもそれぞれなので、転塾という選択肢はありです。
ただし、転塾の前に子どもの学習への取り組み方は確認してください。そこが間違っていれば、転塾は無意味です。
— エデュサポ@元塾教室長 (@edsuppor) December 20, 2021
今回は、塾に通っているのに子どもの成績が上がらない理由を解説します。
主な理由は次の2つです。
成績が上がらない2つの理由
- 塾に任せっきりにしている
- 勉強法が子どもに合っていない
私は以前、塾講師の仕事をしていました。集団塾と個別塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営の仕事をしていた時期もあります。かれこれ20年以上、塾業界で働きました。
これまでの経験を基に解説します。この記事を読んでいただき、塾を続けるかどうかの判断の参考としていただければとても嬉しいです。
なお、中学受験をされる方向けには「転塾を考えるときにやるべき3つのこと」という記事を以前書きました。中学受験を考えられている方は、そちらを覗いてみてください。
タップできる目次
塾に任せっきりにしている
塾に入れたら、それで子どもの成績が上がるわけではありません。
塾の大きな仕事の一つは、生徒の成績を上げることではあります。塾では生徒の成績を上げるために力を尽くしますが、塾だけではどうにもできないことも多いのです。
それは、勉強を頑張るのはあくまでも生徒自身だからです。
塾の講師が力を尽くし、そのうえで生徒が努力をしてくれることで、初めて結果を出すことができます。
頑張らせるのも塾の仕事である
生徒に勉強を頑張らせることも、塾の大きな仕事の1つです。
一昔前であれば、生徒を引っ叩いたり怒鳴りつけたりして勉強に取り組ませていました。
今はそんなことはしませんし、叱りつけて無理やりやらせる勉強は効果が薄いこともわかっています。
最近では、もっとポジティブな勉強への動機を持てるよう、講師は授業を工夫しています。
生徒にわかることの楽しさを教えたり、学ぶことの楽しさを教えたり、できるようになることの嬉しさを教えられるよう工夫している塾が多いです。
それでもある程度の強制力は必要
確かに勉強の楽しさを知ってもらうことはとても大切なことなのですが、それだけで生徒の努力を最大限に引き出すことは難しいです。
勉強にはある程度の強制力とルール作りが必要です。そして、特にはじめのうちは、勉強を習慣化する必要があります。
しかし、塾は家庭の中にまでは入り込めません。つまり、家での勉強の取り組みまでは、塾が見てあげることはできません。
家庭でのルール
ご家庭では、家での勉強のルール作りを行っていただき、子どもがそのルールを守っているかどうかの確認をする必要があります。
塾では講師が生徒に勉強を教え、家庭では生徒自身が宿題や勉強に取り組むようにルールを作るという役割分担ができると良いです。。
こうして、塾の授業→宿題・自習→塾の授業→宿題・自習のサイクルを作ることができれば、ほとんどの生徒は成績を上げます。
結局は勉強量
成績に直結するのは、結局は勉強量です。
わかりやすい授業を受けることも大切ですが、生徒自身の勉強量を増やすことが、成績アップへの一番の近道です。
塾の講師もそれがわかっているので、宿題をしっかりとやってきているかどうかや、暗記テストでしっかりと点数が取れているかどうかに目を光らせています。
または、勉強の楽しさや、できるようになることの嬉しさを体感させて、生徒が自分から勉強に取り組めるようにしようと考えて生徒と接しています。
最後は家庭学習
それでも、実際に生徒が宿題や自習に取り組むのはご家庭の中でになります。
塾に任せっきりにするのではなく、保護者の方も積極的に子どもの勉強に関わってください。
塾を辞めるかどうか、塾を変えるかどうかを決めるのはその後になります。
勉強法が子どもに合っていない
さて、ここまで解説してきた内容に既に取り組んでいるのにも関わらず、子どもの成績が上がっていないのであれば、塾や勉強法が子どもに合っていない可能性が高いです。
塾を辞める、転塾するという選択肢を考えましょう。
転塾を考えるとなると、具体的な転塾先を考える必要があります。
転塾先を考えるのであれば、現在通っている塾の問題点を洗い出し、それを解決できる塾を選ぶ必要があります。
