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塾の教科選びに迷ったら国語は必ず入れておくべき3つの理由

2021年12月24日

国語

こんにちは。エデュサポです。

塾に通わせたいけど、教科はとりあえず英語と数学でいいでしょう

国語は日本語だからなんとかなるでしょう

と、思われていませんか?

国語について、先日、次のようなツイートをしました。

中学生のお子様をお持ちのご家庭からは、入塾の際に「とりあえず英語と数学を」とお願いされること多かったです。そして、中3になる頃に国語を追加されるご家庭が多かったです。
本音を言えば、早くから国語の授業も受けていただきたいです。残り1年で国語の点数を上げるのは大変なんです。

今回は、中学生のお子様を持つ保護者の方に向けて、塾に通うのであれば早くから国語をはじめてほしい理由を解説します

具体的な理由は、次の3つです。

3つの理由

  • 国語はすべての教科に影響する
  • 将来、最も使う教科である
  • 正しい日本語を使える大人は少ない

 

私は以前、塾講師の仕事をしていました。集団塾と個別塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営の仕事をしていた時期もあります。かれこれ20年以上、塾業界で働きました。

これまでの経験を基に解説します。国語という教科の大切さを知っていただき、国語の勉強を早期にスタートしていただけたらとても嬉しいです。

国語はすべての教科に影響する

影響

日本の学校に通っていれば、どの教科の授業も日本語で説明されます

つまり、国語ができていないと、他の教科の説明を正確に理解できない可能性があります

中学生以降になると国語という教科を軽視するようになってきますが、国語こそがすべての教科の理解に影響する大切な教科なのです。

普段から日本語を話しているのだから、国語は大丈夫でしょう

と、言われる方も多いのですが、子どもたちは思った以上に日本語を使いこなせていないものです。

実際に塾で中学生に授業をしている間、私は日本語の表現にはかなり気を使いました。

数学や理科の授業をするときも、なるべく簡単な単語を選んだり、表現を考えたりしながら説明するようにしていました。

たとえば、「共有する」ではなく「一緒に使う」と言ったり、「適した」ではなく「ピッタリの」と言ったりという具合です。

子どもたちの知らない言葉を用いて(使って)授業の解説をしてしまうと、上手く伝えることができません。

そうなれば、国語ができないことが原因なのに、理科の授業をさっぱり理解できなかったということになりかねません。

つまり、各教科の授業を理解できない場合、国語ができないことが原因である可能性があるということです

国語の語彙に関しては、以前「国語の読解問題の勉強方」というnote記事でも解説しています。有料記事ですが、語彙の部分は無料ですので、是非読んでみてください。

文法も必要

子ども
文法なんて知らなくても日本語を話せるんだから、文法は勉強する必要ありませんよね

と、言う生徒もいました。

そういった質問をしてくる生徒ほど、普段から文法がメチャクチャな日本語を使っていたりするのですが、その話は一旦置いておきましょう。

日本語の文法知識が不足していると、言語学習、中学生では特に英語の教科で大きな影響がでます

英語の授業で、「主語と動詞の順序」や、「be動詞と一般動詞」、「修飾、形容詞、副詞」といった説明を、かなり序盤の段階でします。

私の場合はそういった説明に入る前に、国語の文法の授業を行っていました。英語の授業なのにです。

「主語、述語、修飾語」「名詞、動詞、形容詞、副詞」ってなんだろう?といった授業です。

これを行わずにいきなり、「一般動詞の場合は・・・」と、解説をはじめてしまうと、生徒がまったく理解できないからです。

以前、

エデュサポ
baseballの品詞って何だろう?

と、私が生徒に質問したら、

動詞です!
子ども

と返ってきたことがあります。理由を聞いてみると、

だって、野球ってメチャクチャ動くじゃないですか!
子ども

と、いうことでした。

発想はとてもおもしろくて大好きなのですが、授業には支障が出てしまうので問題です。

思考するときも日本語である

日本語を母国語としている人であれば、頭の中であれこれと考えるときも、日本語を使って考えているでしょう。

つまり、日本語が使いこなせれば使いこなせるほど、高度でスピーディーな思考ができるのです。

複雑な文章構成を作れるようになればなるほど、物事を論理立てて考えることができるのです。

歴史が苦手だと思いこんでいるだけで、本当は国語ができないことが原因で、歴史のストーリーを読み取れていないだけかもしれませんよ。

数学の証明が苦手だと思いこんでいるだけで、本当は国語できないことが原因で、論理立てて説明できないだけかもしれませんよ。

国語を勉強することは、他の教科の理解を深めるだけでなく、普段の思考をも深めることになるのです

将来、最も使う教科である

学校の勉強なんて社会に出たら役に立たない!

なんてことを言う人もいますが、国語ほど社会に出てから役に立つ教科はないのではないでしょうか(古文、漢文除く)。

「日本語なのだから、普段から使っていればできるようになるでしょう。」と、思われる方も多いでしょう。

しかし、ちゃんと話をすると、子どもたちは思った以上に日本語を使いこなせていません。

仕事レベルでは支障が出るだろうなというレベルの子どもはたくさんいますし、日常会話すら怪しい子どももたくさんいます。

私はアルバイトの大学生に仕事をお願いしたりもしていました。それぞれの大学生に同じように仕事をお願いしても、しっかりとやってくれる大学生と、指示を上手く解釈できずに仕事に抜け落ちがある大学生がいました。

指示の出し方に関しては私の方にも課題があります。別の解釈ができる言い回しで指示を出してしまうこともあります。本当に反省です。

会社での仕事は共同作業となることが多いので、コミュニケーションは非常に大切です。

日本語力がどれだけ高いかは、仕事の結果に大きく影響するのです。

正しい日本語を使える大人は少ない

会話

大人でも、正しい日本を使えている人は少ないものです。

「正しい」というと少し語弊がありますね。「しっかりとした」くらいのニュアンスが良いでしょうか。

笑い話としてよく見かけますが、携帯電話ショップには、日本語のキャッチボールが全然上手くいかないお客さんがたくさん来るそうです。

言語の怖いところは、自分は日本語が下手だということに、本人では気づけないというところです。

話し相手の言語能力が高ければ、自分がメチャクチャな日本語を話していてもなんとなく察して理解してくれるので、会話が成立してしまいます。

話し相手の言語能力が低ければ、お互いに、「こいつは話が通じないやつだな。」と思うだけです。

逆に、言語能力が高い人のほうが、「今の日本語ちゃんと伝わったかな?」「さっきのはもっとこういうふうに表現すべきだったな。」と反省して、更に言語能力を磨こうとします。

つまり、しっかりとした日本語を話せるというだけで実は希少で、重宝される人材となることができます

まとめ

それでは、塾に通うのであれば早くから国語をはじめてほしい3つの理由を振り返りましょう。

3つの理由

  • 国語はすべての教科に影響する
  • 将来、最も使う教科である
  • 正しい日本語を使える大人は少ない

国語は決して軽視して良い教科ではありません。むしろ、最優先教科とさえ言えます

普段から日本語を話しているからという考えを改め、国語の勉強にしっかりと取り組めるようにしてください。

その結果として、お子様がしっかりとした日本語を話すことのできる大人へと成長していただければ、私はとても嬉しいです。

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