そこで、ここからは塾の形態ごとのメリットとデメリットを解説します。以下の3つの形態について解説します。
3つの形態
- 集団塾
- 個別指導塾
- 通信教育(タブレット教材含む)
集団塾のメリット・デメリット
集団塾のメリット
- ライバルと切磋琢磨できる
- 個別指導に比べて料金が安い
- カリキュラムが遅れることがない
集団塾のデメリット
- 競争がプレッシャーになることがある
- 理解できていなくても授業は進んでいく
- 授業中に質問しにくい
集団塾は、友達と一緒に何かに取り組むことが得意な子どもや、負けず嫌いで競争の中で切磋琢磨することが得意な子どもに向いています。
勉強を頑張るときに、ライバルというものはとても大切な存在です。

という気持ちが、努力量アップにつながります。
競争は諸刃の剣
逆に言えば、激しい競争にプレッシャーを感じてしまうこともあります。競争の激しさは各塾によって異なるので、体験授業に参加して肌で感じてみるのが良いです。
集団塾は多くの場合はカリキュラムが決まっているので、学校の授業に間に合わないことや、受験に間に合わないということがありません。
よって、「授業について行こう!」と努力できる子どもには良いですが、「授業についていけなくて辛い。」と感じる子どもには向いていません。
個別指導塾のメリット・デメリット
個別指導塾のメリット
- 生徒一人ひとりに個別のカリキュラム
- 曜日や時間に融通が利く
- 学習法を生徒に合わせられる
個別指導塾のデメリット
- 競争意識が芽生えにくい
- 集団授業に比べて授業料が高い
- 講師の力量によるところが大きい
個別指導塾は、一人で集中して取り組むことが得意な子どもや、学習ペースが周りとは異なる子どもに向いています。
競争の中で揉まれることがマイナスに働いてしまう子どもも多いです。
または、子どもの学習ペースが学校の他のクラスメイトより遅かったり、逆に速かったりする場合、周りに合わせたカリキュラムでは非効率的です。
そのような場合は、個別指導を利用すると良いです。
個別指導は講師の力量次第
ただし、個別指導の最大のデメリットは、担当講師の力量によるところが大きいというところです。
良い講師に当たれば、子どもの得意な学習方法を見つけ出し、最適なペースで指導してもらえます。
悪い講師に当たれば、ただ適当に問題を解かされるだけとなってしまうかもしれません。
子どもと講師との相性には目を光らせておく必要があります。
最近はオンラインで個別指導を受けることもできます。特に地方にお住まいの方で、講師の質を求めたいということであれば、オンライン個別指導やオンライン家庭教師をおすすめします。
>>オンライン個別指導・家庭教師の4つのメリットとデメリット
通信教育教材のメリット・デメリット
通信教育教材のメリット
- 努力次第でどんどん取り組める
- カリキュラムの自由度が高い
- 好きな時に取り組める
通信教育教材のデメリット
- 学習管理については保護者の負担が大きい
- 先生に質問できない
- 自由すぎる
通信教育教材は、周りのクラスメイトと学習状況にズレがある子どもや、好きなときに好きなだけ勉強に取り組みたい子どもに向いています。
通信教育教材は自由度が高いことが最大のメリットであり、最大のデメリットでもあります。
タブレット学習教材が便利
通信教育教材は最近は紙だけでなく、パソコンやタブレットを活用していることが多いです。そのため、子どもの努力次第では無限に学習に取り組むことができます。
また、実際の学年とは違う学年の学習をすることもできるので、勉強が苦手であれば下の学年の復習を、勉強が得意であれば上の学年の先取りをすることもできます。
ただし、自由度が高いということは、好きなだけサボることができるということでもあります。
そのため、子どもの学習管理に関しては、保護者の負担は大きくなります。
まとめ
それでは、塾に通っているのに子どもの成績が上がらない理由をまとめます。
成績が上がらない2つの理由
- 塾に任せっきりにしている
- 勉強法が子どもに合っていない
まず、塾に任せっきりにしているようであれば、保護者の方も積極的に子どもの勉強に関わるようにしてください。
それでも成績が上がらないようであれば、転塾や学習方法の変更を検討してみてください。
お子様の最適の勉強方法を見つけていただき、お子様が成果につながるような勉強ができるようなれば私はとてもうれしいです。